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海外視察報告書が1枚 県議会が改革検討委

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和歌山県議会が実施した海外視察のうち、複数回の報告書がA4サイズ1枚だったという指摘を受け、県議会は5日に会派の代表者会議を開き、議会改革検討委員会で対応方向性を協議していくことで合意した。

海外視察の報告書を巡っては、2016年度以降の海外視察10回のうち、中国や台湾を視察した3回分の報告書がA4サイズ1枚だけだったことが判明。日程などが記されている程度で、報告書の在り方について疑問の声が上がっていた。

規定によると、報告書の提出は義務付けられ、記載の分量は議員にゆだねられている。インターネットでは公開しておらず、入手には情報公開の手続きを取る必要がある。

会派代表者会議では、インターネット公開の是非などを議論したが、結論は出なかったという。そのため議会改革検討委員会を設け、今後も協議を続けていくことで一致。委員会の開催日程は未定だという。


みんなの学校10日に閉校 施設の機能集約へ

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和歌山県和歌山市米屋町のまちなか交流スペース「みんなの学校」が10日で閉鎖することとなった。

同所は認定中心市街地活性化基本計画に伴い、2010年に旧ジョーシンコバヤカワ跡ビルに市が開設。フリースペースと地下図書館、貸し会場を設け、計画が終了した12年度以降もまちづくりや若者の活動拠点として、まちづくり連携事業運営委員会がさまざまな事業を行ってきた。17年にはリニューアルオープンし、カフェ「やすみじかん」もオープン。同年度はヨガ教室やハーバーリウム作りなどの主催事業や小学生の発表会、ハロウィーンイベントなど19の事業を開催。地域の子どもの利用も広がり、放課後には子どもたちが宿題をし、遊ぶための居場所としての役割も担った。

18年度当初からは閉鎖も含め活用の見直しを検討。同じく活用を見直していた近隣のフォルテワジマ内のNPO・ボランティアサロンと機能が近いことから、双方の機能を集約し、「地域フロンティアセンター」に生まれ変わることとなった。

今後は市内中心部に開校する大学の学生に向け間口を広げ、ミーティングや団体のマッチングを強化し、地域の連携拠点を目指す。一方、学生向けの空間になるため子どもたちの利用は難しくなりそうだ。ハロウィーンやキッズ商店街など開催してきたイベントの今後の運営については、ぶらくり丁商店街と協議している。

開校当初からの運営スタッフは「この10年でぶらくり丁を知らないという子も増えた。『子どもの頃にここでイベントをしたよ』と覚えていてくれる子が増えて、このまちの未来に少しでもつながっていれば」と話し、同運営委事務局の市商工振興課は「今後も変わらずまちなかの振興を手伝い、またフロンティアセンター、商店街の組合と連携し、若い力を呼び込んでいきたい」としている。

10日、ぶらくり丁ではポポロハスマーケット、みんなの学校ではおもちゃ病院が開かれる。

約10年間まちづくりの拠点となってきた「みんなの学校」

約10年間まちづくりの拠点となってきた「みんなの学校」

異次元の強さを見せる 選抜へ智弁の壮行会

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23日から兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開かれる第91回選抜高校野球大会に出場する智弁和歌山高校野球部の壮行会が6日、和歌山県和歌山市冬野の同校であり、選手たちが「甲子園で異次元の強さを見せる」と誓い、中学・高校の生徒約1200人から大きな拍手が送られた。

同校は2017年夏から4季連続の甲子園出場となり、昨春は準優勝。当時のレギュラーが4人残る現チームは昨秋の近畿大会で4強入りを果たした。

97年夏に主将として全国制覇を経験し、昨年8月に就任した中谷仁監督(39)は「どうすれば甲子園で優勝できるか考えて練習してきた。選手とアルプスが一丸となり、智弁ファミリーの強さを見せつけましょう」と呼び掛け、プロも注目する好打者の黒川史陽主将は「冬を越え投手は球が速くなり、打者は打球が飛ぶようになった。皆さんに感動を与えられるような異次元のプレーをするので応援よろしくお願いします」と決意を語った。

