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盲導犬の女性訓練士を支援 ソロプチ和歌山

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 国際ソロプチミスト和歌山(嶋晶子会長)は17日、2月に開いたチャリティーバザーと落語の会の収益金の一部10万円を、盲導犬を育てる「社会福祉法人日本ライトハウス」に寄贈した。

 同団体は、女性と女児の生活向上を目指して奉仕活動を行っており、今回は盲導犬を育成する女性訓練士への支援金として贈呈。同団体は例会に日本ライトハウス盲導犬訓練所(大阪府南河内郡千早赤阪村)から講師を招き、卓話で理解を深めたり、バザーでは関連グッズを販売したりして、広く一般にも盲導犬への理解と協力を呼び掛けてきた。

 和歌山市七番丁のモンティグレ(ダイワロイネットホテル和歌山)であった贈呈式には、同訓練所の所長代理、赤川芳子さんと共に、盲導犬のPR犬・アド君(9)も出席し和やかな雰囲気。嶋会長は「大変なお仕事とは思いますが、目のご不自由な方々のため、手を差し伸べてくださいますよう」と贈呈。受け取った赤川さんは嶋会長に感謝状を贈った。

 同訓練所で働く職員20人ほどのうち半数が女性といい、赤川さんは「働きやすい環境づくりのためにご支援いただき、励みになります。ずいぶんと傷んでいた、女性職員が使うロッカーを新しくさせていただきます」と感謝していた。

嶋会長㊨が赤川さんに寄付金を手渡した

嶋会長㊨が赤川さんに寄付金を手渡した


県社協に車いす寄贈 ツルハとクラシエHD

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 ㈱ツルハホールディングス(本社=札幌市東区、堀川政司社長)とクラシエホールディングス㈱(本社=東京都港区、岩倉昌弘社長)は17日、県社会福祉協議会に車いす5台を寄贈し、和歌山市手平の同協議会(和歌山ビッグ愛7階)で寄贈式が行われた。

 両社はツルハグループ店舗で行う共同キャンペーンの売上の一部で車いすを購入し、2000年から毎年、同グループが展開する全国各地の社会福祉協議会に寄贈する活動を実施。歩行が困難な人の移送サービスや車いす貸し出し事業などで利用されている。今回は360台を32社協に寄贈。両社共同での寄贈は累計2155台となり、ツルハグループによる寄贈を含めると2390台となった。県社協には14年から寄贈し、累計25となっている。

 寄贈式には、ツルハホールディングス中部・関西店舗運営部の室本幸夫本部長と上田啓吾部長、クラシエホールディングスからはクラシエホームプロダクツ販売㈱の生田聡取締役大阪支店長、クラシエフーズ販売㈱の片山健一営業部長、クラシエ薬品㈱関西ヘルスケア支店の辻博文部長が訪れ、県社協から中西淳常務理事、嶋本昇事務局長が出席。両社を代表して、室本本部長から中西常務理事に目録が贈られた。

 室本本部長は「毎年5台を贈っており、今後も継続して増やせるようにしたい。大事に使っていただければ」と期待をよせ、中西常務理事は「6回目の寄贈をいただきありがたい。大切に使っていきたい」と感謝した。

車いすを囲んで寄贈式に出席した皆さん

車いすを囲んで寄贈式に出席した皆さん

4月24日付

緑の桜「御衣黄」満開 風土記の丘が花盛り

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和歌山市岩橋の県立紀伊風土記の丘で、淡い緑色の花を咲かせる珍しい桜の品種「御衣黄(ぎょいこう)」が満開を迎えている。

御衣黄は八重咲きのサトザクラの仲間で、同所資料館手前の安藤塚などで見ることができる。平安貴族の衣装の萌黄色に近いことから、その名が付いたといわれる。咲き始めは淡い緑色だが、徐々に中心部から赤みを帯びてくる。

