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雑賀崎の観光拠点に 市民が古民家を寄贈

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 和歌山市雑賀崎の観光と地域交流拠点整備に向け、地域の古民家が市医師会の事務局長・小川博嗣さんから市に寄付され、3月29日に市役所で寄贈式が行われた。

 雑賀崎地区は船上での魚介販売や日本の夕日百選に選ばれるなど観光名所も多く、またイタリアの海洋都市アマルフィと海岸沿いの景観が似ていることから、2月にはアマルフィのダニエレ・ミラノ市長を迎えたシンポジウムも行われている。

 寄贈された物件は築120年以上、広さ417平方㍍。木造瓦ぶき2階建てと平屋建ての居宅、2階建ての倉庫。雑賀崎漁港の近くで、その広さから地域の集会にも使われたという。

 小川さんは「台風などもあり、建物はかなり傷んでいるが、有効に使ってもらいたい」と目録を手渡し、尾花正啓市長は「日本遺産やアマルフィの影響で雑賀崎の知名度も上がっている。観光と地域交流の拠点をつくっていければ」と感謝状を贈った。

 市では古民家を活用した観光拠点整備に向け、物件を改修・運営する民間事業者の公募を4月以降に始める。

古民家を寄贈した小川さん㊧と尾花市長㊥

古民家を寄贈した小川さん㊧と尾花市長㊥


十王図など新たに 和歌山市が文化財指定

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 和歌山市教育委員会は、市の文化財に総持寺(同市梶取)所蔵の「十王図」、木本八幡宮御田祭保存会(同市西庄)の木本八幡宮御田祭を新たに指定。護国院(同市紀三井寺)所蔵の「紀三井寺参詣曼荼羅」を名称変更、「熊野観心十界曼荼羅」を追加指定、県立図書館所蔵の「稲掛大平『玉鋒百首解』」を「玉津島神社文書」の付属品として指定した。これにより、指定文化財の件数は2件増えて65件となった。このうち「十王図」が21日まで、市立博物館で展示されている。

 「十王図」は亡者を裁く10人の王を描いた10枚の作品だが、同寺で所有しているのは閻羅王(えんらおう)と都市王、五道転輪王の3幅。保存状態が良く、精嘉堂美術館(東京)が所有する元時代に作られた十王図を忠実に再現していることから価値が評価された。

 紀三井寺参詣曼荼羅は「穀屋寺紙本著色紀三井寺縁起絵図」から名称を変更。指定された1969年ごろは参詣曼荼羅の研究が進んでおらず、縁起絵図の名称になっていたが、近年は研究も進み、展示では「参詣曼荼羅」と紹介され、一般に広く認知されるようになったため変更に至った。熊野観心十界曼荼羅は人が生まれてから死ぬまでを表す「老いの坂図」と地獄と施餓鬼(せがき)の様子が描かれている。西国三十三所では寺の御利益を紹介するため、紀三井寺参詣曼荼羅と併せて伝わっている寺院もある。

 木本八幡宮御田祭は毎年1月7日に行われる五穀豊穣を祈願する神事。舞手は歌いながら鍬(くわ)で土を掘り返す所作や稲刈りの所作をまねて、田植えから収穫までを行う。市内で行っているのは同神社のみ。

 稲掛大平『玉鋒百首解』は江戸時代の国学者・本居宣長(もとおり・のりなが)の養子で優秀な学者だった稲掛大平が執筆。神道や古典など古道精神について本居が詠んだ100首の歌を解説している。

 市立博物館は入館料一般100円。月曜休館。

 問い合わせは同館(℡073・423・0003)。

「十王図」の閻羅王

「十王図」の閻羅王

玉鋒百首解

玉鋒百首解

熊野観心十界曼荼羅

熊野観心十界曼荼羅

リズミカルな楕円 ビュッフェで湯川雅紀展

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 海南市大野中の画廊ビュッフェファイヴ(堀内俊延社長)で7日まで、企画展「湯川雅紀新作展」が開かれている。いくつもの円の組み合わせから生まれるさまざまな形と色彩が楽しい空間を演出し、リズミカルな世界が楽しめる。

 湯川さん(52)は、同市出身。和歌山大学や、大阪教育大学大学院、ドイツの美術大学で学び、約10年にわたるドイツでの活動を経て2010年に帰国。現在は関西福祉科学大学教育学部幼小教員養成課程で准教授を務めている。

 「抽象画だが、自然界から形を切り取り、生き物の構造を単純化するようなイメージで描く」と湯川さん。色彩への関心はそれほど高くはなかったが、黒とオレンジ色で仕上げられた帰郷後の作品を、古くからの友人が「海南の色ですね」と指摘したことに、改めて和歌山の自然の力強さを感じたという。

