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新プラネタリウム始まる 和市こども科学館

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和歌山県和歌山市寄合町の市立こども科学館のプラネタリウムがリニューアルオープンし、2日にセレモニーが行われた。

同館のプラネタリウムは、開館当初から37年間星空を写してきた投影機「MS―10形」が老朽化に伴い昨年12月に引退。新しくコニカミノルタ㈱製のCosmo LeapΣ(コスモリープシグマ)が導入された。新投影機は本物に近い星空を再現し、星の色や瞬き、双眼鏡でのぞいてもリアルな精度で投影できる。4Kデジタル投影機と連動し、ドーム全体に投影する。

座席も一新し、車いすスペースも完備。観客全員が同じ方向を向ける扇形の122席。東西南北が把握しやすくなり、星の動きをより分かりやすく観察できる。

セレモニーには市立伏虎義務教育学校の3~6年生36人も参加。尾花正啓市長は「子どもにとっては夢が広がる、大人にとっては癒やしの空間になるのでは。防災学習センターや新市民図書館とともに楽しめる場になることを願いたい」とあいさつ。市議会の松井紀博議長は子どもたちに向け「これから20年、30年後、みんなに子どもができたら『新しいプラネタリウムを最初に見たんだよ』と伝えてあげて、長くかわいがってもらいたい」と呼び掛けた。

その後、尾花市長と松井議長と原一起市教育長によるテープカットが行われ、出席者はプラネタリウムを体験した。

今後は午前11時、午後2時、3時半の1日3回投影。土日祝日や春休み期間中は1時からの投影も行う。先代のMS―10型も展示される。

新投影機の前でテープカットを行った

新投影機の前でテープカットを行った


温山荘の修復へ証言 避難経験の元看護学生

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太平洋戦争終結の前後、琴ノ浦温山荘園(和歌山県海南市船尾)で避難生活を送った丸山タツ子さん(90)=奈良市=の証言を、施設の修復に生かそうとする取り組みが進んでいる。施設を管理する公益財団法人や文化財保護関係者らが、資料に残されていない情報を集めようと、丸山さんが体験した園内での暮らしの様子に耳を傾けている。

丸山さんは戦時中、和歌山市の和歌山赤十字看護専門学校で学び、1945年7月9日の和歌山大空襲に遭った。丸山さんによると、地面をなめるような業火を必至の思いで逃れ、浜辺で一夜を明かした翌日、上官の指令のままに移動すると温山荘園にたどり着いたという。

その後の2カ月ほどを施設内の邸宅の地下室で、約40人の看護学生と共に過ごした。食事は毎日3度、玄米と大豆を混ぜて炊いたものや、雑穀などを食べた。空腹に耐えかね、施設内の池からアオサを採ってかじったこともあった。

邸宅は現在、主屋と呼ばれており、地下室は75年に行われた補強工事によりコンクリートで覆われている。施設は2010年に重要文化財に指定されているが、工事はそれ以前だったことから、文化的価値の保全よりも、深刻だった浸水被害を防ぐことを目的に行われた。

2日、地下室を訪れた丸山さんは「当時は赤土の土間で、木造の天井は高く、もっと広かったです。柱も窓もありませんでした」などと記憶を語った。

財団法人琴ノ浦温山荘園事務局の上田敦さんは、同財団の調査による45年の資料の中に「座敷を知事官邸、仏間を秘書宅、地下室を看護婦用とする」との記述があり、「丸山さんの証言と一致する」と強調。「主屋を、当時に近い姿に修復することで文化的価値を高めたい」と考えている。

公益財団法人県文化財センター、文化財建造物課の下津健太朗副主査は「証言は大変貴重だ。当時の話から施設の概要が把握できれば、補修計画も立てやすくなり、不用意に現存の建物を傷めてしまうことも防げるのではないか」と話していた。

地下室で当時の記憶を語る丸山さん㊥

地下室で当時の記憶を語る丸山さん㊥

功労、優秀者88人を表彰 海南市スポーツ賞

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第14回海南市スポーツ賞の表彰式が3日、和歌山県海南市日方の保健福祉センターで開かれた。市のスポーツ振興などに尽力した個人・団体をたたえるもので、今回は88人が受賞し、今後の活躍やスポーツを通じた地域社会への貢献を誓い合った。

