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5月25日付


がん患者支援の輪を リレーフォーライフ

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 がんの征圧を目指し、患者や家族への支援の輪を広げるチャリティーイベント「リレー・フォー・ライフ・ジャパン2019わかやま」が25日正午から26日午後1時まで、和歌山市の和歌山城砂の丸広場で開かれる。

 実行委員会(土橋武彦委員長)と公益財団法人日本対がん協会が主催。がん経験者や家族、支援者らがリレーで24時間歩き続ける。

 1985年にアメリカの医師がトラックを24時間走り、同国対がん協会への寄付を募ったことから始まった国際的なチャリティー運動で、日本では2006年に茨城県で初開催。和歌山市では14年から毎年開き、6回目を迎える。

 会場では、がんに対する思いや患者へのエールなどを書いた紙袋を照らし出す「ルミナリエ」の明かりがともり(25日午後6時点灯)、ステージでは歌やダンス、和太鼓演奏、詩の朗読、獅子舞など多彩なパフォーマンスを発表。がんに関する情報発信やバザー、親子で楽しめるものづくりワークショップなどのブースも並ぶ。

 実行委は「がんは2人に1人がなるといわれます。がんのことを身近に感じてもらい、患者に寄り添うきっかけにしてもらえれば。楽しめるイベントがたくさんあるので、ぜひお越しください」と呼び掛けている。

 詳しくはフェイスブックに掲載。問い合わせは実行委(℡070・1340・2178)。

がん患者支援を呼び掛け歩く参加者(前回)

がん患者支援を呼び掛け歩く参加者(前回)

8ミリフィルム上映会 和歌山映像クラブ

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 昔の和歌山の姿を懐かしい8ミリフィルム映写機で振り返る「8ミリフィルム上映会」が6月16日、和歌山市本町のフォルテワジマ6階、地域フロンティアセンターミーティングルームCで開かれる。午後2時から4時まで。参加無料で、定員は当日先着100人。和歌山映像クラブ(南川陽一会長)主催。

 4Kや8Kテレビなど高精細な映像が主流になりつつある現在。令和になりさらに遠くなった昭和の時代は、8ミリフィルムが動画の主役だった。

 上映会では、昭和40~60年代の和歌山の様子を撮影した作品を、当時大活躍し、憧れの映写機といわれた「エルモGS―1200」で上映する。

 懐かしい丸正百貨店の店内の様子、市内を走る市電やSLの姿、大漁旗が威勢よくはためく雑賀崎の旧正月など、3分から15分間の7作品を予定。経年劣化で上映が不安定な機材とフィルムは、会員の経験と技術が支える。映写機の回転音が響く中、生のアナログ映像を通じて、現在までの映像の技術革新のすごみも感じることができるイベントとなっている。 

 南川会長(82)は「ノイズの向こうにあるものを感じてほしい。当時を懐かしむ世代はもちろん、当時を知らない若い人に、8ミリフィルムの良さと古き良き時代の和歌山の両方を知ってもらいたい」と話している。

問い合わせは同クラブ(℡073・423・0390)。

今回使用する映写機エルモGS―1200(和歌山映像クラブ提供)

今回使用する映写機エルモGS―1200(和歌山映像クラブ提供)

地域盛り上げに エピカリスで体験イベント

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 和歌浦地域の盛り上げに貢献しようと、エーゲ海風ホテル「WAKANOURA NATURE RESORT(和歌の浦ネイチャーリゾート)エピカリス」(和歌山県和歌山市新和歌浦)は6月30日午前10時半から午後4時まで、ランチやドリンクを味わいながらさまざまな体験が楽しめるイベント「Lumirise(ルミライズ)あなたの輝きを見出す。」を開く。

 ジュエリー、ネイル、ハンドトリートメントなどのスキルを持つ地元の人を多くの人に知ってもらい、体験型イベントを通じて地域交流を深めるのが目的。同ホテルの高橋昌也執行役員総支配人が発起人となり、4月中旬に出展を募った。