 並んだ新作約20点に「横長の作品の面白さを味わって」と、多くの来場を呼び掛けている。

 午前10時から午後6時(最終日は5時)まで。問い合わせは同所(℡073・482・1994)。

楽しい横長の作品と湯川さん

楽しい横長の作品と湯川さん

和歌山を全国にPR きのくにフレンズ決まる

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 2019年度県観光キャンペーンスタッフ「きのくにフレンズ」が決まり、2日、県庁で委嘱式が行われた。県内外のイベントや観光キャンペーン、式典などに参加し、和歌山の魅力を全国にアピールする。

 新しい「きのくにフレンズ」は、和歌山市出身の神戸女学院大学人間科学部4年・角谷奈緒さん(21)、鹿児島市出身の和歌山大学観光学部2年・竹下月菜さん(19)、和歌山市出身の阪南大学国際観光学部3年・羽山菜月さん(20)の3人。応募27人の中から選ばれた。

 知事室で行われた委嘱式では、仁坂吉伸知事が3人に委嘱状を手渡し、「和歌山の魅力を皆さんの力で伝えてください」と激励した。

 チアリーディング部に所属している角谷さんは「笑顔と元気をモットーに、世界遺産も、まだまだ知られていない魅力ある場所もPRしていきたい」と話し、プラネタリウムのようにくっきりと満天の星が楽しめる紀美野町のみさと天文台などを挙げた。

 本年度のメンバーで唯一県外出身の竹下さんは、和歌山に来て初めて知った魅力ある場所として、日本の夕日百選に選ばれている和歌浦、南紀熊野ジオパークを挙げ、「私も知らなかった観光スポットを県内外の人に知ってもらいたい」と意気込んだ。

 羽山さんは、紀の川市貴志川町のイチゴ狩り、熊野那智大社の火祭りなどがお薦めだとし、「大学で『和歌山には何があるの』と聞かれて悔しかったことがある。SNSなどで発信し、それを見てもらうよう、自分の口でPRしたい」と話していた。

きのくにフレンズに選ばれた(左から)羽山さん、竹下さん、角谷さん

きのくにフレンズに選ばれた(左から)羽山さん、竹下さん、角谷さん

地域つなぐ拠点 フロンティアセンター開設

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 和歌山市本町のフォルテワジマにある「NPO・ボランティアサロン」が学生やNPOの活動と連携を促進する「地域フロンティアセンター」にリニューアル。3日にオープニングセレモニーが行われた。

 サロンはNPO、ボランティア団体のみの利用となっていたが、センターは間口を広げ、市内の大学に通う学生、NPO、地域住民などさまざまな人の利用が可能に。開館は午前9時から午後9時までで、市民協働推進班の職員が土日も常駐する。

 四つのミーティングルームと輪転機など備品の利用には団体の登録が必要。フリースペースは登録なしで誰でも利用できる。チラシやパンフレットを配架するホルダーや書き込みや掲示で情報発信できるコネクトボードも入り口に設置。利用者同士の関係を広げ、地域の活性化につなげる。

 セレモニーでは尾花正啓市長が「地域を支える団体と学生が共に交流、連携して新しい活動が生まれる拠点になれば」とあいさつ。市協働推進委員会の志場久起委員長は「これから増える学生には地域のことを少しでも知ってもらってから社会に出てもらいたい。初代サロンができてから17年、皆さんに活動に参加してもらって今までと違う市にしていきたい」と展望を語った。

 団体登録は申請用紙を同班に提出。ミーティングルームの利用は申込書に記入し、郵送、ファクスまたはメールで同センター(〒640―8033和歌山県和歌山市本町2丁目1番地フォルテワジマ6階、FAX073・402・1214、メールwakayama_city_rfc@joy.ocn.ne.jp)へ。利用日の3カ月前から予約可能。

 問い合わせなどは同センター(℡073・402・1213)。

オープンを祝いテープカット

オープンを祝いテープカット

自民独占の牙城に挑む 激戦の岩出市選挙区

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 和歌山県議選(7日投開票)の注目選挙区の一つ、岩出市(定数2)は、過去3回続いた自民党系候補の議席独占に風穴を開けようと、野党系候補2人が挑む構図で、激戦が展開されている。前回(2015年)の投票率は県内で最も低い38・63%にとどまり、政治への関心が低いといわれる新興住宅地の住民を多く抱えるなどの地域事情が、票の行方をさらに見えにくくしている。