式典で神出政巳市長は、2月17日に行われた第18回県市町村対抗ジュニア駅伝競走大会で、市選抜チームが逆転で4年連続の優勝を飾ったことにふれ、「成功体験は一生ものであり、今後の活躍にも期待したい。スポーツの取り組みも、市の活性化に通じる」とあいさつした。

スポーツ功労賞を受けた市少林寺拳法協会副会長の濱田享二さん(66)は、長年にわたり指導者として活動し、県少林寺拳法連盟の要職も歴任。受賞者を代表してあいさつし「栄えある賞の名に恥じぬよう、スポーツ人として体を鍛え心を養い、社会に役立つ人間になるべく努力します」と話した。

今回の受賞者は次の皆さん。

【スポーツ功労賞】濱田享二(少林寺拳法)▽藪井廣志(日本拳法)

【スポーツ有功賞】坂本善久(水泳)

【スポーツ優秀指導者賞】宮尾文也(合気道)

【スポーツ顕賞・個人】辻真実(一輪車)

【スポーツ賞・個人】井上清(スポーツ吹き矢)▽谷本優(ソフトテニス)▽住川彰朗(アーチェリー)▽井本博文(フライングディスク)▽玉井敦貴(空手)▽中窪亮斗(一輪車)▽橋詰大慧(陸上)▽若林宏樹(同)▽成川咲菜(同)▽菱山愛里(同)▽岡田朋也(同)▽山﨑知香(同)▽宮本竜成(水泳)▽南出大伸(同)

【スポーツ賞・団体】和歌山ハーモニーズ=西上天菜・藤本怜・川口愛海・中野芹菜・井ノ川旺礼(野球)▽STARS=鯨璃乃・柏木悠・小松優那・松島紬希・北東柚乃・松本葵衣・西村崇司・土居久起・山本陽子(バレーボール)

【スポーツ奨励賞・個人】三栖滉介(陸上)▽嶋田聖輝(同)▽上田樹(同)▽露口大地(同)▽筈谷裕子(同)▽廣瀨美紀(同)▽東嶋亜里子(同)▽堀内彩花(同)▽橋爪利玖(同)▽坂本悠(同)▽林龍雅(同)▽東嶋亜里子(水泳)▽岡田宇尋(同)▽入口奏多(同)▽石倉孝哉(ボクシング)▽古賀郁(一輪車)▽山本里樹(ボウリング)▽小坂宏美(同)▽最田勘太(合気道)▽福井美月(同)▽福井春陽(同)▽長倉優希(同)▽鯨紗來(同)▽鯨泰成(同)

【スポーツ奨励賞・団体】FCバレンティア=馬倉楓河・岩橋波音・相谷幸太郎・土居颯真・堀内隼・山中堅司・北嶋宏基(サッカー)▽アルマフットサルクラブ=坂本舜・山本寅嗣・南口蓮・阪口陽久・木村憲慎(フットサル)▽海南中=小倉侑々・大井梨亜奈(水泳)▽STARS=川南穂乃佳・小上大智・小松愛侑子・小山緋衣菜・柳本わかな・柏木龍馬・小松長壱(バレーボール)▽第三中=柏木遥・小岩屋結希・神出萌・牧原優羽・前田暁帆・清水あい(陸上)▽市ジュニア駅伝代表チーム=谷所翼・池田将真・中川萌愛・東野志美(同)

神出市長㊨から表彰を受ける濱田さん

神出市長㊨から表彰を受ける濱田さん

3月6日付

地域医療に貢献を 和歌山看護学校で卒業式

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和歌山県病院協会立和歌山看護専門学校(和歌山市西庄、上野雄二校長)で5日、卒業式が行われ、3年課程の26期生37人(男4人、女33人)が在校生や保護者、来賓らが見守る中、巣立ちを迎えた。