 このほど開いた打ち合わせの会合には、高橋総支配人、ジュエリーデザインなどを手掛ける㈱雅景の貴志尚代代表取締役、童話をモチーフにした「インナーチャイルドカード」によるセラピーを行う井村有香子さん、Tomokoさん、ボディケアなどの「オールハンドとよもぎ蒸し」のwakakoさんらが参加した。

 イベントは30分1チケットでの体験が基本となる。打ち合わせでは、ウェディングドレスに着替えてカップルなどで写真を撮る「フォト撮影」や、輝きを引き出すパーソナルスタイルを診断し、ジュエリーネックレスを似合う長さで作る「パーソナルジュエリー Le Brillant」をはじめ、「魅力を引き出すハンドトリートメント」「ソウルセラピー」「ネイルセラピー」「リボンワークショップ Bellefemme」「ブラックジャックゲームイベント」を行うことを確認し、当日に向けて話し合った。

 ランチと2チケット付きのプランは税込み4000円で限定40人(要予約)。カフェマルシェと2チケット付きは同3000円で当日の購入も可能。チケット1枚で1イベントに参加でき、追加購入は1枚1000円。

 高橋総支配人は「みんなが楽しめるイベントにしたい。地元にはいろいろな技、スキルを持った人がたくさんいることを知ってもらいたいし、自分もやりたいという人が手を挙げてくれればうれしい」と話している。

 同イベントは9、12月、来年2月にも実施予定。予約、問い合わせはエピカリス(℡073・447・0001)。

打ち合わせをする高橋総支配人㊧ら

打ち合わせをする高橋総支配人㊧ら

辞退率増の課題も 裁判員制度10年でシンポ

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 裁判員制度の開始から10年となった21日、和歌山市の和歌山地方裁判所で、裁判員を経験した市民や弁護士、検察官、裁判官が話し合う意見交換会があった。これまでの運用を振り返り、刑事裁判の変化や、裁判員への選任を辞退する人の割合が高まっていることなど、今後の課題などを話し合った。

 裁判員制度では、殺人や危険運転致死などの重大事件の裁判で、市民から選ばれた裁判員6人と裁判官3人が有罪か無罪かを認定し量刑も判断する。地裁によると、ことし3月末までに延べ681人が裁判員と補充裁判員に選ばれ、84人の被告人が裁判員裁判を受けたという。裁判員候補に選ばれた人の中で選任手続きを辞退する人の割合(辞退率)は、制度が始まった2009年は52・0%だったが17年は72・2%に上昇している。

 和歌山地裁で刑事裁判の裁判長を務める武田正裁判官は、同制度が重大事件の裁判にもたらした変化について「以前は約1カ月ごとに証人尋問を開いていたが、裁判員の方の負担を考え連日開廷し、集中的に行うようになった」と説明。久保博之弁護士は「被疑者・被告人の供述調書を証拠に採用するケースが減り、客観証拠から事実認定を行い、法廷で心証を形成する傾向が強くなったように思う」と話した。

 同地裁で行われた殺人未遂事件の裁判で裁判員を務めた50代の男性は「とても良い経験ができた。刑事事件は人ごとではなく、事件の背景に社会の問題があると考えるようになった。裁判員を経験することで、法律や社会のルールを守ろうという意識が高まるのではないか」。別の裁判で裁判員を務めた40代の男性は「裁判では素人にも分かりやすい説明をしてくれた。またやってもいいかなと思うくらい良い経験だった」と振り返った。

 和歌山地検の的場健検事は制度開始からの10年間を振り返り、「最初の頃に比べて検察側の求刑を超える判決が減っているように思う。過去の裁判例を意識して判断しているのではないか。裁判員の自由がなくなってきたように感じる」と強調。裁判員に配慮し遺体や殺害現場の写真などの刺激証拠をイラストに置き換えることがあることについて、久保弁護士は「死因が争点となる裁判で大事な法医学の専門家の意見が採れない」とし、「正確で緻密な裁判という観点からはどうかという思いもある」と語った。