鮮やかに色を変える不思議な美しさが魅力で、まだ緑色の花と紅がさしたような花の両方が見られ、周辺を散歩する人が眺めている。

同所では、同じく八重桜で濃い桃色の花が咲くカンザンなどと共に満開となっており、鮮やかな色の競演を楽しむことができる。

夏日に達する日もある陽気の中、遊歩道の並木も花に包まれ、見上げて楽しんだり、木陰のベンチで休憩したりする人の姿が見られる。

緑の花を咲かせる「御衣黄」

緑の花を咲かせる「御衣黄」

関西まちづくり奨励賞受賞 市駅前社会実験

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関西のまちづくりや都市計画の優れた成果を発掘し顕彰する「関西まちづくり賞」の奨励賞に、市駅まちづくり実行会議が実施する和歌山市駅周辺の公共空間活用社会実験「市駅〝グリーングリーン〟プロジェクト」が選ばれた。

同賞は、関西のまちづくりと都市計画の進歩・発展を目的に、故仙石泰輔さん、故田中孝男さんの遺族からの寄付を基金として設けられた顕彰事業。公益社団法人「日本都市計画学会関西支部」が選定、運営する。

同プロジェクトは2014年にスタート。市駅地区商店街連盟、城北地区7自治会、和歌山大学観光学部永瀬研究室で構成。公共空間ににぎわいと潤いを生み出す、人と環境にやさしいまちづくりを目指し、社会実験を重ねてきた。

市駅前通りの一部を歩行者天国化し、芝生広場を設置。駅周辺の地域資源を活用しようと、和歌山城の旧外堀を船が運航する「市堀川クルーズ」、さまざまな体験プログラムを提供する「市駅まちぐるみミュージアム」など、行政の協力を得ながら、商店街や自治会、大学の研究室が一体となってまちづくりを進めている。

このほど大阪市北区の府立中之島図書館で行われた表彰式には、森下幸生さんや永瀬節司准教授ら実行会議のメンバーらが出席。

プレゼンテーションもあり、表彰を受けた永瀬准教授は「共に汗を流してきた市駅前を中心とする地域の方々、代々のゼミ生の頑張りのおかげ。活動はまだまだ道半ばで、受賞を励みに着実に取り組みを発展させていきたい」と思いを新たにしていた。

表彰を受けた市駅まちづくり実行会議のメンバー(同会議提供)

表彰を受けた市駅まちづくり実行会議のメンバー(同会議提供)

一夜明け決意新た 新和歌山市議に当選証書

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21日に投開票が行われた和歌山市議選から一夜明けた22日、当選した新市議38人への当選証書付与式が同市西汀丁の市選挙管理委員会事務局で行われた。

今回の市議選は、国民民主党が議席を2に増やし、自民党が7人、立憲民主党が1人、公明党が8人、共産党が5人、日本維新の会が2人とそれぞれ勢力を維持。女性の当選者は7人で、前回(2015年)より1人減る結果となった。

当選証書は川端正展選管委員長から手渡され、新市議やその代理人は表情を引き締めて当選証書を受け取っていた。

初当選した国民民主新人の山中敏生さん(34)は「当選した今がスタートラインだと思う。これから一生懸命頑張っていきたい」、当選した新人で唯一の女性である共産の坂口多美子さん(43)は「前回は20票差で敗れ悔しい思いをした。応援していただき、多くの人と共にここまで来られてうれしい。何としても暮らしの声を市政に届けたい」と抱負を話していた。

当選証書を受け取る新市議

当選証書を受け取る新市議

不易流行スローガンに 県中小同友会が総会

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和歌山県中小企業家同友会(堀口寛司代表理事)は19日、和歌山市七番丁のモンティグレ(ダイワロイネットホテル和歌山)で定時総会と記念講演会を開き、会員95人が経営について理解を深め合い、2019年度の活動方針などを採択した。

第1部の総会では、18年度の活動、決算、会計監査の報告があり、19年度の活動方針案、予算案が示され、いずれも承認された。

19年度のスローガンは「不易流行(ふえきりゅうこう)」。松尾芭蕉が示した俳諧の理念で、残し伝えるべきものはきちんと残し、変えるべきものは勇気を持って変えるという意味。

堀口代表理事は「中小企業は地域のインフラだ。地域を支えていくんだという思いでやっていく。新しい時代に新しいビジョンを作成していく」と力を込めてあいさつ。同友会がどうあるべきか具体的な将来像を描き、方向性を示すことが大切とした。

第2部は、中小企業家同友会全国協議会幹事長で㈱ヒューマンライフの中山英敬代表取締役が「社員の自主性が企業の未来を開く~資金ゼロから出発した強靭(きょうじん)な企業づくり~」と題して講演。