式では卒業生一人ひとりの名前が呼ばれ、上野校長が卒業生に卒業証書と専門士称号書を授与し、「頑張ったね」と力強い握手で祝福した。学校長賞には山本楓さんが選出され、皆勤賞は芝海杜さん、出口みさとさん、湯川絢加さんが受賞した。

上野校長は「生涯にわたり、自己研さんを積み和歌山の医療に貢献してほしい。患者に親しまれて信頼される看護師として活躍してください」と式辞。在校生の送辞の後、卒業生を代表して湯川さんが「ここでの学びは看護師人生の原点になると思う。看護とは何かを考えながらしっかりと努力していきたい」と答辞を述べた。

同校は1991年に開校し、26期生を含めて1247人を輩出している。

上野校長㊨から卒業証書を受け取る卒業生

上野校長㊨から卒業証書を受け取る卒業生

関電発電所廃止「残念」 海南市議会で市長

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海南市議会は5日、一般質問が始まり、7日までの日程で10議員が神出政巳市長はじめ市幹部に市政運営や課題についてただす。

5日に登壇した東方貴子議員は、1970年から稼働し、高度経済成長期を支えた関西電力海南発電所(同市船尾)が4月1日に廃止されると決まったことを受け、経緯や今後の対応について質問。

塩﨑貞男総務部長は、同発電所の発電機4機中、1~3号機はすでに2017年中に廃止され、4号機は電力の需要が高まった時期だけ稼働していたが、昨年は夏期のみだったとの使用状況を説明。電力需要の環境の変化や発電効率の悪さなどから「廃止の意向があることは、関西電力より約1年前から聞いていた」と明らかにした。

神出市長は廃止について「地元の経済をけん引してきた企業の撤退は残念だが、電力需要の変化など厳しい経営環境の中、効率的な供給のための苦渋の選択は仕方がない」とし、「速やかに跡地活用の検討を申し入れ、新たな雇用先の確保などについて対応を考えたい」と述べた。

同日午前はこの他、上村五美議員がコミュニティバスの持続可能な運営形態、磯﨑誠治議員が市役所窓口業務のコンビニエンスストアでの対応などについて質問した。

中小企業支援の施策 国・県など合同説明会

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和歌山財務事務所が主催する中小企業施策の合同説明会が4日、和歌山県和歌山市二番丁の和歌山地方合同庁舎で開かれた。

県内中小企業から「どの機関がどんな支援施策を行っているのかが分からない」との声を受け、支援施策を知ってもらう機会をつくろうと開催。経済産業省、県、和歌山商工会議所がそれぞれ行う2019年度の支援施策について順に紹介し、県内の中小企業や金融機関から52人が参加した。

近畿経済産業局は経産省の補助金を紹介。新製品開発支援の「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(ものづくり補助金)」や、生産性向上のためのITツール導入支援の「サービス等生産性向上IT導入支援事業(IT導入補助金)」、事業承継の集中支援の3点を取り上げた。

ものづくり補助金では、認定支援機関に事業が確認されていることなどの補助条件や、サービス創出の「革新的サービス」と試作品開発の「ものづくり技術」に分類される補助対象類型、上限額などを説明した。

県からは商工振興課をはじめ各関連課が出席し、マーケティングの調査支援やプロフェッショナル人材の導入支援などの施策を紹介。和歌山商工会議所は、事務局を務めている県事業承継ネットワークの活動状況を発表した。

花田一夫和歌山財務事務所長は「支援策を生かして企業価値の向上や地域経済の活性化につなげてもらいたい。国や県にどのような施策があるのかを知ってもらう機会になれば」と話していた。

支援施策の説明を聞く出席者

支援施策の説明を聞く出席者

前山A58号墳を復元 10日に埴輪設置し式典

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和歌山県立紀伊風土記の丘(和歌山市岩橋)が復元を進めてきた前山A58号墳の整備が完了し、10日午後1時半から、完成記念セレモニーが開かれる。

前山A58号墳は特別史跡岩橋千塚古墳群の一部で、6世紀前半に造られた小型の前方後円墳。2009、10年度の発掘調査で、墳丘上に多数の円筒埴輪(はにわ)や男性、みこ、馬などをかたどった形象埴輪、須恵器大甕(すえきおおがめ)が設置されていたことが明らかになっている。