 裁判員の選任手続きの辞退率が上昇傾向にあることについて、裁判員の経験者からは「裁判員候補者に選ばれた人を支援する義務を事業主に課しては」「裁判員を経験した人が経験を語る場がもっとあると良いのでは」などの意見が出され、久保弁護士は紀南地方に住む人が和歌山市の地裁本庁に行く負担の重さを指摘。「和歌山は広い。行きたくない、毎日行くのはしんどいなどの声がある。裁判所にはある程度の配慮を検討してほしい」と訴え、武田裁判官は裁判官が企業や経営者団体を訪れ、制度の仕組みや意義を語る出前講義を通じて制度への理解促進を図っていることを説明した。

自身の体験を語り合う裁判員経験者と法曹ら

自身の体験を語り合う裁判員経験者と法曹ら

中前和歌山市議が辞職 公選法違反容疑で

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 統一地方選の和歌山市議選(4月21日投開票)で初当選した中前和則氏(61)が23日、議会事務局に辞職願を提出し、24日に開会した臨時議会で許可された。

 中前氏は自身の所属する団体幹部らに対し、選挙活動支援の見返りに金銭を支払う内容のメールを送り、公職選挙法違反(利害誘導)の疑いがあるとして県警から捜査を受けている。5月7日に開かれた議員懇談会も体調不良として欠席。事務局では20日に庁外で中前氏と直接会い、議席や日程について説明をしていたが、捜査の件について話はしなかったという。

 中前氏は市議選に無所属新人で立候補。2474票を獲得し、初当選していた。中前氏は23日に事務局に郵送で辞職願を提出。事務局が本人に意思確認を行い、24日の追加議案となった。

 今後は選挙管理委員会で選挙会を開き、繰り上げ当選などの調整が行われる予定。

仏神像いかに守る 和歌山県立博物館で特別展

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 県内の仏像や神像を一堂に集めた特別展「仏像と神像へのまなざし―守り伝える人々のいとなみ―」が6月2日まで、県立博物館(和歌山市吹上)で開かれている。文化財保護啓発の観点から写真撮影を許可。来場者に発信してもらう画期的な取り組みが試みられ、同館の大河内智之主任学芸員は「これからのまなざしは該当地域だけでなく、みんなの目で守る意識が重要。一人ひとりが当事者として考えてもらう機会になれば」と話している。

 国宝4体、重要文化財10体を含む計76体を展示し、半数以上の40体が指定文化財。先日行われた学芸員による展示解説には100人近くが参加するなど、関心の高さをうかがわせる。

 仏像や神像は信仰の対象や心のよりどころして、大切に守り伝えられてきたが、近年、過疎化や高齢化などを理由に、寺社の維持が難しくなっている地域が増加。仏像の盗難被害が後を絶たない危機に直面し、文化財を継承する対策が急務という。今後、地域の文化財といかに向き合っていけばよいのかを考えてもらおうと企画した。

 所有者の許可を得て、特別に写真撮影を認め(一部を除く、フラッシュは不可)、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)
などでの発信を呼び掛けている。全国的には一部撮影可という展示はあるものの、これほど多くを対象とするのは珍しいという。

 印南町の名杭地区で守り伝えられてきた美しい表情の「十一面観音立像」(印南町)は、寺を出て初公開。日本最古の「高野明神立像」(九度山町)や、はつらつとした作風で豪華な銅製飾りの「観音菩薩立像」(和歌山市)などが並ぶ。

 この他、クラウドファンディングで賛同者を募り、修繕された「不動明王立像」(那智勝浦町)など、今後の文化財保護の在り方を体現するような仏像も紹介されている。

 展示室にはこれら地域の宝を守り伝えるため、来場者からアイデアを募るコーナーも。大河内主任学芸員は「仏像や神像の盗難は予断を許さず、防犯対策は急務。地域と人々の歴史を守るにはどうすれば良いのか、皆さんと一緒に考えたい」と話している。

 25日午後1時半からは、同館に隣接する県立近代美術館で、大河内主任学芸員による講演会「狙われる仏像―仏像盗難被害の現状と対策―」が開かれる。学芸員による特別展の展示解説は6月2日午後1時半から。