中山氏は地元の会社に入社し、しばらくしてテレマーケティング事業の責任者となるが、事業が3年以内に撤退となり、納得できなかったことから、「会社がやらないなら俺がやる」と同社を創業した経緯を話した。

同友会に入会して経営指針書をつくり、「日本一のコールセンター」を掲げて奔走したが、本業の崩壊や40人を超える退職など多くの苦難を経験し、経営の難しさと責任の重さを痛感。再び自己や社員と向き合った日々を熱く語った。

経営においては、経営者と社員の信頼関係が大切とした上で、「したいことをしよう」「伝わったかどうかは伝える側の責任」「違いを認め合う」「自分たちの頭で考える」が大事と力説。「経営者の責任で、社員のせいにしないことが大事。経営者の自己反省から社員の自主性が芽生え、結果が出て、社員の自主性が養われる」と経営観を語った。

企業を支える人材の採用については、「人手不足だから、人がとれないとは言わないでほしい。自社の魅力をつくっていきましょう」と呼び掛けた。

経営観を語る中山氏

経営観を語る中山氏

豊かなモノクロ 保井さん初フィルム写真展

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和歌山県和歌山市和歌浦中の保井元吾さん(54)初の写真展「アイルランド放浪記」が5月5日まで、同市古屋のティーズカフェで開かれている。デジタル写真が主流となった昨今、会場に並ぶのは、フィルムカメラで撮影し暗室で手焼きプリントした写真。保井さんは「モノクロの豊かな階調や、立体感のある仕上がりを楽しんでもらえれば。いっそ写真をするなら、あえて面倒なことをするのも楽しいですよ」と話している。

保井さんは写真好きだった祖父から受け継いだ、ライカやハッセルブラッドなど戦前のカメラを使い、日常のスナップや景色をフィルムで写し撮ってきた。

写真の奥深さを知ったのは、地元和歌浦の写真家・松原時夫さんとの出会いが大きいという。松原さんのフィルムの黒白の豊かな階調に強く心引かれ、きめ細やかな描写を追い求めてきた。

5、6年前に松原さんから暗室機材一式を譲り受けてからは、自家現像やプリントを開始。友人たちが集まる〝秘密基地〟に設けた暗室で初めて挑戦し、焼き付けた画像が浮かび上がってきたときの感激は、今も鮮明。「その日から、面白くて寝ずに写真を焼いていました。今も、暗室での作業は毎回新鮮な思いです」とほほ笑む。

今展では、2012年に友人と旅したアイルランドで撮影したスナップなど、モノクロ写真24点を展示。作品は濃霧の田舎道や、そこで出合った牛たち、海に切り立つ自然の絶景「モハーの断崖」、アイリッシュパブが建ち並ぶ街の風景など。印画紙にもこだわり、旅先で感じた空気や思いまでも丁寧に焼き付けてきた。

アイルランドはウイスキー発祥の地といわれ、ビールも有名。保井さんもお酒好きで、まちかどで出会ったほろ酔いの男性たちと、ハーモニカでセッションした時に撮った陽気な雰囲気が伝わる一枚もある。

満足のいく一枚を完成させるには失敗も多いが、保井さんは「焼き加減一つで、全く別の写真になる。一枚のネガから、同じプリントは二度とできないのが大きな魅力。一生続けられる趣味になりそうです」と笑顔で話している。

同カフェは毎週月・火、第4日曜が休み。午前11時から午後5時(金曜日は7時)まで。

問い合わせは同カフェ(℡073・460・4715)。

フィルムならではの重厚な作品が並ぶ会場で

フィルムならではの重厚な作品が並ぶ会場で


4月25日付

立体感のシャドーボックス マニエールで展示

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 同じ絵柄の紙を何層にも重ねて立体的に表現するハンドクラフト「シャドーボックス」の作品展が30日まで、和歌山県和歌山市禰宜のケーキサロン・マニエール和佐店で開かれている。