恒例の監督による選手紹介では、中谷監督がベンチ入り予定選手の長所や冬場の成長ぶりを紹介。昨秋は3人ほどが交代で務めた左翼は硲祐二郎外野手(3年)が最有力候補とし、「安打製造機のような活躍を見せてくれるのでは」と期待。昨秋の公式戦で6割近い打率を残した根来塁外野手(同)については「身長170㌢と体は小さいが打撃はパワフルで勝負強い」と紹介し、6番を打ち一塁を守る佐藤樹内野手(同)のことは「髙嶋前監督が佐藤は声だけ出しとったらええと言ったほどのムードメーカー。この冬一番伸びた」とユーモアを交えてたたえた。

藤田清司校長はチームについて「投手力が上がっており、攻撃と守備は全国でも上位。優勝候補の一角だ」と高く評価。初戦を突破すれば県勢の選抜勝利数が100となり、3勝で平成の学校別甲子園最多勝に届くことなどを挙げた。

花本明県高野連会長は「2年連続で選抜に選ばれたことを誇りに思う。優勝旗を紀州路に持ち帰ってほしい」とエール。生徒を代表し、中高生徒会の藤井壮弥会長が「出場は全校生徒にとって大きな喜び。異次元の応援をするので、中谷監督の胴上げを見せてください」とあいさつした。

壮行会の最後には応援団やブラスバンド、チアリーダーによる応援の披露があり、応援歌「エル・クンバンチェロ」の演奏に合わせ、生徒たちは「フレフレ智弁」などと声を張り上げていた。

壮行会に先立って行われた選抜旗の授与では、大会を主催する毎日新聞社の麻生幸次郎和歌山支局長が藤田校長に旗を手渡し、黒川主将が藤田校長から旗を受け取った。

選抜大会の組み合わせを決める抽選は15日に大阪市内で行われる。

中谷監督から紹介される選手たち

中谷監督から紹介される選手たち

真田グッズの店開業へ 折原さんクラファン

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九度山に再び真田の砦(とりで)を築く“家臣”よ来たれ! オリジナルTシャツなどを手掛ける「紀州おんりーわんTしゃつ屋」(和歌山県紀の川市桃山町調月北嶋、折原美樹店長)は、戦国武将の真田昌幸・幸村父子隠棲の地、九度山町の民家を戦国時代のイメージに改装し、真田グッズの販売などを行う「紀州九度山真田砦」のオープンを目指している。5月9日まで、クラウドファンディングサイト「マクアケ」で資金を募っている。

折原店長(56)と夫の収さん(56)はTシャツを販売する傍ら、共通の趣味である戦国史の魅力を多くの人に知ってもらおうと、真田氏をはじめ戦国大名の家紋・花押などをデザインした陣羽織や財布、ハンカチ、キーホルダー、帽子などのグッズを3年前から販売している。

幸村が14年間を過ごした同町では「九度山・真田ミュージアム」内などにグッズ販売コーナーがあるが、折原夫妻は「数多くの商品がそろう真田グッズの専門店が必要では」と考え、今回の出店計画を立てた。

オープン予定地は同町下古沢の紀の川沿いで、1月に築45年の2階建て民家を購入。現在は改修工事を進めており、6月4日の開業を目指している。

店内では「紀州戦国屋」として真田グッズや九度山ブランドの土産品を販売する他、幸村直筆の書状の写しや幸村が着用したとされる甲冑(かっちゅう)のレプリカなども設置する予定。美樹さんは「コーヒーやジュースを飲みながら、真田について熱く語り合ってもらえたらうれしい」と話し、真田ファンのサロンとして利用される場所になるよう、夢を膨らませている。

購入した民家をリノベーションする費用をクラウドファンディングで募集。プロジェクト名は「400年の時を経て今こそ真田昌幸・幸村父子隠棲の地・紀州九度山に真田砦を築きたい」、目標金額は260万円で、支援金額は3000円から66万6000円まで幅広く12コースを設定し、真田氏の家紋「六文銭」や甲冑があしらわれた家臣証と、キーホルダー、パスケース、本革長財布、陣羽織、オリジナル兜(かぶと)、など金額に応じたリターンを用意している。

詳しくはマクアケ(https://www.makuake.com/project/sanadatoride/)、問い合わせは紀州おんりーわんTしゃつ屋(℡0736・60・4920)。

真田グッズでいっぱいの店を目指す折原美樹さん

真田グッズでいっぱいの店を目指す折原美樹さん

3月9日付

いきいきシルバー美術展 11日までビッグ愛

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和歌山県和歌山市手平の和歌山ビッグ愛1階展示ホールで11日まで、紀の国いきいき健康長寿祭「シルバー美術展」が開かれている。