 問い合わせは同館(℡073・436・8670)。

県内の魅力ある仏像や神像が並ぶ会場

県内の魅力ある仏像や神像が並ぶ会場

05月26日付


県内から2人が入賞 明治安田フォトコン

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 明治安田生命保険相互会社(根岸秋男執行役社長)はこのほど、「明治安田生命2018マイハピネス フォトコンテスト」の入賞作品を発表。6万4824点の応募の中から入賞作品54点を決定し、和歌山県内では「金賞」に田辺市の平山弘(ひろむ)さんの作品「二人の時」、「みんなの健活プロジェクト」特別賞に紀の川市の磯秀樹さんの作品「お弁当タイム」が選ばれた。

 コンテストは1999年から行われ、ことしで20回目を迎えた。

 「あなたがいるしあわせ。」をテーマに家族や友人、恋人などとの身近にある、「しあわせな瞬間(とき)」を撮影した写真を募集し、今回を含め累計応募点数が118万点を超えた。ことしはプリント4824点、デジタル1万5394点、スマートフォン4万4606点の応募があった。

 写真家の織作峰子さんや柳瀬桐人さんらが中心となり審査。ことしから、日常的な運動などの健康的な取り組みから生まれた「しあわせな瞬間(とき)」を写した作品に贈る「みんなの健活プロジェクト特別賞」を設けた。

 金賞に輝いた平山さんの作品について、織作さんは「背景の瓦屋根がすごくきれいで、お父さんの表情とポージングがとても愛らしく、おふたりの夫婦愛を感じます。心地良い和紙調のプリントがまるで水彩画のようで、この世界感に合っています」との講評を寄せている。

 同社和歌山支社の山下利春市場統括部長兼代理店営業室長は「同社の商品は『生命保険』という形のない商品。人と人との助け合いや家族愛を目に見える形で表現したいという思いからスタートした。写真を通じて、皆さまとの関わり合いを感じられる喜びを共有したい」と話している。

金賞に選ばれた平山さんの「二人の時」

金賞に選ばれた平山さんの「二人の時」


「みんなの健活プロジェクト」特別賞に選ばれた磯さんの「お弁当タイム」

「みんなの健活プロジェクト」特別賞に選ばれた磯さんの「お弁当タイム」

外国人誘客や防災など 県内首長が意見交換

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 和歌山県内各地の首長らが地域の課題について意見を交換する全県市町村長会議が24日、和歌山市茶屋ノ丁の県自治会館で開かれ、訪日外国人観光客(インバウンド)の誘致や災害対策について話し合った。

 仁坂吉伸知事は県政について「条件が整いつつあり、やったら報われるかなと思えるようになってきたが、世界的に景気が危ないかもしれない。いろんな意味で焦っている。風が良い感じで吹いている時にしっかりやらないといけない」と話した。

 インバウンドの誘致について、田辺市の真砂充敏市長は「市内で外国人観光客を見掛けるのは普通の光景になっている」と報告。「(市内にある)熊野古道の滝尻王子から熊野三山までは約90㌔あるが、もっと歩きたいという人も多い。広域観光ルートの整備や二次交通の充実などの重要性が増している」と強調した。

 災害対策については南海トラフ巨大地震への備えが話題となり、那智勝浦町の堀順一郎町長は「町内の平地のほとんどが浸水予想区域となっている」と説明。「紀伊半島一周高速道路のトンネル建設工事で出た残土を使用して高台を造成し、公共施設の高台移転を進めたい」と話した。

 仁坂知事は県が各自治体に策定を呼び掛けている事前復興計画について「被災後に復興の方針を巡ってもめると問題が解決されず時間が過ぎていく。事前に計画があれば被災前から抱えていた問題を復興の時に一気に解決することもでき、被災前よりもっと良い街になる」と意義を話していた。

首長らを前にあいさつする仁坂知事

首長らを前にあいさつする仁坂知事

電力の復旧迅速に 関電が災害備え技能訓練

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 自然災害による停電を想定し、安全作業の徹底や技術向上を図ろうと、関西電力送配電カンパニー和歌山電力本部は23日、和歌山県和歌山市毛見の同社琴の浦訓練場で技能研修会を開き、4チーム20人が配電線整備の復旧技術を競った。

 開会式で冨岡洋光和歌山電力昨年9月の台風21号では県内で最大25万件の停電が発生したことなどにふれ、本部長は、「安全を最優先に素早く電力を復旧するためには日頃の訓練が重要。意識して作業に従事してほしい」とあいさつした。

