国内約4割のトップシェアを誇るファイバードラム(紙製のドラム缶)メーカー、太陽シールパック㈱(本社・和歌山市築港、糟谷雅隆代表取締役、従業員94人)が同市の西浜工業団地に新工場を建設し、本社・和歌山工場を拡張移転することになり、県、市との立地協定調印式が3月30日、市長室で行われた。
同社は昭和30年9月創業。全国5カ所の工場があり、本社の移転は初めて。化学、医薬品、食品メーカーなどで幅広く使われるファイバードラムのラインアップ拡充と、建屋の老朽化対策などが目的。敷地面積は現在の3区画計約6500平方㍍から8939平方㍍になる。
調印式で尾花正啓市長は「増産体制に入るとのことで大変ありがたい」、藤本陽司・県商工観光労働部長は「市の経済が元気になるように」と同社の発展に期待。糟谷代表は「産業、まち、人を元気にする一端を担いたい」と応えた。
新工場は建物面積2995平方㍍。建物と設備への投資予定額は約5億4600万円。3年間で正社員13人の新規地元雇用を行い、平成28年12月の操業開始を予定している。
26年8月期の売上高は34億円で、移転後約5年をめどに50~60億円を目指す。