 立候補しているのは届け出順に、国民民主新人の坂田隆徳(39)、無所属新人の内海洋一(60)、自民現職の川畑哲哉(41)=1期=、自民新人の北山慎一(44)の4候補。前回の当選者はともに6000票台で、今回は「5000票は取らないと当落線の戦いに参加できない」(新人陣営)混戦模様となっている。

 坂田候補は前回衆院選(17年)和歌山2区に旧希望の党から出馬し、自民の石田真敏氏(現総務大臣)に敗れており、衆院選で得た支援や人脈を基に、県議での再挑戦。地方財政が国に依存する中で自民の力が強まり過ぎ、閉塞感があるとして、非自民で住民のニーズに応える重要性を強調する。

 新住民は旧来の住民と交流が少なく、政治への関心が低いといわれる。坂田候補は、昼間は仕事などで留守が多い新住民について「アプローチが難しい」としながらも、「(旧住民と)打ち解け合うための役を買って出たい」として積極的に支持を訴える。

 「厳しい戦いだが、ずば抜けた候補はいない。最後まで努力を続ける」と接戦を見据えている。

 北山候補は石田総務相の元秘書。陣営は、坂田候補から強く意識されていると感じるとし、「坂田さんは衆院選からの活動がある程度形になってきているように思うが、票は読めない」と警戒する。

 秘書活動で地元の企業や団体の幹部らには以前から顔や人柄を知られているが、陣営は「初めての選挙なので不安材料はある。地道に頭を下げて歩き、より多くの人に信頼してもらうしかない」と、各地域などに声を掛け、個人演説会など候補を直接知ってもらう機会を多くつくっている。

 やはり新住民への支持の拡大は課題となっており、「どの陣営の色もついていない人が多く、会えれば票につながる手応えはあるのだが」と苦慮している。

 川畑候補は前回6731票を獲得してトップ当選。今回は唯一の現職候補であり、実績を訴えながら市内をくまなく街宣し、街頭での演説や立礼など細やかな活動を繰り返す。
 陣営は「他の候補にはない1期4年間の実績を持っていることは大きい。期待もされている」と一定の手応えを示す一方、「他候補に目を向けている余裕はない。地道にコツコツ訴え、有権者に理解してもらうしかない。続けてきた活動の総仕上げの期間であり、最後まで厳しい姿勢で臨む」と気を引き締める。

 自由党県連代表の内海候補は無所属での出馬。自由、社民が推薦し、共産の支援も受けるが、国政では自由との合併を模索する国民民主と競合し、野党分裂の選挙となっている。

 カジノ誘致関連予算や水道民営化への反対などを訴え、街宣と街頭演説に力を入れており、内海候補は「主張が明確で分かりやすいとの声を頂いている」と手応えを話す。

岩出市選挙区4候補のポスター

岩出市選挙区4候補のポスター

4月5日付

サイバー犯罪捜査強化 県警が研修生5人指定

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 サイバー犯罪の専門知識や捜査方法を学ぶ県警の「サイバー犯罪捜査特別研修生」の指定式が1日、和歌山県警本部であり、檜垣重臣本部長が29歳から34歳までの5人の研修生に指定書を交付した。

 増加するサイバー犯罪に対応しようと創設され、今回が第4期の指定。檜垣本部長は「サイバー空間における犯罪が悪質・巧妙化するなどさまざまな脅威が増大し、県民生活を脅かす事案も発生している。日々精進し、研修の成果を上げ1年後には犯罪捜査の現場において存分に力を発揮できるよう成長されることを願う」と訓示。

 サイバー犯罪対策課の浦津健太巡査部長(34)は「私たちは栄えある第4期生として選ばれた誇りと重責を自覚し、研修の重要性を深く認識し、全力を尽くして研修に励むことを誓います」と宣誓した。

 研修生は1年間にわたり、サイバー犯罪捜査実習やIT企業が実施する研修の受講、和歌山大学の研修室との合同演習、刑事特別研修生との合同研修などを行う。

 昨年の検挙件数は92件48人(前年比34件増10人減)で、SNSを利用したコンサートチケット販売名目の詐欺などを検挙。ことしは2月末までで11件10人となっている。

 インターネット上でのトラブルなどを扱うサイバー相談件数は昨年は1107件。ことし2月末までに153件の相談が寄せられている。

 第4期研修生は次の皆さん。

 浦津健太巡査部長(サイバー犯罪対策課)▽瀧本慎之佑巡査部長(同)▽井智弘巡査部長(同)▽田下裕一巡査長(同)▽神保元希巡査長(同)