 技能研修会は台風により被害を受けた高低圧配電線設備の復旧工事を課題に、安全や速度、品質など100以上の項目で評価した。

 和歌山・橋本・田辺・新宮の4エリアから各チーム作業責任者1人と作業員4人が参加。電気を通さない作業服とゴム手袋、ゴム長靴を着用して「注意して」などと声を掛け合いながら作業に取り掛かった。

 ことしからドローンによる被害状況の把握とスマートフォンを活用した現場状況の共有を実施。高圧発電機車を使った送電や断線した電線の修理、変圧器吊替工事などを140分の作業時間の中で行った。

 最優秀賞は新宮配電営業所、優秀賞は橋本配電営業所だった。

 和歌山電力本部配電グループの内山真男チーフマネジャーは「安全かつ停電時間を短くできるように取り組むことが大事。訓練で向上した技能を現場でも生かせるようにしていきたい」と話した。

研修で技術を競う社員ら

研修で技術を競う社員ら

安全運転の技磨く 県大会へ伏虎交通少年団

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 7月13日に和歌山県和歌山市手平のビッグホエールで開かれる「第54回交通安全子供自転車県大会」に向け、市立伏虎義務教育学校の交通少年団が23日、練習を開始。4~6年生の11人が実技試験に向けて自転車を走らせた。

 大会は自転車の正しい乗り方やルールを身に付けてもらおうと開催。交通ルールを守って走る安全走行テスト、S字走行など乗り方の熟練度をチェックする技能走行テスト、交通規則や自転車の安全な乗り方について出題する学科テストの3部門で競う。昨年は県内の交通少年団や小学校9校が出場した。

 1回目の練習となったこの日は、S字走行やジグザグ走行など技能テストに向け練習。児童は左側通行や夜間のライト点灯、二人乗りの禁止など基本的な交通ルールの話を聞いた後、自転車に乗り、交通指導員や和歌山西署交通安全課の指導のもと、体育館に8の字に引かれた線の上を走る練習や、木の棒の間をすり抜ける練習をした。縄ばしごの上を走る練習では、はしごの上に乗り上げる度にバランスを崩しそうになり児童は何度も転びそうになりながら走り抜けた。

 4年生の向井つくもさん(9)は「はしごの上は途中まで走れたけど、棒の間をすり抜けるのは難しかった。今度の練習では棒を倒さずに走り切れるようになりたい」と話していた。

縄ばしごの上を走る児童

縄ばしごの上を走る児童

桂三金さん講演 和市の民生・児童委員大会

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 本年度の民生委員・児童委員大会が24日、和歌山県和歌山市伝法橋南ノ丁の市民会館小ホールで開かれた。市内の委員ら526人が出席。大会宣言など式典に続き行われた講演では、落語家で関西大学非常勤講師の桂三金さんが「地域の力で守ろう、わがまち!」を演題に笑いと心の余裕について語った。

 三金さんは小ばしを挟みつつ落語には日常生活をもとに生まれたものが多いと話し、仕事のない人に働き口を紹介したり、恋人がいない男に相手を紹介したりと人が助け合っていた時代が描かれていると紹介。笑いで住民がつながると良い地域になっていくのではと述べた。

 また、ジャーナリストの西谷文和さん、マジシャンの阪野登さんらと結成する「チームお笑い国際便」でアフガニスタンの難民キャンプを訪れた際、テレビや本がなく、教育を受けられない子どもたちは動物の姿を知らず、バルーンアートで作ったイヌやキリンが喜んでもらえなかったエピソードを語った。「精神や経済など余裕があるからこそ笑えることを知ってもらいたい」と話した。

 大会では永年勤続委員の表彰も行われた。受賞者は次の皆さん。

 【市長感謝状(勤続10年以上)】島本忠生(野崎)▽内田哲義(同)▽松尾良子(貴志)▽惣内菜穗美(楠見)▽細川紀子(直川)▽嶋田正己(紀伊)▽小倉以鈴(四箇郷)▽川上清彦(西山東)▽市川博康(宮)▽目良美惠子(同)▽佐野芳秀(和歌浦)▽根耒明(城北)

