全国の子どもたちの「自分らしい未来づくり」に貢献したいと、自転車で日本一周に挑戦しながら各地の学校で出張授業を行っている「旅する先生」、たかはしじゅんさん(25)が4日、和歌山市吹上の和歌山大学付属小学校を訪れ、児童たちに「みんなも自分の夢に向かって、好きなことを頑張ろう」とエールを送った。和歌山には5月31日に到着。9日まで10日間滞在し、5校を訪問する予定。
たかはしさんは広島県出身。神戸大学4年生の時、子どもの頃からの夢だった自転車での日本一周(328日間、総移動距離8840㌔)を果たした。さまざまな場所を訪れ、人に出会った経験を子どもたちに伝えたいと、2度目の日本一周「旅する先生プロジェクト」に挑戦している。
今回は4月20日に広島をスタート。岡山、兵庫、大阪を経て5府県目の和歌山に入った。授業を行いながら470日間で47都道府県を回り、来年8月に広島でゴールを目指す。
付属小では1~6時間目に各クラスを回り、4年B組では児童28人が授業を受けた。たかはしさんは「いろんな景色を見ながら、いろんな人に出会い、泊めてくれた人の仕事の手伝いなどをしながら旅しています」と、旅の様子を動画で紹介。自転車の重さ当てクイズや、積んでいる荷物の説明をしながら、児童からどんどん飛び出す「なんで日本一周しようと思ったの」「雨の日は野宿どうしてるん」などの質問に笑顔で答えていた。
岸上陽一君(9)は「細胞とか調べる化学者になりたい。頑張ろうと思った」、山下愛佳さん(9)は「夢は小児科の医者。日本一周もしたいな」とにっこり。
たかはしさんは「和歌山の子どもは純粋で元気いっぱいです。夢は諦めずに頑張れば実現することを伝えていきたい」と話していた。
和歌山では砂山小と和歌山大学も訪問しており、この後、雑賀小、海南高校大成校舎を訪れる予定。旅の模様は動画サイト「ユーチューブ」で配信し、立ち寄った各地の観光名所なども発信している。活動への協力者も募集しており、詳しくはホームページ「http://www.tabi-sen.com/」で。