復元整備には15年度から取り組み、出土した埴輪の実物大レプリカを作るイベントを4年にわたって行い、参加した延べ95人が65個のレプリカを制作した。

記念セレモニーでは、古墳時代の首長やみこ、埴輪職人に扮(ふん)した人たちが当時の墓前儀礼を再現。先立って、制作者が埴輪を運んで設置する式典を同日午前10時から行う。雨天の場合はセレモニーを中止し、設置式は17日に延期する。

申し込み不要、参加無料で自由に見学できる。

問い合わせは紀伊風土記の丘(℡073・471・6123)。


安全のまちへ貢献たたえ 和市消防定例表彰

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消防行政に功労のある消防団員らをたたえる2018年度和歌山市消防定例表彰式が3日、八番丁の市消防局で行われ、規律優秀な消防分団や優良団員らに尾花正啓市長らが表彰状を手渡した。

受章者は、市長表彰が優良分団3分団(城北、湊、有功)、功績表彰3人、優良団員表彰62人、永年勤続表彰128人(50年3人、40年4人、30年46人、20年28人、10年47人)、優良防火推進地区表彰5地区(吹上、田野、西山東、木本、川永)。市消防協会長表彰が優良分団表彰3分団(安原、岡崎、貴志)となっている。

尾花市長は「地域を熟知し、豊富な経験と知識を生かして、さらに防災消防活動にご尽力いただきたい」と式辞。松井紀博市議会議長は「地域の消防防災活動に欠かすことができない存在。地域に密着し、住民の安心・安全の確保に尽力してほしい」、市消防協会の木村達雄会長は「皆さんは各域で災害の発生防止、被害の軽減に尽力された方々。深く敬意と感謝を表します」と祝辞を述べた。

受賞者を代表し、貴志分団長の松本光博さんが「栄誉ある表彰を受け感激している。これを胸に、地域防災と消防業務に全力を尽くすことを誓います」と謝辞を述べた。

その他の主な受賞者は次の皆さん。

【功績表彰】前島敏夫(四箇郷分団分団長)▽松本光博(貴志分団分団長)▽中尾隆昭(紀伊分団分団長)

【優良団員表彰】温井弘美(消防団本部団員)▽小堀敏之(本町分団員)▽安見浩和(宮北分団員)▽平松加奈子(大新分団員)▽平井敏喜(雄湊分団班長)▽百合広晋(砂山分団員)▽小倉和恵(今福団団員)▽小川貴生(吹上分団員)▽松尾泰均(安原分団員)▽岡崎茂(同)▽小松賢一郎(同)▽沖義将(同)▽井上浩一郎(三田分団員)▽川嶋啓文(同)▽阪本欣也(宮前分団員)▽北野常正(同)▽川口倫久(同)▽嶋本文彦(高松分団員)▽北野均(名草分団員)▽南方敏男(同)▽奥山卓弥(雑賀分団員)▽太田正智(同)▽天野暢紀(小倉分団員)▽澤井伸介(同)▽山中滋則(同)▽和佐健太朗(和佐分団員)▽安井久和(同)▽松尾隆義(西和佐分団員)▽尾﨑淳宏(同)▽森本享良(四箇郷分団員)▽南方啓吾(同)▽宇井賢(宮分団員)▽岩中博文(同)▽山村定司(同)▽久保博亮(岡崎分団員)▽久保晴豊(同)▽吉田幸弘(同)▽谷口孫啓(東山東分団部長)▽吉川英材(同班長)▽髙岡壮介(同団員)▽柏原邦洋(同)▽東山誠志(西山東分団部長)▽北山明久(同)▽中村光裕(同班長)▽幸前次朗(加太分団員)▽川口記史(同)▽寺井久人(木本分団員)▽井上健一郎(同)▽西岡和哉(貴志分団員)▽金津一之(同)▽尾曲弘崇(野崎分団員)▽泉博之(湊分団員)▽増田圭吾(同)▽西村大樹(楠見分団員)▽廣田昭平(同)▽山田敏之(有功分団班長)▽尾﨑正勝(同)▽西田修平(紀伊分団班長)▽森内敏文(同団員)▽髙木歓唯(同)▽津村幸知(同)▽西川真司(川永分団員)