檜垣本部長㊨から指定書を受け取る研修生

檜垣本部長㊨から指定書を受け取る研修生


核廃絶へ被爆者が署名 6月に推進組織立ち上げ

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 「ヒロシマ・ナガサキの被爆者が訴える核兵器廃絶国際署名(ヒバクシャ国際署名)」の運動を広めようと活動している和歌山県内の関係者らが1日、県庁で記者会見し、核兵器廃絶の理念に賛同する県内のさまざまな団体や個人で構成する運動推進組織を、6月に立ち上げると発表した。

 同運動は被爆者自らによる署名運動で2016年春にスタート。関係者によると、県内でもすでに約3万3000筆の署名が集まっているという。各都道府県で運動推進組織の設立が進められている。

 この日は、県民主医療機関連合会の藤沢衛事務局長と核戦争防止県医師の会の松井和夫運営委員らが出席。県内在住の被爆者5人が呼び掛け人に名を連ねていることや、6月に組織を立ち上げ、学習会の開催や街頭での署名の呼び掛けなどを通じて、核兵器廃絶に賛同する人を増やしていく考えを示した。

 松井運営委員は2017年7月に国連で核兵器禁止条約が採択されたことにふれ、「条約に背を向けている国があり核兵器廃絶への闘いは厳しい」とし、同条約の発効に50カ国の批准が必要で、現在22カ国が批准していることを説明。「署名は核保有国への大きな圧力となる。世論を喚起していきたい」と決意を述べた。

会見する藤沢事務局長㊧と松井運営委員

会見する藤沢事務局長㊧と松井運営委員

かんきつ新品種「はるき」 県が開発ブランド化

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 和歌山県果樹試験場は、かんきつ新品種「はるき」を開発した。3月に成熟期を迎える中晩柑品種で、サクサクとした果肉の粒と皮をむきやすいのが特徴。昨年12月に品種登録を出願し、早ければ2020年に登録される。

 はるきは、中晩柑品種の清見に中野3号ポンカンを交配。清見の成熟期や果実の大きさと、中野3号ポンカンの皮のむきやすさを受け継いだ。糖度は13~14度程度で、果肉の粒を包むじょうのう膜が薄く、食べやすい。皮が硬い中晩柑品種の清見やハッサクのかんきつとは異なり、はるきの皮は手で簡単にむくことができる。果実は180㌘程度で、果皮は鮮やかなだいだい色で滑らか。「春の紀州を感じる果実」としての流通を願い、命名した。

 交配から約16年、12人の研究員が開発を引き継ぎ、はるきは誕生した。2002年に交配し、08年に初結実。11年には73個体から味の優れた3個体を一次選抜した。その後、二代目結実や最終選抜を行い、特性調査を経て品種登録の出願に至った。

 病気に強いため、比較的栽培がしやすく安定した生産が見込めることから、生産者の収入安定が望めるという。年内には育苗組合に母樹を配布し、21年の苗木流通を目指す。果実の出荷や販売は26年ごろとしている。

 仁坂吉伸知事は「甘くて、程よい酸味があって、とてもおいしい」と述べ、県の新たなブランドとして期待を寄せたた。同試験場栽培部の田嶋晧主査研究員は「味が評価される品種として普及してほしい」と話している。

新品種の「はるき」

新品種の「はるき」

地元で輝き続けて 商工会議所で初の合同入社式

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 地元就職者の門出を祝福しようと、和歌山商工会議所主催の「新入社員合同入社式」が2日、和歌山市勤労者総合センター(西汀丁)で行われた。会員企業を対象に初めて企画され、スーツに身を包んだ和歌山県内の中小企業22社50人の新入社員らは、緊張した面持ちで出席。来賓らの訓示を胸に、故郷の発展に貢献することを誓った。

 式の冒頭で片山博臣会頭は、国内の景気は回復傾向にあるものの、地域の中小企業は人手や熟練者の不足を課題に厳しい経営状況にあるとし「所属企業だけでなく地域からの期待も受け止め、しっかりと和歌山に根付いてほしい」とあいさつ。尾花正啓市長も祝いに駆け付け「変革の時代の中でも失敗を恐れず挑戦し、仕事で成長して」と呼び掛けた。

 新入社員を代表して、㈲みの印章堂の前智也さんが「何事にも前向きに取り組みます」と誓った。

 続いて今回の企画を提案した、菱岡工業㈱の岡田亜紀代表取締役が「社会人として望むこと」と題して講演。企画の意図を、励まし合える同期入社の仲間づくりとし「結婚や出産のライフプランも考慮しながら仕事に熱心に取り組み、輝き続けて」とエールを送った。

