和歌山市が平成26年5月から工事を進めていた同市栄谷、平井の両地区を結ぶトンネルの貫通式が18日、トンネル内で開かれ、関係者約150人が出席し、紀の国わかやま国体が開幕することし9月ごろの供用開始に向けて機運を高めた。トンネル名は「ふじとトンネル」に決定した。
同トンネルは、延長733㍍(暫定2車線)。市道中平井線(全長2190㍍)の一部。第二阪和国道(和歌山岬道路)と国道26号を東西に結び、市北部地域の交通混雑の緩和が見込まれ、関西国際空港や大阪方面へのアクセスも向上する利便性の高い道路で、地域活性化へ地元住民からも期待が寄せられている。
貫通式では、尾花正啓市長が発破ボタンを押し、貫通を確認。尾花市長はあいさつで「難工事でスケジュールもハードな中、頑張っていただいた」と施工業者らをねぎらい、「今後、道路が全線開通すれば、大阪南部を含めた大きな地域になる」と期待感を示した。
市議会の尾﨑方哉議長は祝辞で、「先人たちが県や国に、要望を続けた成果が現れました」と喜びの言葉を述べた。その後、貫通したトンネルを出席者らで歩き、工事の進展状況を確かめた。
施工は、竹中土木・久本組・三笠建設特定建設工事共同企業体(JV)。契約金額は23億4680万円。