紀の国わかやま国体の相撲は最終日の9月29日、和歌山市有田屋町の県営相撲競技場で成年男子団体・個人の決勝トーナメントが行われ、県代表は個人で森本太良(27)=県庁=が準優勝し、団体は4位入賞と健闘した。
森本は28日の団体予選で1回戦をよりきり、2回戦をおくりだし、3回戦をうわてなげで勝ち、予選全勝者34人による個人決勝トーナメントで優勝を目指した。
森本は2回戦をよりきり、3回戦と準々決勝をおしだしと力強い相撲で順調に勝ち上がり、準決勝では豪快なうわてなげを見せ、観客から盛大な拍手が起こった。
決勝では黒川宗一郎(23)=富山=と対決。森本は立ち会いから低い体勢で果敢に攻めたが、黒川は森本のまわしをつかみ、うわてなげ。惜しくも優勝はならなかった。
「決勝まで来られるとは思っていなかったが、ここまで来たからにはやってやろう」と決勝の土俵に上がった森本。準優勝については「勝ちきれなかったが、とりあえずは良い成績が残せた」と話し、「普段だったら絶対に勝てないような相手ばかりだったが、観客の皆さんの声援のおかげで、相手の体が小さく見え、良い意味で背中を押してもらえた」と振り返った。
団体決戦トーナメントには、冨田元輝(27)=県庁=、関沢英行(32)=同=、森本の3人が出場。1回戦は佐賀、準々決勝は青森をともに2―1で下して準決勝に駒を進めたが、石川に3―0で敗退。長崎との3位決定戦では、先鋒の冨田がよりたおしで勝ったが、中堅の関沢と大将の森本が敗れ、4位だった。