 ㈱紀の州コンサルティングの濱田智司さんによるビジネスマナー講座もあり、同商議所で飲食を交えながら交流を図った。
    
 参加した企業は次の通り。

 アクロナイネン㈱▽㈱有石▽大西会計事務所▽㈱河北食品▽㈱グラフィックス▽㈱小池組▽㈱サンフレックス▽社会福祉法人有田川町社会福祉協議会▽㈱スズキモーター和歌山▽㈱ちひろ▽㈲ナルデン▽ナンバーワン㈱▽野村證券㈱和歌山支店▽㈱BEE▽菱岡工業㈱▽㈱丸昌▽水城会計事務所▽㈲みの印章堂▽ユタカ交通㈱▽㈲和歌山サンクリーン▽ワコウコンサルタント㈱▽和歌山商工会議所

新入社員の皆さん

新入社員の皆さん

地域に根ざし人材育成を 和歌山信愛大学が開学

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 和歌山市が進める「まちなか3大学」事業の2校目となる「和歌山信愛大学」が、この春に開学。10日に入学式、落成式が行われる。市内中心部で初等教育の人材育成とともに、まちなかのにぎわいをつくり出す。

 同校は、和歌山信愛女子短期大学などを運営する学校法人和歌山信愛女学院(森田登志子理事長)が設置。住吉町の市立本町小学校跡地に設置され、キャンパスは小学校舎を活用。教室を講義室にし、理科室や家庭科室は改修してそのまま利用している。

 教育学部子ども教育学科を開設し、男女共学で4年制。1学年定員80人で、教員が一人ひとり細やかな指導ができる教育体制をつくる。小学校教諭、幼稚園教諭、保育士の資格などが取得できる他、地域の教育福祉活動へのボランティア参加のカリキュラム、地域連携フィールドゼミを通し、地域と連携して学ぶなど、子どもと地域に貢献できる人材を育成する。

 また、キャンパス内に食堂がないのも特徴。昼食を外で取ることで、地域に出て行く機会を増やす。ぶらくり丁と連携し、商店街の店舗で学生向けの割引サービスも始まる。ぶらくり丁、中ぶらくり丁、東ぶらくり丁、北ぶらくり丁の飲食店や美容室、ドラッグストアなど約40店で学生証を提示するとサービスが受けられる。

この春に開学の信愛大学

この春に開学の信愛大学

「票が読めない」 保守分裂の海南・海草選挙区

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 和歌山県議選(7日投開票)で従来と構図が大きく変わった選挙区の一つが海南市・海草郡(定数3)。過去3回は自民2、共産1で議席を分け合ってきたが、今回は海南市議4期連続トップ当選の新人の転戦により、地域や年齢層で一定のすみ分けがなされてきた保守層を中心に支持の争奪戦が激化している。4陣営とも「票が読めない」と声をそろえる戦いは終盤を迎えている。

 立候補しているのは届け出順に、自民現職の尾崎要二(66)=8期=、無所属新人の中西徹(46)、自民現職の藤山将材(43)=4期=、共産新人の河野敬二(69)の4候補。候補を立てていない公明が自民の2人を推薦している。

 現在の選挙区になって過去3回はいずれも尾崎氏、藤山氏、今期で引退する共産の雑賀光夫氏が議席を獲得。最初の2回は無投票、前回は維新の党(当時)の落下傘候補の参戦で1人超となったが、3氏が2000票以上の大差で退けており、4回目の今回は「久し振りに選挙らしい選挙で、危機感、厳しさを感じる」(現職陣営)との声がある。

 選挙区の情勢を一変させたのは中西候補。昨年4月の海南市議選では2689票を獲得し、2位に1000票以上差をつけてトップ当選している。下津町を主な地盤とし、尾崎候補とは同じ地区に住み、重なる支持層は多く、これまで「県議会は尾崎、市議会は中西」という選択ができた有権者には特に悩ましい状況となっている。

 陣営によると、支援の呼び掛けに「両手を上げて喜んでくれる人もいれば、当たり障りのない反応もある」が、「あまり他候補のことは気にしない。守る現職の方がしんどいのではないか」と話す。

 初めて選挙を戦う紀美野町での知名度はまだ低いとし、後援会などの人脈を通じてあいさつ回りを続ける。最終日まで「歩くだけ歩き、回れるだけ回る」。

 尾崎候補は8期目の重鎮で、前回は1万1095票で2位に4500票以上の差をつけてトップ当選している。それだけに陣営は「有権者から『尾崎さんは心配ないよ』と思われるのが怖い。これまでの選挙とは危機感が違う」と話す。