 【市社会福祉協議会会長表彰(勤続7年)】池尾三(楠見)▽辻利彦(同)▽岑不二雄(同)▽名髙俊一(宮)▽西村正己(宮北)▽西加代子(雑賀)▽中村正美(名草)▽越川きよみ(本町)▽坂井正重(芦原)

「笑いで良い地域に」と三金さん

「笑いで良い地域に」と三金さん

熊野本宮の御田祭 無形文化財に追加指定

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 和歌山県教育委員会は24日、熊野本宮大社(田辺市)例大祭の日に行われる地域最大の祭礼「御田祭(おんださい)」を県の無形民俗文化財に追加指定した。子どもを主役に健康や幸福を祈る行事として大切に受け継がれてきた価値の高い文化財であり、例祭に先立って行われ、すでに指定されている「湯登(ゆのぼり)神事」と一体のものと位置付け、名称を「熊野本宮の湯登神事・御田祭」と改め、保護を図る。

 県教委文化遺産課によると、御田祭は熊野本宮大社例大祭の4月15日に毎年行われ、地域の安泰や豊作を祈る祭礼として重視され、地元に親しまれてきた。

 中核となる祭儀は、御旅所である旧社地・大斎原(おおゆのはら)で行われる「御田植(おたうえ)神事」。菊の花を模した造花「挑花(ちょうばな)」4基と神輿(みこし)の前に、4本の杭としめ縄で囲って神田に見立てた約3㍍四方の空間をつくり、古風な田歌が歌われる中、その周囲を、農作業道具や苗を持った男の子と、晴れ着に花笠をかぶった早乙女の女の子たちが時計回りに3周して豊作を祈る。

 湯登神事は例大祭に先立つ13日、参加する神職らが心身を清めるために行う儀礼で、1966年4月に県無形民俗文化財に指定。神職らは湯峰温泉で湯垢離(ゆごり)を行い、湯峯(ゆのみね)王子を参拝後、徒歩で古道を通って山越えし、大斎原へ至る。

 参加する12人の稚児は熊野十二所権現の使いとされ、神事の道中は神聖な存在として地に足を付けることが許されず、肩車をされている。各拝所では、ござを敷いた上で「八撥(やさばき)の舞」を奉納する。夕刻には一同が大斎原へ行列し、15日の祭礼を神前に奉告する「宮渡(みやわたり)神事」が行われる。

 このように、熊野本宮大社に伝わる神事・行事は、子どもが主役となるものが多いことが特徴。特に御田祭は、同社第一殿に祭られ、万物の成長をつかさどる豊穣の女神である熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)に、子どもの健康と地域の幸福を祈る行事として、今日まで大切に受け継がれてきた。

 御田祭の起源は定かではないが、平安時代後期の史料の写本に記述が見られるという。1889年に発生した熊野川大洪水で旧社地が流出し、移転した影響で、神輿渡御などの順路は大きく変化したが、祭礼そのものの位置付けや基本的な儀礼は多く現在まで残されている。

 2010~12年度に県が行った民俗文化財調査により、専門家から、湯登神事と御田祭は一体の価値ある祭事であるとする見解が示されたことを受け、さらに調査を進め、今回の追加指定と名称変更に至った。

大斎原で行われる「御田祭」の御田植神事(県教委提供)

大斎原で行われる「御田祭」の御田植神事(県教委提供)

県産の南高梅100% キリン氷結ストロング

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キリンビール㈱(布施孝之社長)は6月11日、「氷結ストロング」シリーズから「キリン氷結ストロング和歌山産南高梅(限定出荷)」を全国発売します(350㍉㍑・500㍉㍑の2種類でオープン価格)。

同社は2015年から、日本が生んだこだわりの果実で作った「氷結」を地域の人々との協働により、全国で楽しんでもらう「いいね!ニッポンの果実。氷結」プロジェクトをスタートさせました。