県社会福祉協議会が主催。高齢者の文化活動を促し、生きがいづくりを推進することを目的に毎年開催している。県内在住で満60歳以上が対象のアマチュア美術展で、日本画、洋画、彫刻、工芸、書、写真の6部門に計263点の作品が寄せられた。

11月に開催の「ねんりんピック紀の国わかやま2019」へ出品する作品の選考を兼ね、22点を選出。優秀賞99点を決めた。

会場には、出展者の個性が伝わる作品が集まっており、那智の火祭りの写真や和歌山城の洋画、金閣寺の日本画、手の込んだ工芸など力作が並び、訪れた人たちの目を楽しませていた。

入場無料。午前10時から午後5時(最終日は正午)まで。

シルバー世代の力作が並ぶ会場

シルバー世代の力作が並ぶ会場

スタバとコラボで学習発表 付属小がカフェ

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和歌山大学付属小学校(今村律子校長)の児童が学習成果を発表する「ちいきっずカフェ」が7日、10日で閉鎖が決まっている和歌山県和歌山市のまちなか交流スペース「みんなの学校」で開かれた。

今回はスターバックスコーヒーとコラボレーションし、参加者はコーヒーの香りに包まれながら発表を聞いた。

プラスチックとごみ問題の学習でスターバックスが4年A組の授業で自社の取り組みを紹介したことをきっかけに、同社が地域活動の一環として出張店舗を構えることとなった。今回は4年A組と複式学級の5・6年F組が発表。児童はカップに「来てくれてありがとう」とメッセージを書き、訪れた保護者らにコーヒーを配った。

4年生は1年間学んだ津波災害、ごみ問題、ふるさと和歌山学習大賞を受賞した加太の鯛についてそれぞれ発表。ごみ問題の発表では、スターバックスが実際に取り組んでいるコーヒー豆かすのリサイクルや、2020年までにプラスチックストローを廃止にする取り組みなどを紹介した。

5・6年F組は和歌山城をPR。劇を通して天守閣や御橋廊下、動物園などの魅力を伝えた。

4年生の瀬田絢菜さん(10)は「コーヒーのカップには、来てくれた感謝を込めてメッセージを書いた。発表を聞いて、課題を少しでも分かってもらえたらうれしい」と話していた。

来場者にコーヒーを配る児童

来場者にコーヒーを配る児童

希望を胸に別れのとき 和市中学校で卒業式

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和歌山市内のほとんどの中学校で8日、卒業式が行われた。市立東和中学校
(杭ノ瀬、山本均校長)では3年生133人が門出の日を迎えた。

卒業証書を手渡した山本校長は「学び合いの中で友達に聞ける、寄り添って答えられるようになって、大きく成長した。これから皆さんは別々の進路に進むが、東和での学びを忘れないでほしい」と式辞を述べた。

別れの言葉では、卒業生を代表して川端千彩咲さんと山本光晟君が3年間の思い出を振り返り、川端さんは「最上級生の私たちは良いお手本になれていたでしょうか。これからも誇りを持ち、素晴らしい学校にしてください」、山本君は「自分たちを育ててくれた先生や地域の人、家族に感謝の気持ちでいっぱい。これからは自分の選んだ道を進みますが、一人ではありません」と述べた。

2年生の武林柚さんは「歴史と伝統を受け継ぎ、より素晴らしい学校にしていきます。明るい先輩方らしく、支えてくれた仲間を忘れず、困難を乗り越えていってください」と卒業生にエールを送った。

本紙エリアでは7日に岩出市と紀の川市の本校、8日に和歌山市の本校、海南市、紀美野町、紀の川市の1分校、13日に和歌山市の1分校で卒業式が行われ、本年度は県全体で7649人が卒業する。

卒業証書を受け取る卒業生

卒業証書を受け取る卒業生


県予選の対戦決まる 春季高校野球近畿大会

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2019年度春季近畿地区高校野球大会県予選の抽選会が7日、和歌山県和歌山市手平の和歌山ビッグ愛であり、組み合わせ=別表=が決まった。

大会には39校が出場し、田辺スポーツパーク、紀三井寺公園、上富田スポーツセンターの3球場で熱戦を繰り広げる。準決勝に進出した4校は夏の和歌山大会のシード権を獲得する。