 選挙事務所には下津町内の区長の推薦状が数多く並んでいるが、中西候補の出馬で混戦となったことにより「例えば家族の中で3票入れてくれていたうちの1票が他に流れる、といったことが起こりかねない」とし、支持固めの声掛けを徹底している。

 一般的に選挙対策スタッフが決めることが多い日々の街宣場所は、尾崎候補自身が毎日決めているという。選挙区内を熟知するベテランの肌感覚で、有権者の反応を確かめながら判断している。

 現職の県議会議長として負けられない戦いの藤山候補の陣営も、中西候補を警戒している。「うちの保守票にも影響があるし、中西さんは初陣で元気もある。市議会で断トツの人だから、票を積んでくるのは間違いないが、それがどこまでかで情勢は変わる」と頭を悩ます。

 告示直前まで県議会が開かれ、議長の公務のため、藤山候補自身があいさつ回りなどの活動にあまり時間を割けなかったことも「苦しい要因」という。

 告示後は選挙カーに乗り込んで街宣するよりも、車を降りて歩き、有権者に顔を見せる活動に力を入れている。「つぶさに会いに行くしかない」と最後の追い込みに懸命だ。

 河野候補は、海南市議9期を務め、40年以上前から少年サッカーの指導員をしている人脈などから、共産支持層にとどまらない支援者を持つ。陣営は「党派を超えて票を取らないと勝てない」とし、党として長く維持してきた議席の死守へ、支援の拡大を図っている。

 海南市の玄関口、和歌山マリーナシティに県が誘致を進めるカジノを含む統合型リゾート(IR)や消費税引き上げ反対などを掲げ、「他候補が誰も言っていない政策を訴えている。違いをはっきり有権者に知ってもらいたい」と話す。

 路地の多い古くからの住宅街などはハンドマイクを手に歩いて回り、政策の浸透を図っていく。

海南市・海草郡選挙区4候補のポスター

海南市・海草郡選挙区4候補のポスター

4月6日付

巡り合い楽しむ空間 狐島にSUGU CAFEオープン

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 この空間で、予期せぬ出合いや発見を――。LURU MUSIC(和歌山市狐島)はライブスペース「LURU HALL」開設3周年を記念し、7日に同施設2階にカフェ「SOGU CAFE(ソーグーカフェ)」をオープンする。「遭遇」をコンセプトにしたカフェで、同店では「人や音楽、食やアートなど、『SO! GOOD』(とても良い)な、楽しい何かに出合える空間になればうれしい」と話している。

 店内は白や木の風合いを生かしたインテリア。温もりが感じられる居心地の良い空間になっており、23坪のスペースに34席を配置した。

 入り口に設けた「逸品棚」には同市出身の大江康一郎さんが代表を務める「KIBI’S」のお薦め品がずらり。農園と共同開発し、漬物が楽しめる「ヌカマルシェ」をはじめ、ジャムや調味料など「日本のいいもの」を集めている。

 カフェのチーフを務める高橋秀幸さん(43)は「いろんな人が、さまざまな情報を発信し、共有する場にしたい。それぞれの楽しみ方で、愛着を感じてもらえれば」とほほ笑む。

 レコードのジャケットが並ぶギャラリーもあり、「テーマを決めたり、いろんな人のマイベストが並んだりするスペースにしても面白いかもしれませんね」と、同ホールのオーナー岩橋和廣さん(70)。

 カフェメニューはオリジナルコーヒーや紅茶の他、濃小、並々、薄大など、濃さと量が選べるエスプレッソ、トーストやアイスクリームなどを用意。メニューや取り扱う雑貨、店内のディスプレーは絶えず変化し、いつ来ても新しい発見があるような場所にしたいという。

 つい先日は、1階のホールでコンサートを楽しんだ後、出演者らがミニパーティーを開き、楽しい交流の場に。セミナーやワークショップなどの開催もOKで「思い掛けない遭遇を通じて、新たな和歌山のカルチャーをつくりたい。ぜひ、皆さんがいろんな情報を発信してください」とPRしている。

 午前11時から午後8時まで。月曜日定休。問い合わせは同店(℡073・488・1377)。

温もりのある落ち着いた空間で高橋チーフ

温もりのある落ち着いた空間で高橋チーフ


図書館内にスタバ出店 海南市の旧庁舎新施設

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 海南市は、同市日方の旧庁舎跡地で建設中の新たな交流施設内で運営するカフェ事業者に、アメリカ発のコーヒーチェーン店を展開する、スターバックスコーヒージャパン㈱を選定した。施設は2020年4月の開館予定。店は2階の図書館内に設けられ、市中心部への人気カフェ店の出店は、にぎわい創出の後押しにもなることが期待される。

