和歌山市のシンガー・ソングライターの藪下将人さん(34)は、社会福祉法人一麦会「麦の郷」(同市岩橋)のイメージソング「むぎのさと」を完成させた。藪下さんは「これからもずっと歌い続けていきたいと思うような、特別な思いが詰まった曲。多くの方に愛してもらえればうれしいです」と笑顔を見せる。
麦の郷は、無認可共同作業所を出発点に、精神をはじめさまざまな障害のある人、不登校児、高齢者などの問題に取り組む総合リハビリテーション施設を目指している。藪下さんは、和歌山市で毎年開かれている「障害者・市民の夏まつり」に約10年前から出演するなど、同会と交流があった。一麦会が40周年を迎えるにあたり、新しいイメージソングを作ってほしいとの依頼を受けて制作した。
麦の種を、みんなの手で大きくしていくという「一麦会」の名称の由来を聞いた藪下さん。太陽を浴びてまっすぐに伸び、豊かな穂を実らせる麦に、ふれあった人たちの真っすぐで純粋な気持ちを重ね合わせて作詞。みんなで楽しく歌え、よさこいでも踊りやすい元気なマーチの曲調に仕上げた。
「一粒のこの種を みんなの愛で育てよう 少しずつ 少しずつ 大きくなれ むぎのさと」――という力強いフレーズが印象的。藪下さんは「たくさんの人に口ずさんでもらいたい。この麦の粒のように、どんどん大きく広がっていけば」と話している。
CDは藪下さんのライブ会場で500円(税込み)で販売。問い合わせはメール「ganbare@yabushitamasato.com」。