大会は4月13日~6月12日。初日の第1試合は田辺スポーツパーク野球場が南部龍神と日高中津、紀三井寺公園野球場は田辺と星林の対戦となった。選抜大会に出場する智弁和歌山と市和歌山は、智弁が4月20日に上富田スポーツセンター野球場で和歌山南陵と、市和歌山は14日に田辺スポーツパーク野球場で串本古座と対戦する。

優勝校は5月25日から奈良県橿原市の佐藤薬品スタジアムで開かれる春季近畿地区高校野球大会に県代表として出場する。

徳川頼宣の御膳を再現 海南・海草調理士会

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海南・海草調理師会(中岡勲会長)の会員らが進めてきた、初代紀州藩主・徳川頼宣に献上された料理を再現するプロジェクトで、約20種類の献立やレシピが決まり、5日に紀州徳川家の菩提寺・長保寺(和歌山県海南市下津町上、瑞樹正哲住職)に料理が献上された。今後は「徳川御膳」として県内の宿泊施設などで提供してもらうよう働き掛け、観光資源とすることを目指す。

紀州藩の歴史書『南紀徳川史』巻七十九に、頼宣が伊勢(三重県)に鷹狩りに出掛けた際、献上された料理の献立が記されている。徳川御膳は、この記録を基に約1年かけて再現に取り組み、頼宣の和歌山城入城400年の節目に当たることし、完成にこぎ着けた。

同書には「御本膳 一御四半鯛 一御削物」などと、煮物や焼き物、刺し身、なますなどの献立が簡略に記されており、具体的な調理法は書かれておらず、アワビやスズキ、アユ、タコなどの食材の列記から、水や塩で煮たり焼いたりする素朴な料理だったのではないかと推測されている。

同会やプロジェクト実行委員会(前田洋三会長)は、当時の面影を残しながら観光客に喜ばれる味にしようと研究を進め、兵庫県調理師会名誉会長で古式四条流家元の中西彬さんにも相談。「現代人の舌に合う味付けで提供し、楽しんでもらうことが大切」との助言を受け、鯛を使った一品は塩麹と梅肉風味にすることなど、レシピが固まっていった。

長保寺には、代々の紀州藩主が墓参りの際の食事に使用したと伝えられる漆塗りの膳があり、徳川御膳の献上はこの膳で行われた。本堂に御膳が用意され、瑞樹住職(64)が集まった関係者の健康や発展を祈った。

徳川御膳は、今秋開催される、紀州徳川家入城400年祭に合わせてレシピの公開などを進め、本格的にPRする。

前田会長は「殿様はアワビやクエなどぜいたくなものを召し上がっていたようです。その時代と変わらない和歌山の海の幸を、観光客にも楽しんでもらえたら」と話している。

再現した「徳川御膳」を献上した調理師会メンバー

再現した「徳川御膳」を献上した調理師会メンバー

音楽軸に和歌山舞台のオムニバス映画 31日

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和歌山を舞台に、地元の人たちが出演する映画「Music! My Life」の上映会が31日午後5時から、和歌山市の和歌山県民文化会館小ホールで行われる。初監督を務めたのは、音楽活動をする同市の原見浩司さん(50)。音楽を軸にした短編10作品をつなぎ、一つの物語にしたオムニバスで、製作開始から約5年を費やした。原見さんは「楽しくて、切なくて、笑える映画。それぞれの人生と、音楽がふれ合った時に生まれる物語を感じて」と話している。

音楽が好きだった原見さんは上京し、28歳の時、3人組バンド「Birth」のギターボーカルとしてデビュー。その後は地元に拠点を移し、現在も仕事の傍ら、県内外で音楽活動を続けている。

昔から映画が好きで、いつか作品を作ってみたいとの思いがあった。映画製作へ背中を押したのは、8年前、がんの宣告を受けたことだった。幸い術後の転移もなく現在は完治したが、一時は死をも覚悟。「今、やりたいことをやっておかなければ。映画を撮りたい」と強く感じたという。

「CDを聴くかのように映画を鑑賞し、10話で完結させるものを」と、和歌山の良さを発信しながら、人と人をつなぐ活動にしたいと考えた。

自ら脚本を書き、音楽仲間や親しい友人たちに声を掛け、地元アーティストやアナウンサー、芸人、ダンサー、高校生など、小学生からお年寄りまで108人が出演。市内のライブハウスや和歌山城、工場地帯、紀の川河川敷、星林高校、有田市のミカン農家など全て県内で撮影した。