 企画提案から事業者を選ぶ「公募型プロポーザル方式」で選定。18年9月に実施を公表したところ、スターバックスコーヒージャパン㈱(東京都品川区、水口貴文代表取締役)1社の応募があり、11月、カフェ運営候補者選定委員会が審査して決定した。

 同社の公共図書館内への出店は、岐阜県、神奈川県に続き3例目。

 管轄の市教育委員会生涯学習課によると、公募時のカフェ対象面積は約193平方㍍で約70席を予定。現在は、同社でレイアウトなどを検討中で、賃料は使用面積に応じて支払われるという。

 建物は仮称で市民交流施設と呼ばれ、4階建て。延べ床面積は7850平方㍍で、来館者用駐車場100台、駐輪場100台を備える。最大蔵書冊数15万冊の図書館を中心に、異世代が交流できる空間づくりを目指し、19年度当初予算では、23億8067万円を計上している。

敷地東側から見た新施設のイメージ

敷地東側から見た新施設のイメージ

エキストラを募集中 岡田准一主演『燃えよ剣』

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 和歌山市と和歌山県観光連盟は、映画『燃えよ剣』のエキストラ出演者を募集している。17日まで。

 市フィルムコミッションとわかやまフィルム・コミッションのロケ地誘致事業の一環。同作品は新撰組副隊長の土方歳三を描いた司馬遼太郎の同名小説が原作。監督は「日本のいちばん長い日」「関ヶ原」などを手掛けた原田眞人氏。岡田准一が「関ヶ原」に続き主演し、その他キャストは柴咲コウ、鈴木亮平、山田涼介、伊藤英明ら。

 撮影は20日午前7時から午後7時までを予定。小雨決行。市内の企業用地で旧幕府軍と官軍の合戦シーンを撮影する。

 20歳以上60歳未満の男性が対象。ロングヘア、ひげのある人は参加不可。定員300人。申し込みは名前(ふりがな)、年齢、携帯電話番号、身長、ウエストサイズ、髪型・顔が分かる上半身の写真、当日の交通手段、募集をどこで知ったかを記入して、メールで同映画エキストラ事務局の中村さん(harada.movie@gmail.com)へ送る。問い合わせも同じ。
 集合場所や時間については、参加が決まった人にのみ連絡される。

紀州能文化の歴史 小林観諷会「番組」一堂に

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 屏風(びょうぶ)にびっしりと貼られているのは、小林観諷会のこれまでの公演の演目や出演者を記した「番組」。同会の創立100年を機に、表装した四つの屏風が初めて小林慶三さん宅を出て、記念公演当日に会場ロビーに展示される。

 小林観諷会は、かつては毎年春と秋に舞と謡の会を開催。小林さんの父・憲太郎さんは第1回(大正10年11月23日、和歌山城内葵館)から、番組を二曲一隻の屏風に仕立てて残してきた。戦前の屏風は和歌山大空襲で焼失したものもあるが、最も古い1隻は無事だった。今回は、昭和55年から平成30年までの一面を新調し、戦前のものも修復した。

 和歌山大空襲によって失われたのは、昭和12年以降25年までの屏風。戦火がくすぶる中、小林さんが自宅で目にしたのは、肩を落とす憲太郎さんの姿だった。「おやじは、『大切な屏風を焼いてしまった』と涙を流して悔やんでいました」。

 屏風をたどると、出演者の曲目や会場から、和歌山の能の歴史をたどることができる。

 大正10年の番組には、出演者に当時の小原新三知事の名前も。会場も和歌山市公会堂、鷺森別院の能舞台など、時代をうかがわせる。

 小林さんは6歳から子方として舞台に立ち、〝口から口へ〟で、憲太郎さんから教えられたという。まぶたに残るのは稽古を怠らない真面目な父の姿。230曲ほどあるとされる謡曲のうち、200曲は空で覚えていたといい「能は『目で見るな、胸で見よ』とも言われ、それが秘伝になる。私自身も見て盗み、体で覚え込んできました」と振り返る。

 「派手なことをやっては長続きしない。援助があればその会の体質は弱くなり、努力もしなくなる。和歌山のような田舎では質素にと、自分たちの力で運営してきました」

 ユネスコの世界無形文化遺産の第一号に指定された能は600年以上、口伝によって受け継がれてきた。小林さんは「粛々と静かに、100年は節目ではありますが一点通過。

 これからも自分たちが汗を流し、守っていく努力を続けたい」と話している。

さまざまな時代を経て受け継がれてきた屏風

さまざまな時代を経て受け継がれてきた屏風

期日前は増も低調か 激戦3区の訴え残り一日

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 県議選(7日投開票)の戦いは残り一日。本紙エリアの3選挙区は、和歌山市(定数15―候補18)、海南市・海草郡(3―4)、岩出市(2―4)のいずれも激戦となっているものの、有権者全体の反応は「低調」と感じている陣営は多く、投票率の行方が気になる。