同プロジェクトではこれまで、北海道産メロンや長野産プルーンなど、地域の恵みと作り手の愛情が詰まったおいしさを「キリン氷結」限定品として発売してきました。

今回新発売の「キリン氷結ストロング和歌山産南高梅(限定出荷)」は、同プロジェクトの一環として、スタンダードシリーズよりアルコール度数の高い「キリン氷結ストロング」シリーズから初めての発売。

肉厚で柔らかい県産「南高梅」100%の氷結ストレート果汁を使用し、爽やかな果実感とすっきりとした飲み応えを両立させました。

収穫した果実から搾汁後、果汁を凍結させる独自の製法にこだわった「キリン氷結」は、果汁感を引き出し果実のおいしさをそのまま味わうことができると、2001年の発売以来さまざまなフレーバーが人気です。

果汁感と季節感あふれる「キリン氷結ストロング和歌山産南高梅(限定出荷)」を味わってみませんか。

爽やかな果汁感とすっきりした飲み応えが特長

爽やかな果汁感とすっきりした飲み応えが特長


障害者の自立を支援 グループホームひより

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生活に困難を抱える人が、専門スタッフの援助を受けながら生活し、地域との交流や自立を目指す“グループホーム”。ことし3月中旬、和歌山県和歌山市直川に開設された「グループホームひより」(木下晃施設長)は、心の通い合うコミュニケーションを大切にして、一人ひとりを丁寧に受け入れています。

対象になるのは18歳から65歳までで、身体や精神などに障害のある人。掃除や洗濯などの日常生活を介護福祉士ら専門職員がサポートし、社会性を身に付けられるようにしていきます。

施設は和歌山北インターチェンジの程近く。アクセスが良い上、緑に囲まれた小高い丘の上にあるので静かで、買い物も便利です。吹き抜けのある食堂は明るくゆったりとしており、プライベートが守られる九つの個室には、ベッドや整理ダンスも備えられています。

木下施設長(52)は、グループホームでの生活を「楽しいですよ!」と話します。「親御さんの大変さを何とかしたいと願って始めました」と、利用料金も各家庭の負担が少なくなるよう、配慮しています。

生活の拠点が自宅からグループホームに変わるときには、誰もが不安になるもの。木下施設長は、新しい生活に慣れてもらえるよう一人ひとりの性格を把握し、時には注意もしながら、しっかりと向き合っています。

現在利用している人は、約2カ月で落ち着いて生活できるようになり、母親から「子どもが本当に変わりました」と、喜びの声も聞かれています。

「家庭では、愛情だけをかけてあげ、自立支援は私たちに任せてください」と随時、見学や体験希望に応じています。

問い合わせは、一般社団法人日和(℡073・463・8360)。ホームページ(http://www.hiyori223.com)。

小高い丘の上に建つ施設

小高い丘の上に建つ施設

だんじりグルメ「くるみ餅」

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前号では、岸和田歴史的まちなみ保全要網の制定に伴い、紀州街道を中心とした歴史的建造物の保全と魅力あるまちづくりの取り組みを取り上げた。今週は、だんじり祭に欠かせないとされるこの地域特有の食文化を紹介したい。
秋の風物詩ともいえるだんじり祭。この季節ならではの「だんじりグルメ」がある。一般的に三つあるとされ、一つはワタリガニ。この時期はワタリガニが卵を持つ旬の時期。近くの漁港で水揚げされるシャコエビを使った塩ゆでなども食べられ、だんじり祭の別名として「カニ祭り」と呼ぶ人もいるとか。
二つめは関東煮(かんとだき)。いわゆる「おでん」だが、客人が多く来訪し大いに盛り上がるこの時期、大勢の客人に振る舞うためだそう。夜になると涼しさを感じ始める頃。日本酒で一杯やるには最高だろう。
そして三つめが、くるみ餅。これが実にユニークなのだ。「くるみ」という言葉から、クルミが入っている餅を連想してしまうが、クルミは一切使われていない。その名の由来は、大豆を原料とした餡で白玉団子をくるんでいるというもの。
かつて水田や田畑の栄養分(窒素)を出す大豆(畔豆)が畔に植えられており、大豆が豊富に存在したことから、だんじり祭の趣旨である五穀豊穣、豊作を祈り、作られるようになったという。
とろみがあり甘過ぎないあんが白玉団子にまとわりつく、あんが主役の郷土料理。一般にも販売され地域を代表するお土産としても親しまれている。紀州街道を往来する和歌山の人々もこの味に舌鼓を打っていたことだろう。
(次田尚弘/岸和田市)