【50年勤続表彰】白樫秀樹(消防団本部団長)▽小門徳市(消防団本部部長)▽松下力蔵(直川分団部長)

【40年金勤続表彰】辻本朝治(名草分団分団長)▽田畑敏幸(名草分団団員)▽辻本真士(岡崎分団団員)▽平岡俊廣(木本分団団員)

尾花市長から表彰状を受け取る受賞者

尾花市長から表彰状を受け取る受賞者

特殊清掃の需要高まる 池内さん協会を設立

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一人暮らし世帯の増加に伴い、孤立死や「ごみ屋敷」などの問題の発生が増え、原状回復に専用の機材や薬剤、専門性の高い技術を要する特殊清掃の需要が高まっている。和歌山特殊清掃センター(和歌山県和歌山市松島)を運営する池内康二代表(35)は、一般社団法人を設立し、特殊清掃技術者を養成する取り組みを開始。孤立死などに直面する場合がある福祉関係者らにも生かしてもらいたいと考えている。

特殊清掃は、遺体があった場所などの清掃、消臭、除菌、害虫駆除、供養、リフォームなど一般的な清掃では対処できない現場の原状回復の作業を行うもので、高度な専門性が求められる。

国立社会保障・人口問題研究所が2018年に発表した15~40年の「日本の世帯数の将来推計」によると、65歳以上の高齢者の独居率は、男性が14・0%から20・8%に、女性が21・8%から24・5%に上昇する見通し。孤立死の増加が予想され、対応がますます重要になる。

池内さんは、5年にわたる同センター運営の中で共に仕事をしてきた解体、ごみ収集などの関連事業者と共に、昨年9月に一般社団法人全国特殊清掃協会(大阪市北区)を立ち上げ、理事長に就任。人材養成のためのテキストも手掛けた。

作成した「特殊清掃技術者養成テキスト」には、これまでに経験した約100件の現場の中から、孤立死、ごみ屋敷、ペットの多頭飼育、食中毒などの12例を取り上げている。依頼の電話を受ける場面から、現場の状況、防護服を身に着けて消毒剤を噴霧するなどの作業内容、清掃完了後に依頼者に引き渡すところまでを、ストーリーに整理して読みやすく紹介。写真も多数使い、現場の生々しい様子を理解しやすいよう工夫した。

受講者は、テキストの実例から3例を選択し、その現場に最適と考える作業手順を所定の用紙に記入し、感想も記す。同協会が解答を基に合否を判定し、合格者には認定証やバッジなどを授与する。

「共通する基本的な作業はあるが、その現場に応じた最善の処理法は、現場に立った人が考えるしかない」と池内さんは話す。

2017年に県内で発生したノロウイルスによる集団食中毒の際は、給食センターから依頼を受けた。早期の業務再開を目指すことが求められたため、消毒作業に取り掛かる前に洗浄の程度を確認できるATP検査を実施。細菌やウイルスなどの生物体の存在を数値で示す検査を行ったことで、消毒前後の測定値の比較によって作業の効果を示すことができ、給食業者の信頼回復にも役立った。

清掃業者がATP検査を行うことは一般的ではないが、池内さんは臨床検査技師としての勤務経験があり、公衆衛生の専門知識の上から取り入れている。特殊清掃センターを創業したきっかけも、細菌やウイルスの感染対策に関する知識を、新たな分野でも生かしたいとの思いからだった。

池内さんは特に、感染症対策の専門知識の必要性がますます高まるとみており、「ご遺体の第一発見者になる可能性もあるヘルパーさんらにも、目に見えないウイルスなどから身を守る方策を学んでもらえたら」と呼び掛けている。

問い合わせは同協会(℡06・6353・1558、ホームページhttp://www.tokusou.top)。

実例を基に作成したテキストを手に池内さん

実例を基に作成したテキストを手に池内さん

3月7日付

和歌山城でこも外し 春告げる啓蟄の風物詩

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地中で眠っていた虫たちが地上に出てくるとされる二十四節気の一つ「啓蟄(けいちつ)」の6日、和歌山県和歌山市の和歌山公園で松の木のこも外しが行われた。