 過去の県議選投票率は、和歌山県全体で前々回(2011年)が52・74%、前回(15年)は48・11%に低下。本紙エリア市町の前回投票率は、和歌山市43・71%▽海南市49・93%▽岩出市38・63%▽紀美野町61・39%――で、紀美野町を除いて有権者の過半数が投票しなかった。

 「選挙区をどう活性化させるのか、具体的な提案をする候補が少ない。どの地域でも当てはまるような主張が多い」(海南市・海草郡の新人陣営)、「候補がやりたいことを訴え続ける。現職とは違う方法で戦っている」(和歌山市の新人陣営)など政策論議の乏しさを指摘する声があり、支持政党などを持たない層の関心に大きな高まりはみられないとする陣営は多い。

 投票率が低下すれば、少ない票の奪い合いに拍車がかかる。「期日前に行ってもらったら確実に票が読める。1人、2人と上乗せする活動を最後まで徹底する」(和歌山市の現職陣営)など、期日前投票の伸びに期待する陣営もある。

 今回の期日前投票は、告示の翌日から2日間で前回の1・77倍、4日間で1・56倍と大きく伸びている。投票者全体に占める期日前投票の割合も、前々回が20・24%、前回が23・38%で増加傾向にあり、今回も増えると予想される。

 しかし「期日前投票に行くのは選挙への関心が高い層。投票先を決めかねている人の動きは見えない」(和歌山市の現職陣営)との声があるように、情勢は最後まで予断を許さない。

候補の懸命の訴えも残りわずか

候補の懸命の訴えも残りわずか

小林観諷会が創立100年 記念の「能と謡の会」

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 和歌山市吹上の観世流能楽師・小林慶三さん(87)が主宰する「小林観諷会(かんぷうかい)」が創立から100年を迎え、7日に同市の県民文化会館小ホールで「能と謡の会」を開く。父親の憲太郎さんが大正9年に立ち上げた同会を継承し、昭和、平成、そして迎える新たな時代へ、紀州の能文化を守り続けてきた小林さんは「文化が育ちにくい和歌山で、試行錯誤しながら100年続けてこられました。『老舗』の仲間入りをさせていただきます」と話している。

 小林さんは幼い頃から父の憲太郎さんに指導を受け、大阪市立大学を卒業後、京都で人間国宝の片山九郎右衛門さんに師事。憲太郎さんが立ち上げた同会を共に支え、昭和37年に独立して同会を継承。和歌山の謡曲界、能楽界の復興の中心を担ってきた。

 稽古に通った生徒は、多いときで100人ほど。同会の40周年を機に小林さんの自宅に設けられた能舞台を、多くの門下生が踏みしめてきた。約10年前からは後進の指導に力を入れ、子どもたちや一般、教員を対象にしたワークショップで講師を務める。体験した子が本格的に稽古に通い、プロと一緒に能舞台に立つなど、着実に和歌山の能文化の裾野を広げてきた。

 記念の会には、30代から90代までの約30人が出演。能「舟弁慶」で、静御前(しずかごぜん)を演じる安田さやかさん(33)は能を習って7年目。「ワークショップを受けてから、どんどんその魅力に引き込まれていきました。100年の節目にお能を舞わせていただくのは光栄なこと」とにっこり。

 日本舞踊にも親しんできた安田さんは「間や緩急といったものに気を配るようになりました。言葉や舞で、心情をどれだけ表現できるか。難しくもあり、楽しくもあります」と話す。

 憲太郎さんの代から稽古に通う生徒も2人いる。そのうち、最高齢の西川敦子さん(93)は謡曲を習って55年。「『私にはこれしかない』と続けてきました。この年齢になり、いろんなことを忘れがちですが、節だけは忘れることはありません。おなかから声を出すことが健康でいられる秘訣(ひけつ)でしょうか」とほほ笑む。当日は素謡「猩々(しょうじょう)」を披露する。

 その他、小林さんの番外仕舞「高砂」、片山九郎右衛門さんの「高野物狂」もある。小林さんは「これからも守り育てる努力を続け、次代の子どもたちに能の楽しさを伝えていきたい」と話している。

 午前9時半から午後4時半ごろまで。無料。問い合わせは小林さん(℡073・422・9304)。

安田さん㊧に型の手ほどきをする小林さん

安田さん㊧に型の手ほどきをする小林さん

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