5月28日付

農家の負担軽減へ ドローン農薬散布デモ飛行

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 ドローンによる測量や点検などを行う㈱未来図(和歌山県和歌山市西高松、藤戸輝洋代表取締役)は21日、紀の川市の田んぼで、ドローンを使った農薬散布のデモ飛行見学会を行い、農業関係者ら約50人が参加した。

 県内では、進む高齢化で重労働となる農薬散布でのドローン活用が検討されている。全国的には、水稲や野菜類への農薬の空中散布は約20年前から行われているが、無人ヘリコプターやラジコン操作を伴うドローンでの手動散布など、非常に高度な技術が求められてきた。

 実演は同市の神德農園協力のもと、同園所有の農地で実施。今回、同社が導入したXAIRCRAFT社のP20は、事前に測量したデータをクラウドに登録し、そのデータを基に、数㌢単位で制御された散布が可能な完全自動航行のドローン。手元のタブレットで飛行状況や薬剤の残量、噴射量やバッテリー残量などをリアルタイムで確認できるなど、参加者らは先進的な技術で自動航行するデモ飛行を見学した。

 同園の神德泰孝さん(63)は、同社が運営するドローンスクールで自身もドローンの操縦ライセンスを取得。農業の新たな形を積極的に取り入れる理由として、生産農家従事者の高齢化と大きな作業負担を挙げ「消毒作業は1人ではできず家族で行うが、大きな負担になっている。P20は測量データに基づいて自動航行するので、この地域に多い変形の田んぼに適している」と話した。同園ではことしから実用実験が行われる予定。

 藤戸代表は「今後はJAなどの協力を得ながら、P20による農薬散布の代行にも取り組んでいく他、果樹に対する実証実験も行っていきたい」と意気込みを語った。

田んぼの2㍍上空を農薬散布するドローン

田んぼの2㍍上空を農薬散布するドローン

かんきつ研究の拠点に 海南に常世館オープン

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 和歌山県海南市下津町の橘本神社(前山和範宮司)所蔵の、ミカンの起源に関する資料を展示する「常世館(とこよかん)」が、神社の駐車場内にオープンした。世界的なかんきつ分類学者・故田中長三郎氏の文献や博物学者・南方熊楠の手紙などの資料の他、最新研究も紹介され、規模は小さいが充実した展示内容となっている。

 同館は木造2階建てで、2階に床面積約65平方㍍の展示室を開設。田中氏がかんきつ類の観察を記録した直筆のスケッチブックや多数の書籍、前山宮司の曽祖父、前山虎之助さんが田中氏や熊楠から送られた書簡などが並ぶ。2018年に発表されたアメリカ・スペイン・フランスの研究成果で、かんきつ類は約900万年前に中国やインド、ミャンマー周辺で誕生し、基本祖先種の中にタチバナが含まれていると解明された、最新研究の紹介もある。竣工祭は神社本殿で執り行われ、かんきつ研究家で田中氏に師事した海南市の森本純平氏(80)、京都大学名誉教授の北島宣氏、大阪大学総合学術博物館の特任講師、伊藤謙氏ら約20人が参加した。

 前山宮司は「曽祖父と田中先生の交流の記録や森本先生からの寄贈品を中心に展示室を作りました。かんきつ資料の拠点になれば」とあいさつ。森本さんは「私が田中先生の最後の弟子で、資料館の完成は感無量です。皆さんには広報のご協力をお願いしたいです」と話していた。

 竣工を祝うサクソフォンアンサンブルによる「みかんの花咲く丘」の演奏が花を添えていた。 

 入館料は、宮司らによる解説込みで大人400円、高校生以下300円。

 土・日・祝日は完全予約制で開館し、平日は午後7時から9時まで。

 詳しい問い合わせは前山宮司(℡073・494・0083、メールnrp47950@tulip.ocn.ne.jp)。

竣工祭に参加した皆さん

竣工祭に参加した皆さん

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