海南市の伝統工芸「紀州漆器」の魅力を雑貨販売などを通して伝える築150年の古民家「黒江ぬりもの館」(同市黒江)が3日、リニューアルオープンした。先月下旬、雨漏りがあった天井の修繕や柱などに防腐剤を塗布する工事を実施。2日には地域住民を対象にした内覧会やセレモニーが催された。
漆器の展示販売を行っていた同館は、平成21年に地域住民ら有志の手で、展示販売に加えて手作り雑貨販売やカフェを併設した地域の憩いの場となった。昨年6月、地域活性化に取り組む㈱黒江モダン(池原弘貴社長)が運営を引き継ぎ、黒江のまちの魅力を発信している。
セレモニーでは、地元住民をはじめ神出政巳市長や海草振興局の岡本圭剛局長ら約40人が集まり、新しくなった館内で食事を交えながら新装を祝った。
池原社長(45)は「古民家の良さを知ってもらうとともに、若い方たちに紀州漆器について関心を高めてもらいたい。伝統工芸の発展にもつながれば」と話していた。
開館は午前10時から午後4時まで。月・火曜日が休館(祝日は開館)。問い合わせは同館(℡073・482・5321)へ。