第63回全日本実業団アーチェリー大会が愛知県口論義運動公園で開かれ、医療法人彌栄会(岩出市中迫)アーチェリー部の選手たちが健闘した。女子リカーブ部門で鈴木葵選手(24)が優勝を飾り、男子同部門で土井友幹選手(29)が4位に輝いた。
大会は年に1度開催され、日本代表チームのメンバーら実力者が参戦。ことしは7月18、19日の日程で100人を超える選手が参加した。
予選は72射の総得点(満点720点)を争い、男子は上位32人、女子は上位16人が決勝トーナメントに進出した。
鈴木選手は、予選を621点の2位で通過。これまでは決勝トーナメントの初戦で敗退するケースが目立ったが、応援してくれる同僚たちの期待に応えようと、強い意志を抱いて試合に臨んだ。
1回戦は村田明日香選手(渋谷アーチェリー)に対し6―0のストレートで圧勝。2回戦では、昨年王者の澤出愛美選手(自衛隊体育学校)と顔を合わせ、チームメートの指導や応援もあり、6―0のストレートで下した。中村美樹選手(ハードオフ)との準決勝は、シーソーゲームの末に5―5の同点で延長戦へ突入。互いに9点を射たが、鈴木選手の矢の方が中心に近かったため、決勝へと駒を進めた。優勝の懸かった大一番は西村紗芳選手(セイノー商事)と激突。最後まで集中力を持続させた鈴木選手は6―0のストレートで快勝し、初優勝を果たした。
土井選手は予選を643点の4位で通過。1回戦で高橋淳選手(大阪市役所)を6―0のストレート、2回戦で酒井駿選手(サンメッセ)を7―3、準々決勝で河合啓太選手(小出製作所)を6―0のストレートでそれぞれ破った。準決勝の相手は、予選を1位で通過した日本代表メンバーの佐藤博乙選手(日本体育大学)。互角の戦いを展開したが、1点差でポイントを落とす厳しい展開が続き、2―6で敗退した。
先月末には、日高川町の南山スポーツ公園陸上競技場で、県の国体代表選手選考会が行われ、両選手は成年代表の座を獲得。鈴木選手は「成年女子はここ数年間、ポイントを取れていない。初戦を勝って勢いに乗り、優勝したい」と意気込む。土井選手は「優勝しか考えていない。他の選手をまとめて、能力を最大限に発揮できるよう戦いたい」と抱負を話している。
県の代表選手は次の皆さん。
総監督=和田好史(医療法人彌栄会)
〔成年男子〕監督=和田好史(医療法人彌栄会)▽選手=古川高晴(近畿大学生物理工学部職員)、土井友幹(医療法人彌栄会)、津田勇志(近畿大学)
〔同女子〕監督=羽山佐知子(紀陽銀行)▽選手=鈴木葵(医療法人彌栄会)、古田悠(近畿大学)、平川仁巳(長崎国際大学)
〔少年男子〕監督=吉田慶二(貴志川高校教員)▽選手=谷幸太郎(貴志川高校)、平松勇人(和歌山高校)、増田和輝(同)
〔同女子〕監督=森毅(和歌山高校教員)▽選手=稲田七彩(和歌山高校)、鈴木瑠美(同)、西山舞(貴志川高校)