短編は出会いや別れ、青春、親子の絆のストーリーなどで、コメディーの要素を盛り込んだものも。1作品につき7、8分。1話で完結するが、音楽でつなぎ一つの物語としてまとめた。

原見さんは「ふと耳にした音楽で、昔の出来事や記憶、香りが思い出されることがある。音楽はそれほど人生と密接に関わり、日々の生活に身近なものであることを実感してもらえるとうれしい」と願う。

映画上映後は、ネット上での動画配信も検討しているといい「和歌山にも、こんな楽しい遊びをやっている大人がいることを知ってもらえれば」と話している。

上映前の午後1時からは、映画の挿入歌を手掛けたアーティストによるライブステージもある。

チケット1500円。問い合わせはNPO法人つなごら和歌山(℡073・461・5141=午前9時~午後3時、日曜を除く)。

映画への思いを語る原見さん

映画への思いを語る原見さん

3月10日付

心を込めて和菓子作り 三田小児童が挑戦

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和歌山市立三田小学校(黒田昌孝校長)の6年生24人は9日、同市七番丁の菓子店「紫香庵」(須賀良知代表)で、和菓子作りに挑戦。完成した約800個の和菓子は10日に同市ぶらくり丁である「ポポロハスマーケット」(午前11時~午後4時)で、児童たちが販売する。

和菓子を通して日本の文化や込められた思いを知り、職人の思いや生き方、働き方への関心を高めてもらおうと昨年に続き2回目。

子どもたちは1月から同校で須賀さん指導の下、和菓子や洋菓子の違い、かしわ餅に込められた意味などについても学習を重ねてきた。

この日の販売体験では、子どもたちが頭巾とエプロン、マスクを着用して準備万端。須賀さんの説明を真剣に聞きながらグループで各自の作業に励んだ。

「練り切り」と呼ばれる和菓子作りでは、白あん20㌘を丸め、色合いが付いた別の生地の中に白あんを包むといった一連の流れを体験。ナデシコやスイセン、ねじりウメの型にあんをはめて形を整えた。

他にもまんじゅうやフルーツ、チョコレート、栗を使った寒天も作るなどした。坂東礼人君(12)は「働くのは大変だと思ったけれど、おいしく食べてもらえるようにと心を込めて作りました。お客さまに喜んでもらえたらうれしい」と話した。

須賀さんは「共同作業を通じて働き方や心を込めて作ることの大切さを学んでほしい。何かを達成する喜びも感じてほしいですね」と話していた。

和菓子作りに励む三田小の児童たち

和菓子作りに励む三田小の児童たち

自生種の桜を植樹 雨山の郷で新たに60本

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和歌山県紀美野町井堰の桜の名所「雨山の郷公園」で8日、桜の苗木60本の植樹が行われた。昨年9月の台風21号被害から整備し、美しい景観を次世代に継承しようと実施。県民による「緑の募金」を活用した。

苗木はエドヒガンザクラで、ソメイヨシノよりも開花が1週間ほど早く、寿命が長いのが特長。町内で400~600年ほどの樹齢で美しい花を咲かせている古木があり、自生種であることから選ばれた。

園内で郷土料理を提供する飲食施設「茶屋雨山の郷」(岡博誠代表)のプロジェクトメンバー約10人と町職員が、苗木を植え付け、支柱で補強した。ソメイヨシノの大木6本と、小ぶりの木10本以上が台風で損傷。岡代表は「被害の大きさには意気消沈したが、美しい景観を再生しようと役場の人と共に結束を固めている」と話していた。

開花は3月中旬頃と見られ、開花に合わせ「茶屋雨山の郷」もオープン予定。「さくらまつり」は31日~4月7日。

苗木を支柱で補強した

苗木を支柱で補強した

和歌浦ツアー提案 雑賀小6年が研究発表

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和歌山市立博物館(和歌山県和歌山市湊本町)で実施中の日本遺産「絶景の宝庫和歌の浦」パネル展の関連企画として8日、市立雑賀小学校(西浜、市川圭造校長)の6年生が研究発表会を行った。

6年1組の32人は昨年9月から和歌浦について学習を重ねてきた。和歌浦を数回見学に訪れ、地域の人から話を聞き、和歌浦小学校の児童と一緒に蓬莱(ほうらい)岩で清掃活動を行うなど、一層学習を深めていった。修学旅行先の奈良・京都では観光客に和歌浦についてインタビューし、和歌浦の知名度が低いことを知り、和歌浦を盛り上げPRするための取り組みを考えた。