マツケムシなどの害虫をわらで作ったこもに集めるため、立冬にあたる昨年11月7日に木に巻いた。こもは後日焼却するという。

公園内にある約270本の松から市職員6人が外していった。こもを固定する縄をはさみで切り、手際よくこもを束ねた。

和歌山城整備企画課史跡整備班の内田信行班長(51)は「春の暖かい日差しを感じられる季節になり、やがて桜も咲き始めるので、来てもらいたいですね。4月からは『和歌山城公園』の名前になり、さらに親しめる公園になるのでは」と話していた。

松の木からこもを外す市職員

松の木からこもを外す市職員

大筆使い迫力の書 和歌山市民大学で初挑戦

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和歌山市の市民大学の初級書道(漢字)の受講生は5日、西汀丁の中央公民館で、講座の一環として大筆を使った書の大作に挑戦。墨のしぶきや、かすれにも味わいのある個性豊かな作品を完成させた。

受講生は40代から80代までの20人で、海南市の中尾紫苑さんが講師を務める2年制のコースで学んでいる。普段は机の上で、半切サイズの紙を使った練習がほとんどだが、「2年間の集大成として、大きな紙の上に乗って書く体験を」と初めて実現した。

17人の受講生が、約2㍍四方の大きな紙に、105㌢の長さの「ほうき筆」と呼ばれる大筆で挑戦。紙の上に立ち、「愛」「絆」「慈」「心」「生」「夢」など、それぞれが書きたい文字を全身を使って力強く筆を走らせた。

中尾さんは「講座を担当して33年ほどですが、大作への挑戦は念願でした。皆さん自由で、伸び伸びとして素晴らしいですね」と笑顔。

「心」と書いた和歌山市加納の益田啓子さん(82)は「初めての体験。とても楽しく、新鮮でした。紙がこれほど大きいと勢いが必要ですね」、「龍」を題材にした同市吉札の谷河隆さん(69)は「紙も筆もいつもの大きさと違い、流れに任せて書きました。貴重な体験ができました」と話していた。

思い思いに大筆を振るう受講生

思い思いに大筆を振るう受講生

災害時に重機を提供 県警と建設業協が協定

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近い将来発生が予想される南海トラフ地震などの大規模な自然災害に備え、県警は5日、和歌山県建設業協会と「災害発生時における建設資機材等の提供に関する協定」を締結した。迅速で的確な救助活動に協力する内容で、調印式は和歌山市の県警本部公安委員会室で行われた。

今回の協定により、大規模地震などの災害発生時には県警が同協会に要請し、救助活動の支障となる土砂、がれきなどの障害物を撤去するためのパワーショベルなどの重機、操作を行うオペレーターの提供を優先的に受けることが可能となる。

調印式には、県警から檜垣重臣本部長と坂部義人警備部長、同協会から中井賢次会長、浅田殊彦専務理事が出席。檜垣本部長と中井会長が協定書に署名し、調印を終えた。

檜垣本部長は「協定は非常に心強い。東南海・南海地震に備えるためにもとても意義のあること。さらに連携を強め、県民の生命と安全を守るために取り組んでいきたい」、中井会長は「より効果的な救助活動ができると確信している。協定を実りあるものにするために、県警との連携をより一層深めていきたい」と話していた。

協定書を手に檜垣本部長㊧と中井会長

協定書を手に檜垣本部長㊧と中井会長

全日制変わらず0・93倍 県立高校の本出願

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和歌山県教委は5日、2019年度の公立高校入試の本出願状況を発表した。

県立全日制(29校4分校62学科)の出願数は入学者枠6518人に対し6092人(スポーツ出願含む)で、平均倍率は0・93倍。一般出願と同率で、3年連続で1倍を切った。