 貴志川の公民館などで指導する、岩出市の畑光代さんと生徒20人が風景や人物、花や動物などを題材にした約40点を出品。

 シャドーボックスは、ポストカードやカレンダーなどを5~10枚使用。浮き上がらせたい部分のイラストを切り取り、立体的に貼り重ねて作る。店内に並ぶのは、欧州の街並みや色鮮やかな花、五月の節句やひな祭りを題材にした歳時記など。1年がかりで仕上げる作品もあるといい、訪れた人は精巧な作品を間近でじっくりと楽しんでいる。

 畑さんは「同じデザインを使っても、仕上がりはさまざま。額に入れると『自分の作品』になり、額の中の小さな世界を楽しんでもらいたいです」と話し、出品者で、習って12年ほどという70代の女性は「細かい作業ですが、陰影や奥行きを考えながら作るのは楽しいです」と笑顔だった。

 午前9時から午後7時まで。問い合わせは同店(℡073・477・3155)。

額の中に特別な世界が広がる

額の中に特別な世界が広がる

電子マネー詐欺防止 セブン海南下津に感謝状

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 海南署(増田佳則署長)は18日、特殊詐欺被害を未然に防いだセブンイレブン海南下津町店の岩井真也店長(58)に感謝状を贈った。

 同署によると、3月30日午後4時半ごろ、来店した40代の女性から5万円分の電子マネー6枚を購入したいと申し出があったことに対し、岩井店長が購入額が高額であることから詐欺を疑い、和歌山県警が配布している詐欺発見チェックシートを使って被害を防止した。

 岩井店長は女性に対し、詐欺を疑いながらも冷静に、サイトで請求されていないかを質問。「されている」との返答に「詐欺なので支払わない方がいいですよ」と話したが、女性は取り合わなかった。そこで、チェックシートで確認するように勧めると初めて詐欺であることに気付き、警察相談電話「♯9110」に連絡を取った。

 女性は犯人と通話状態のままにしていた電話を切り、電子マネーの購入を取りやめ、「助かりました。ありがとうございました」と感謝したという。

 感謝状の贈呈は同署で行われ、岩井店長は当時を振り返り「詐欺の可能性があることを理解してもらえるよう、話をどう切りだそうか、という葛藤があった。チェックシートには説得力があった」、セブンイレブン和歌山地区オペレーションフィールドカウンセラー、矢野智久さん(39)は「的確に対処してくれ、ありがたい」と話していた。

感謝状を手に(左から)矢野さん、岩井店長、増田署長

感謝状を手に(左から)矢野さん、岩井店長、増田署長

トップ選手を育成 エクセレントコーチ委嘱

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優れた指導力を持つ退職した教職員や現役の体育指導員を高校や地域のジュニアスポーツクラブに派遣する和歌山県教育委員会の「きのくにエクセレントコーチ」の2019年度委嘱式が18日、和歌山市の県民文化会館であり、コーチ18人に宮﨑泉県教育長から委嘱状が交付された。

06年度から毎年委嘱しており、宮﨑教育長はあいさつで「もう14年目になる。国体や五輪に県内からどんどん選手が出場し、競技人口も増え、スポーツ王国和歌山になってほしい」と期待を寄せ、コーチに対しては「次の世代の良い指導者も育ててほしい」と呼び掛けた。

宮﨑教育長からコーチ一人ひとりに委嘱状が手渡され、コーチを代表し、バレーボールが専門で県立熊野高校に派遣される児玉友一さん(71)が「大変身が引き締まる思いだ。インターハイや国体で活躍できる選手を育て、県の競技力向上に貢献したい」と抱負を語った。

ウエイトリフティングが専門で和歌山工業高校に派遣される髙橋次夫さん(71)は「週に5日ほど指導しており、部員にはチームの和を大切にしながら互いにライバル意識を持って練習してほしいと思っています。全国大会に出場する選手を1人でも多く育成したいですね」と話していた。

委嘱された皆さんと専門種目、配置先は次の通り。

田中良子(弓道、日高高・紀央館高)▽神前實(弓道、神島高)▽児玉友一(バレーボール、熊野高)▽髙橋次夫(ウエイトリフティング、和歌山工業高)▽梅本登(相撲、箕島高)▽髙田直昭(空手道、那賀高)▽田中章二(体操、和歌山北高)▽林正(ウエイトリフティング、田辺工業高)▽松尾英雄(ホッケー、吉備中)▽吉田儀人(水泳、海南高)▽古家雅之(ハンドボール、和歌山商業高)▽山本千代(なぎなた、和歌山ジュニア)▽星大二郎(ボクシング、和歌山工業高)▽坂本博紀(ホッケー、和歌山商業高)▽武市樹(ウエイトリフティング、紀北工業高)▽増田健人(ソフトテニス、和歌山北高)▽本田敦士(ハンドボール、那賀高)▽田中僚(陸上、和歌山ジュニア、近畿大学付属和歌山高)