児童は尾花正啓市長や市議会の松井紀博議長、近藤荘館長や保護者らを前に和歌浦のPRプランを発表。観光用のツアーパンフレットや地元の人に和歌浦の「だめなところ」に興味を持ってもらうツアープラン、児童それぞれが好きな風景を描き、和歌を添えた「新和歌浦十景」など和歌浦を盛り上げるプランを提案した。

パンフレットは子どもも大人も読みやすいように、十景は子どもも見て楽しい風景を選ぶなど多くの人に興味をもってもらうための工夫も発表した。

発表を終えた村垣妃華子さん(12)は「修学旅行では外国人にも英語で和歌浦のことを聞いた。9月に始めた勉強がこんなに大きな発表会になった」、小原生楽(きらり)さん(12)は「実際に見る方が勉強になった。身近な地域の歴史を知ることができた」と学習を振り返った。

パネル展は31日まで。6年生の発表史料は24日まで同館エントランスに掲示される。

PRプランを発表する児童たち

PRプランを発表する児童たち


ねんりんピックへ車貸与 県内トヨタ6社

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11月に和歌山県で開かれる「ねんりんピック紀の国わかやま2019」の準備に当たり、協賛企業の和歌山オールトヨタ6社会は、プリウス1台を大会実行委員会に貸与した。8日には県庁正面玄関前で目録と感謝状の贈呈式が行われた。

和歌山オールトヨタ6社会は、和歌山トヨタ自動車㈱、和歌山トヨペット㈱、トヨタカローラ和歌山㈱、ネッツトヨタ和歌山㈱、トヨタ部品大阪共販㈱、㈱トヨタレンタリース和歌山で構成する。貸与するプリウスは新型で、車体は白色の5人乗り。リース期間は来年2月末まで。

贈呈式には各社の代表取締役社長らが出席した。ネッツトヨタ和歌山㈱の海瀬隆太郎社長は、下宏副知事に目録としてゴールデンキーを贈呈。「ねんりんピックを通じて少しでも和歌山が元気になってほしい。チャレンジする方々を応援していきたい」と話した。

下副知事は感謝状と記念品を手渡し、「開催準備のために使用する公用車は確保しにくい。非常にありがたい」と感謝を述べた。

和歌山オールトヨタ6社会の社長ら

和歌山オールトヨタ6社会の社長ら

一つでも多く勝利を 市立和歌山で壮行式

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23日に開幕する第91回選抜高校野球大会に出場する市立和歌山高校野球部ナインを激励しようと8日、和歌山県和歌山市六十谷の同校体育館で壮行会が開かれ、生徒や職員、保護者ら約550人が参加した。

選手は吹奏楽部が演奏する中を行進して入場。勝本泰弘校長は「県を代表する栄誉と期待を背負い、市高らしく粘り強い全員野球を見せてほしい」とあいさつ。尾花正啓市長は「大変誇りに思う。甲子園という大舞台でこれまでの努力を精いっぱい出し、思い切ったプレーで堂々と戦ってほしい」とエールを送った。

全校生徒を代表し生徒会副会長の山本胡桃さん(2年)が「自分のことのようにうれしく誇りに思う。自分たちの力と練習を共にした仲間を信じ、その成果を存分に発揮して悔いのないように戦ってきてください」と激励。野球部代表として米田航輝主将が「甲子園では一つでも多く勝ち、皆さんの期待に応えられるように頑張りますので応援よろしくお願いします」と甲子園での躍動を誓った。

その後、バトン部が新曲「Next31」を含む7曲を応援演技。Next31は「次の打者につなげる」「平成から次へ」という意味合いが込められたアップテンポな曲で、選手の活躍を祈った。

活躍が期待される市高ナイン

活躍が期待される市高ナイン

ドローンで農薬散布 傾斜地での普及へ

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防災や測量など、さまざまな分野で小型無人機ドローンの活用が全国で広がる中、県内でも、進む高齢化で重労働となる農薬散布でのドローン活用が模索されている。ドローンを使った空撮や点検などを行う㈱未来図(和歌山県和歌山市西高松、藤戸輝洋代表取締役)は普及に向けて、同市梅原にあるラボテック・インターナショナルドローンフィールド紀州ラボ内で、ドローンの農薬散布のデモ飛行と、AIを取り入れたスマート農業についての説明会を開いた。

