ことし成人を迎える和歌山市立安原小学校の卒業生約20人が3日、卒業記念に同校敷地内に埋めたタイムカプセルを掘り起こした。当時使っていた文房具などの他、20歳の自分に宛てた手紙や、母親から20歳のわが子に宛てた手紙もあり、参加者は掘り出された品物を手に、当時を懐かしんだ。
当時担任だった高石順弘さん(現・県教育庁生涯学習課社会教育主事)と、そのクラスの児童が同校に集まった。
メンバーの一人が携帯アプリの「LINE」で「ことしはタイムカプセルを掘り起こす年。みんなで集まろう」と呼び掛けると、ほぼ全員が呼び掛けに反応したという。
タイムカプセルには、学級便りや自主学習ノート、テストファイルなどの学習の思い出や、当時使っていた筆箱や帽子など、各自思い思いの品物が詰められていた。
8年前、高石さんが「卒業生のみんなにまた地元に戻ってきてほしい」という願いを込めてタイムカプセルを埋めることを提案した。8年ぶりに集まった教え子たちの姿に、成長ぶりを感じるとともに、当時と変わらぬ仲間関係があることを喜んだ。高石さんは「地元・地域の結び付きを強く感じた。この日のために全国から集まってくれてうれしい」と話した。