委嘱を受けたエクセレントコーチ

委嘱を受けたエクセレントコーチ

和大留学生に自転車 キワニスクラブが贈呈

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 和歌山キワニスクラブ(小村哲也会長)は、和歌山大学の外国人留学生に自転車の寄贈を決め、19日にクラブの役員らが同大を訪れ、大学側に目録を贈呈した。

 留学生の生活支援に役立ててもらおうと、毎年自転車を5台ずつ寄贈しており、今回が14回目。寄贈台数は計70台となった。

 同大によると、現在在籍している留学生は約150人。寄贈式にはフランスや中国、英国などの留学生の代表5人も出席した。

 同クラブの西口伸副会長は「修理しながら丁寧にお使いいただいており、ありがたい。キワニスクラブは若い人や子どもの福祉のために頑張っている。今後も何か支援していきたい」と話し、同大研究グローバル化推進機構国際連携部門の井伊博行部門長は「留学生がイオンモールやガーデンパーク和歌山などへ行ったりするのに便利で非常に助かっている。有効に使わせていただきたい」と感謝し、留学生の就職支援への協力も呼び掛けた。

 留学生らは「大学や駅に行く時必ず使っています」「和歌山は広く、自転車のおかげで生活がとても便利になりました」「すごく助かります」などと話していた。

留学生(前列)に自転車を寄贈したキワニスクラブのメンバー

留学生(前列)に自転車を寄贈したキワニスクラブのメンバー

記憶「風化させない」 福知山脱線事故慰霊祭

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 2005年にJR福知山線で快速列車が脱線し、乗客と運転士107人が亡くなった事故から25日で14年となるのを前に、JR西日本労働組合和歌山地方本部(田中明夫執行委員長)は23日、和歌山県和歌山市の屋形町カトリック教会で慰霊祭を執り行った。

 乗客106人と運転士1人、関連死2人の計109人を慰霊し、事故の風化防止や安全意識の向上を図ろうと毎年開いており、今回が14回目。同本部の組合員やOBら約20人が参加した。

 参加者らは賛美歌を合唱し、聖書を朗読。脱線した列車が線路脇のマンションに激突した事故現場の写真や花などが置かれた祭壇に手を合わせて犠牲者に哀悼の祈りをささげ、「一人ひとりの命を大切に安全の意識を高め、二度とこのようなことが起こらないようにしなければいけない」と力を込めた。

 田中執行委員長は、亡くなった運転士(当時23歳)が車掌だった頃、仕事や私生活で交流があったという。「ラーメンやスポーツが好きで面白い後輩だった。新幹線の運転士になることを夢見ていた」と回顧。当時の社内について「安全分野の設備投資の少なさを社員の集中力で補おうとしていたように感じる」と振り返った。

 同社が現場に設置した慰霊施設「祈りの杜 福知山線列車事故現場」に対し、事故で家族を亡くした遺族の中から「(列車が激突した)マンションが見えず、事故の悲惨さが伝わらない」との声もあるとし「会社の体質が根本的に変わっていないのでは。事故の風化や隠蔽(いんぺい)を許してはならない」と話していた。

事故現場の写真を前に手を合わせる参加者

事故現場の写真を前に手を合わせる参加者

人生にじむ絵画や書 米寿の北谷さん記念展

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 和歌山県紀美野町野中の北谷弘(ひろ)さん(88)の米寿を記念した絵画と書の展覧会「宗純(そうじゅん)展」が25日から29日まで、ギャラリー白石(和歌山市湊通丁南)で開かれる。娘たちの勧めと後押しがあって実現した初の個展で、北谷さんは「健康でいろんなことを続けてこられたことに、ありがたい気持ちでいっぱい。親思いの子どもたちのおかげで幸せです」と笑顔で話している。