定員割れは18校4分校31学科。定員を超えたのは19校31学科となった。

県立定時制(9校11学科)の競争率は0・32倍、市立全日制(2校5学科)は0・74倍、同定時制(1校2学科)は0・18倍だった。

県立全日制で倍率が高かったのは、専門学科・総合学科では和歌山工業(創造技術)1・30倍▽笠田(情報処理)1・25倍▽田辺工業(情報システム)1・20倍▽紀北工業(システム化学)1・18倍▽和歌山工業(建築)1・14倍――となった。

普通科では粉河1・12倍▽笠田1・09倍▽向陽、紀央館1・08倍▽那賀1・07倍▽橋本、桐蔭1・04倍――。

県教委によると一般出願から400人程度が学校・学科を変更したとみられ、人数の変動が最も大きかったのは和歌山北高校普通科(北校舎)で43人増、那賀高校普通科で22人減。

学力検査は11日に実施。面接・実技検査などは12日に行い、合格発表は19日午前10時。


奨励賞に黒あわび茸 プレミア和歌山推奨品

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優れた県産品をブランド化し、農林水産物や加工食品などの販売促進を図る和歌山県の2018年度「プレミア和歌山推奨品」の発表会と内覧会が4日、和歌山市湊通丁北のホテルアバローム紀の国で開かれた。認定された60品目のうち、特に優れた商品に与えられる審査委員特別賞には㈲熊野鼓動(田辺市)の「熊野本宮・釜餅(よもぎ)」、奨励賞には和島興産㈱(和歌山市)の「黒あわび茸」など4品目が選ばれた。

今回で11回目。事業者から申請された商品は、製造や流通などに精通する6人で構成する審査委員会が審査し、仁坂吉伸知事が推奨品を認定した。

特別賞に次ぐ奨励賞には、「黒あわび茸」の他、柿乃肴(かきのあて、新宮市)の「青とうがらしみそ」、㈱堀忠商店(田辺市)の「關(せき)の葵 交」、ナギサビール㈱(白浜町)の「ナギサビール インディアペールエール」が選ばれた。

熊野本宮・釜餅(よもぎ)は、つぶつぶ感が残る絶妙な餅生地に、甘さ控えめの自家製粒あんを包んだ餅菓子。独特の食感と爽やかなよもぎの香りを楽しめる。「素朴な味わいが印象に残り、作り手の姿勢、想いが伝わる」と評価を受けた。

「黒あわび茸」は、本州での生産が困難な亜熱帯地域原産の高級食材。和島興産が岩出市に専用施設を建設し、商品化に成功した。希少性の高いキノコで、アワビのようなコリコリとした食感が特徴。

この他、推奨品に認定された品目の内訳は、加工食品43、伝統的工芸品1、その他産業製品6、農産物6、畜産物・ジビエ2、特用林産物1、水産物1。今回の認定により推奨品の累計は582品目、330事業者となった。

和島興産の「黒あわび茸」

和島興産の「黒あわび茸」

東大合格で新たな挑戦 全盲の菅田利佳さん

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難病で両目に障害のある和歌山県和歌山市善明寺の菅田利佳さん(18)が、県立星林高校国際交流科を卒業し、4月に東京大学教育学部へ進学する。小中学生時代を県立盲学校で過ごし、高校ではさまざまな挑戦で興味の幅が広がったという菅田さん。推薦入試で合格した最高学府では「やりたいことを思い切りして、研究者として成長したい」と、新たな挑戦を期しており、向上心は尽きない。

菅田さんは小学校入学前に目の難病「網膜色素変性症」と診断され、両目は光の明暗が感じられる程度という。

ピアノが得意な菅田さんは小学6年生の時、障害のある人が書いた詩を曲にのせて歌う「わたぼうし音楽祭」に出場し、自身で作詞作曲した「一歩ずつ」で大賞を受賞。同音楽祭で韓国を訪れた際、現地の人々が日本語でコミュニケーションをとろうとしてくれる姿を目の当たりにし、語学を学ぼうと思った。

高校は英語を専門的に学ぼうと、星林の国際交流科を選んだ。一般校への進学は菅田さんにとって大きな挑戦だったが、ボランティアが参考書を点訳してくれたり、同級生が体育をサポートしてくれたり、周囲のさまざまな人の支えで授業が楽しくなった。