農業関係者ら約40人が参加。同社によると、最近は全国的に農業従事者の高齢化が進み、農薬散布作業が大変な重労働になる中、水稲に関しては使用できる農薬の登録が進みドローンによる空中散布が増えてきているという。

一方で国内では東京、神奈川、大阪、和歌山がドローンによる空中散布の実績はゼロ。その理由として、藤戸代表は「都会での実績がないのはまさに都会だから。和歌山で実績がないのは、複雑な斜面に位置するミカン畑をはじめとした、かんきつ系の果樹園が多いため。保守的な県民性も少しは関係しているかもしれません」と話す。

今回同社が導入したXAIRCRAFT社のP20は、果樹園に対する空中散布用薬剤の登録が進めば、県をはじめ全国の果樹農家への導入が一気に進む可能性がある機体。この日の説明会では、測量とクラウドに保存したデータを基に、数㌢単位で制御された散布の様子が披露された。手元のタブレットで飛行状況や薬剤の残量、噴射量やバッテリー残量などをリアルタイムで確認しながら自動航行するデモ飛行を見て、参加者たちは今後の農業の新たな形に期待を寄せた。

一方で、「ミカンの木は葉裏に薬剤を散布することが重要。上からの散布できちんと葉裏に届くのか」「初期投資にどれくらいかかるのか」など質問も多く飛び交い、今後の課題についても話し合われた。

同市の山東地区から親子で参加した山本農園の山本達弥さん(57)は「ミカン畑は山の下からホースを引き上げて狭い木と木の間を消毒するので大変。収穫まで月1回のペースで消毒を行うが、1・3㌶の畑を消毒するのに息子と2人で3日かかる。ドローンだと1㌶15分で散布できると説明を聞いた。残る課題がクリアされればぜひ前向きに検討してみたい」と話した。

息子の康平さん(27)は「農園を営む奥須佐地区には農家が30軒ありましたが、高齢化で跡継ぎがなく今はうち1軒に。地域の皆さんから委ねられた田畑を守っていきたいとは思うが、作業負担など難しいのが現実。ドローンなどの新しい技術やスマート農業をうまく取り入れながら、これからも地域の風景を守っていきたい」と農業の未来を模索した。

県やJAなどもドローン導入に関して前向きに取り組んでおり、資金面などでの援助も視野に検討を進めている。ドローンに関する問い合わせは同社(℡073・445・2410、℡080・4015・9556)。

ドローンの説明をする藤戸代表㊥と参加者ら

ドローンの説明をする藤戸代表㊥と参加者ら

「蛸地蔵」岸和田城防衛の伝説

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前号から「世界に一番近い城下町」としてPRが盛んな、岸和田城の歴史を取り上げている。
岸和田城に大きな転機が訪れたのは、秀吉による紀州征伐の頃。秀吉の命を受け、石山合戦や山崎の戦いで武功を立てた中村一氏(なかむら・かずうじ)が岸和田城主となり3万石を拝領。当時、秀吉に服属せず、根来衆や雑賀衆、粉河衆などの紀州勢に支配されていた和泉国を傘下に、大坂城の防衛と紀州攻めに備える役割を与えられた。
天正12年(1584)正月、紀州から根来衆や雑賀衆、粉河衆などで構成された連合軍による岸和田城への襲撃が開始。同年3月22日からは、小牧・長久手の戦いのため秀吉が大坂を留守にした合間をぬった攻撃を受ける。連合軍3万、中村一氏らの城兵8000と、一氏側は極めて劣勢ながらも岸和田城を守り抜いたという。
城の落城が寸前となった際、蛸に乗った法師が現れ、それに続き蛸の大群が連合軍を退却させたという逸話がある。後日、一氏の夢の中に、蛸に乗った法師が再び現れ、自らが地蔵菩薩の化身であることを告げたことから、戦乱から守るために堀に埋め隠していた地蔵菩薩を掘り出し祭ったという。その菩薩が「蛸地蔵(たこじぞう)」と呼ばれるようになり、城の南に位置する岸和田市南町の「天性寺(てんしょうじ)」で現在も祭られている。
寺の最寄り駅となる南海電鉄の駅名として「蛸地蔵」の名が採用されるなど、地域の人々に親しまれ、受け継がれる存在となっている。
翌年の天正13年(1585)、秀吉が岸和田城に入城。紀州からの連合軍を追討する紀州征伐が始まる。
(次田尚弘/岸和田市)

3月12日付

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