 北谷さんは和歌山文化協会、紀美野町文化協会会員。生け花の未生流師範、茶道の表千家師範。18歳で結婚し、19歳で出産。兼業農業の夫を支え、自身も洋裁や宝飾販売の仕事をしながら、4人の娘を育ててきた。書や茶道、華道に親しみ、水墨画などの絵画教室にも通った。展覧会名には自身の茶名をとった。

 書に親しんで約40年、水墨は35年ほど。新構造社和歌山支部に加わり、本部の審査で入選し東京で表彰を受けたこともある。また、近くの高齢者施設ではボランティアで23年にわたって書や華道を指導。約30年前からは小川と志賀野の両地区公民館で茶道教室の講師を務めている。

 今展では根来寺の桜や長谷寺の牡丹を題材にした日本画、嵯峨野の竹林を描いた水墨画、書の軸など約30点を展示する。

 「私自身、男性的なところもあり、思い切りのいい性格。積極的に、興味を持ったことに挑戦してきました」と北谷さん。三女の平岡昌子さんによると、陽気な人柄で家族の中心的な存在という。  商売もうまくいき、順風満帆だったというが、長い人生にはつらい出来事もあった。2008年に四女の佳子さんが突然の病で他界。今展では、悲しみの中、空虚な思いを込めた書「空(くう)」も並ぶ予定。

 さまざまな苦境も持ち前のバイタリティーで乗り越え「学びたい」と思ったことに貪欲。これまでに英語を習い、今も中国語教室に通っているといい「勉強するのは、3度の食事より楽しいんです」とほほ笑む。

 「絵画はほぼ自己流。プロのように上手に描けたものではありませんが、皆さんに見ていただき、少しでも『楽しいな』と感じてもらえればうれしいです」と話している。

 午前10時から午後5時(最終日は3時)まで。

根来寺の桜を題材にした大作と北谷さん

根来寺の桜を題材にした大作と北谷さん


初のCO2フリーSL 使用済食用油で走行

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 重量物運搬会社の「アチハ」(大阪市住之江区、阿知波孝明社長)は、「デゴイチ」の愛称で知られる同社所有の「D51形蒸気機関車」を、植物由来のバイオ燃料で走らせることに成功した。地球温暖化の主な原因となる二酸化炭素(CO2)排出量が増えないクリーンなSLという。環境教育の一環として、ゴールデンウイークには、有田川町徳田の有田川鉄道公園で、子ども向けの乗車体験イベントを開く。

 同社が所有するデゴイチは、1943年に製造された車両。愛知県の個人から譲り受け、2017年に同公園に搬入した。

 その後、軽油を燃料とするコンプレッサーを用いた圧縮空気方式に変えるなど改良。地球環境問題が深刻化し、世界的に脱炭素化の流れが加速する中で、SLを後世に伝え子どもたちの環境教育にも活用してもらおうと、軽油の代替燃料として、使用済みの植物性の食用油を精製した純度100%のバイオ燃料で走行できるよう、さらに改良、試走を重ねてきた。

 バイオ燃料も燃焼する際に微量の二酸化炭素を排出するが、原料の植物が光合成で吸収した二酸化炭素が大気中に戻ることから、濃度に変化はない「CO2フリー」。同社によると、液体のバイオ燃料を使ったSLの走行は世界初という。

 同社は有田川町と協力し、5月3日から5日まで、同公園で子ども向けの乗車・運転体験イベントを実施。園内の線路約200㍍を往復する。一日4回の運行を予定し、体験料は小学生以上が100円。小学生に限り、使用済み食用油500㍉㍑を持参すれば1人無料になる(先着200人)。

 同社は、地域内でエネルギーを補い合う「地産地消型」のエネルギー循環モデルの確立を目指しており、3日間で使用するバイオ燃料100㍑分の使用済み食用油を、一般家庭から回収することを目標にしている。

 また、旅行会社のJTBと連携し小学生を対象したSLの運行体験会もあり、元国鉄出身の機関士が説明する。26日までJTB「旅いく」サイトで受け付ける。

 同社は重量物の運搬技術を生かしたSLのリース事業も展開。アチハSL鉄道事業推進室エグゼクティブ・プロデューサーの次田尚弘さんは「SLは石炭を燃やして走るイメージが強いかもしれませんが、今やCO2フリーのクリーンな乗り物。子どもたちに、使用済み油でSLが走る感動を味わい、『自分も地球環境の保全に貢献した』と自覚を持って帰ってもらい、日頃の節電など生活に生かす動機付けになればうれしい」と話している。

