第50回和歌山市軟式野球連盟学童部春季大会・第26回㈱紀陽銀行杯争奪大会(田谷節朗大会会長)のA級決勝が4月28日、市民球場で行われ、藤戸台ゴールデンズが、四箇郷との激戦を制し初優勝を飾った。初回に3点を先制した藤戸台は、優位に試合を進めたが、試合時間の1時間40分を過ぎた6回、2点を追う四箇郷は2死1、2塁から木本選手の3塁打で追い付き、特別延長に突入した。2点ずつを加え、2イニング目となった8回、無失点で切り抜けた藤戸台は、無死満塁から今村颯選手が、中前適時打を放ち、鮮やかなサヨナラVを決めた。藤戸台と四箇郷は、18、19の両日、伊都地方で開かれる県大会に市代表として出場する。
◇A級決勝
四箇郷 |
0 |
0 |
1 |
0 |
0 |
2 |
2 |
0 |
5 |
藤戸台 |
3 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
2 |
1x |
6 |
(7、8回は特別延長)
学童部50周年(春季)と平成最後のチャンピオンを目指すA級決勝は、いずれも支部新人大会を制した北支部の藤戸台と、東支部の四箇郷が対戦した。
後攻の藤戸台は初回、連続四球と相手の失策で、無死満塁とした。この好機に主砲竹下が右前へ弾き返し、2点を先制。さらに2盗を狙った1塁走者竹下と、3塁走者瀧谷との連携プレーが決まり、3点目を挙げた。
試合の主導権を握った藤戸台は、積極的な攻撃で5回には、1死3塁から、スクイズを試みたが、相手バッテリーの好判断で追加点はならなかった。
守っては3回に1点を失ったものの、5回には先発の辻川から石田、瀧谷と3投手を投入、1死2、3塁のピンチを切り抜ける塙監督の采配もさえた。
制限時間を超え最終回となった6回、四箇郷は中西の内野安打、清水の中前打で2死1、2塁とした。ゲームセットまであと1死という緊迫した中、打席に入った木本は、力強いスイングで左中間を越える3塁打を放ち、3―3の同点とし試合を振り出しに戻した。
7回からは特別延長に入り、無死1、2塁からの攻防は、両チームとも一歩も譲らず2点を追加、決着の場面は8回に移った。
6回から再びマウンドに立った藤戸台の石田は、先頭打者に四球を与え満塁としたが、続く3打者を攻めの投球で打ち取り零封で、味方の攻撃につないだ。
ルールにより特別延長は2回までのため最終回に臨んだ藤戸台は、重盗で2、3塁と攻め、申告敬遠で満塁と好機を広げると、今村颯のサヨナラ打で、終盤の厳しい展開を勝利で締めくくった。
藤戸台の塙監督は「いい試合だった。みんな最後まで諦めず、よく頑張った。県大会では一戦一戦を大事に戦いたい」とした。山下主将は「最後まで粘りを発揮できた。颯亜(今村)が打てて良かった。県大会はまず初戦を突破、そこから一試合一試合を積み重ねていきたい」と意欲を示した。チームメートの祝福に今村颯選手は「走者をかえすという気持ちで打席に入った。打った瞬間はやったと思った」と笑みがこぼれた。
《藤戸台ゴールデンズ》代表=宮田晋作▽監督=塙佳樹▽コーチ=亀川浩之、通阪厚司▽主将=山下廉▽選手=森桐亜、辻川隼大、石田琴羽、瀧谷斗麻、平井捷磨、西上依吹、竹下謙人、後藤里紗、今村颯亜、今村晴南、上崎翔晴
《四箇郷少年》代表=中村正司▽監督=吉田照紀▽コーチ=井本吉彦、白谷陽一▽主将=中西叶季▽選手=木本瞳矢、清水大夢、児島陸人、有本悠眞、白谷虎太、川下鉄勝、井本大樹、池端一真、山﨑琳太
初優勝を飾った藤戸台ゴールデンズ