次世代のアーティストを育み、美術力の向上を応援しようと、県は、県内の小・中学生、特別支援学校(小・中学部)生を対象とした「県ジュニア美術展覧会(ジュニア県展)」を12月に県立近代美術館で初めて開催する。同館、県美術家協会などが共催。作品を募集している。
県文化国際課によると、高校生以上を対象としている公募展「県美術展覧会(県展)」の出品者の年齢が50、60、70代で全体の6割を占めていることから、子どもの頃から創作に取り組む人を増やし、いずれは県展にも出品してもらうことを狙い、ジュニア県展を企画した。
募集するのは、絵画・書・立体(粘土や彫刻)の3部門。出品は各部門1人1点だが、別部門への同時出品は可能。いずれの部門もテーマは自由で、出品する作品は未発表のものに限られる。
規格は、絵画は四つ切り(392㍉×542㍉)以内の画用紙か、キャンバスなどは30号以内のもの。書は、半紙(242㍉×333㍉)または半切(348㍉×1363㍉)以内の用紙とし、縦書きで字数や書体は自由。学年と名前を記載する。立体は、高さ1㍍、展示床面の一辺の長さが0・5㍍以内の単体(組み物でないもの)で、持ち運びが可能なものとなっている。
審査には芸術家や県内外の大学教授らが当たり、10月17、18日に県民文化会館で公開で行われる。入賞は最優秀賞3点程度、優秀賞12点程度、特別賞60点程度を選ぶ。入選を加えた作品は12月2日から6日まで、和歌山市の県立近代美術館で展示する。その後、地方展を新宮市立総合体育館(12月16~20日)、橋本市の県立橋本体育館(来年1月13~17日)、上富田町の上富田文化会館(同20~24日)の3カ所で順次行う。
出品は、9~10月に各振興局や県民文化会館で搬入日を設け受け付ける。
同課は「近代美術館に作品が展示される機会はめったにありません。多くの皆さんに作品を応募してほしい」と呼び掛けている。
詳しくは県ホームページ(http://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/022100/jrkenten/)に掲載している。問い合わせは同課(℡073・441・2052)へ。