 乗車体験に関する問い合わせは同公園(℡0737・52・8710)。

バイオ燃料で走るデゴイチと次田さん㊧や機関士、整備士の皆さん

バイオ燃料で走るデゴイチと次田さん㊧や機関士、整備士の皆さん

4月26日付

二枚貝の自主規制解除 和歌浦湾まひ性貝毒

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 和歌山県海南市下津町の塩津漁港の養殖マガキからまひ性貝毒が検出され、和歌山市大川から和歌浦湾に至る海域で二枚貝の採取や出荷の自主規制が行われていた問題で、県は25日、自主規制を解除すると発表した。

 この問題は、同漁港で3月12日に採取されたマガキから、国の規制値(1㌘当たり4マウスユニット)を超える16マウスユニットのまひ性貝毒が検出されていたもの。その後の検査で3週連続で国の規制値を下回ったとして、規制の解除が決まった。

勢いある流麗な書15点 天石東村没後30年展

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 和歌山県和歌山市西汀丁の県書道資料館では、同市出身の書道家・天石東村の没後30年記念展を開催している。11月30日まで。

 天石は1913年生まれ。和歌山師範学校を卒業後、県立和歌山高等女学校、県立桐蔭高校の教諭、和歌山大学教育学部講師、奈良教育大学教授を歴任し、書道教育の近代化に努めた。

 58年の日展特選を受賞した作品や72年に日展文部大臣賞を受賞した作品をはじめ、壮年期から晩年に書いたさまざまな作品15点を展示。書道の指導のために分かりやすい文字を書いた手本や、自身の表現力を全面に出し、空海や良寛の影響を受けた流麗で気品ある書風で勢いよく書かれた作品などが見られる。

 日展特選を受賞した中国の詩人・高青の詩を書いた作品は、墨の濃淡、文字の大小で詩の変化や動きを表現。文部大臣賞に選ばれた王摩詰の詩を書いた作品は、流麗な書風が確立されており、天石独特のすっきりとしたくずしで書かれている。

 同館の貴志孝生理事長は「天石自身が力を入れた作品を集めた。価値のある作品ばかりなので、見に来てもらいたい」と話していた。

 午前9時~午後5時。日曜・祝日休館。問い合わせは同館(℡073・433・7272)。

天石の表現力あふれる作品が並ぶ

天石の表現力あふれる作品が並ぶ

知事こばと学園に絵本贈る 児童福祉週間で

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 児童福祉週間(5月5日~11日)を前に、仁坂吉伸知事が24日、和歌山市直川の児童養護施設「こばと学園」を訪れ、施設の子どもたちに絵本をプレゼントした。

 児童福祉週間には各地で行事が開催される。ことしの標語は「その気持ち、誰かを笑顔にさせる種」。4月22日から5月10日に和歌山県知事や福祉保健部長らが県内各地の児童福祉施設36カ所を訪れ、絵本を贈呈している。

 同学園の図書室を訪れた仁坂知事は小学生や幼児、職員ら約30人から拍手で迎えられ、子どもたちの代表に絵本10冊を贈呈。「小さい頃のおじさん(知事)もそうだったが、たくさん本を読むといろいろなことが知れて楽しい。贈呈した本だけでなく図書室の他の本も読んですくすくと大きくなって」と呼び掛けた。

 子どもたちを代表し、女子児童が「大切に読ませていただきます。勉強やスポーツを頑張るので応援してください」と感謝。森本祐司理事長は「大変光栄なこと。子どもたちにとって思い出深い記念の日になったと思う」と喜び、「子どもたちが複雑な現代社会で幸せな社会生活を営めるよう全力で努力していく。変わらぬご支援をお願いしたい」と話した。

 子どもたちは自分たちが作ったメダルを仁坂知事にプレゼントし、童謡「こいのぼり」を合唱。仁坂知事は一生懸命歌う子どもたちの姿に笑顔を見せていた。

子どもたちの合唱を聴く仁坂知事

子どもたちの合唱を聴く仁坂知事

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