自分の学習環境を考える中で、どうしたら全ての子どもが望む場所で学べるようになるのかとの思いから、教育支援や制度に興味を持つように。2年生の夏には、フランスへの短期音楽留学を経験。音楽とともに他のことも学んでいる先輩の話を聞き、音楽も教育も両方学べる道があると知った。

第37回高校生英語弁論大会では最優秀の外務大臣賞を受賞し、全国高校生未来会議にも参加するなど、さまざまな挑戦を続けた高校生活。フランスの学生や未来会議で活発に議論する高校生をはじめ、チャレンジ精神旺盛な人との出会いがたくさんあった。

宇宙開発の実業家、植松努さんのプレゼンテーションに接した時は、何事も「無理だ」と思いたくないと考えるようになったという。

先生の勧めをきっかけに進学先を考え、自分のこれまでの活動や思いが生かせるならと、東大の推薦入試への挑戦を決めた。塾に通わず自身で猛勉強。教育学部の推薦は5人程度の募集に24人が志願し、菅田さんを含め8人が合格した。

4月からは東京での新生活。「高校生になってから興味や関心の世界が広がったと思う。憧れの大学に行けるのはうれしい。まだこれからがスタートなので、不安より期待の方が大きい」と笑顔で話していた。

大好きなピアノの前で「これからがスタート」と菅田さん

大好きなピアノの前で「これからがスタート」と菅田さん

3月8日付

自由な書風を楽しんで 11日まで書人会展

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書道団体「書人会」(角岡竹石代表)の第55回展が11日まで、和歌山市の和歌山県民文化会館特設展示室で開かれている。

同会は1954年に発足し、65年の歴史がある。趣味で書を楽しむ人から指導者まで14人が漢字や仮名、近代詩文など小作品を中心に、額や軸、パネルなど38点を展示。短歌や俳句、現代曲の一節や芸能人の言葉など親しみのある題材もあり、楷書や隷書など書体もさまざま。訪れた人は「斬新ですね」「温かみのある字」などと熱心に見入っている。

会員の一人、田村剛さん(70)は「副島種臣(そえじま・たねおみ)と良寛を題材に、文字に気骨や日本人が持つ優しさ、軽やかさを表現しようと試みました」とにっこり。

青みがかった松煙墨で、ふんわりとした立体的な書を出品している角岡代表(81)は「皆さんに育ててもらい、長く続けてこられました。書体も書風もさまざまなのが、この団体の良いところ。自由な表現を楽しんでもらえれば」と話していた。

午前9時半から午後5時(最終日は4時)まで。

個性豊かな書作品が並ぶ会場

個性豊かな書作品が並ぶ会場

和大留学生に卒業アルバム贈呈 和西RC

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和歌山西ロータリークラブ(石塚宏介会長)は6日、和歌山県和歌山市中の式場ラヴィーナ和歌山で、和歌山大学の留学生のために製作した卒業記念アルバムを贈呈した。

アルバムの贈呈は、同クラブの国際奉仕プログラムの一環として、1995年から毎年実施。制作費を負担し、留学生が編集している。 アルバムはA4判カラーの51㌻。和歌山城での花見や紀の川市の農園でのハッサク狩り、鍋パーティーなどの写真をレイアウトし、卒業を迎えた学生の写真とメッセージを掲載している。

この日は留学生5人が出席。石塚会長は「良いことを実践しながら思いやりの心を大切に、これからも元気に歩んでほしい」と激励し、クラブからアルバムや花束を贈呈した。

中国からの留学生で、春には同大学大学院へ進学する王涛さん(25)は「さまざまな活動を通じて、有意義な生活を送れた」と笑顔。研究グローバル化推進機構国際連携部門の長友文子教授は「紙でできたアルバムはスマートフォンで納めるアルバムとは違い、本当にいい思い出」と感謝を伝えた。

同クラブによると、アルバム事業は本年度で終了する。来年度からは新たな交流プログラムを始める予定で、準備を進めているという。

卒業アルバムを手に留学生と石塚会長(右から3人目)

卒業アルバムを手に留学生と石塚会長(右から3人目)

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