音楽愛好家らでつくる団体「和歌山市に新音楽ホールをつくる会」は9日、音響に優れた中規模の音楽ホール(収容人数800人程度)の新設を求める約3万5000人分の署名を尾花正啓市長に手渡した。
同市が、国の耐震基準を満たしていない現在の市民会館を、伏虎中学校跡地に移転する計画をしていることから、移転後の市民会館に音楽芸術の拠点地となるホールの設置を求めようと、昨年11月から署名活動を行ってきた。
この日、同会の発起人となった市合唱団協議会長の岩橋延直さんと、同市出身のバイオリニストで東京芸術大学音楽学部長の澤和樹さんらが市役所市長室を訪れ、嘆願書と署名を提出した。
澤さんは「ホールも楽器と同じ。ホールの環境が良ければ、演奏家も最高の演奏ができる。世界のプロの演奏家を和歌山に招く機会にもなる」と尾花市長に説明。署名を受け、尾花市長は「3カ月でこれだけの署名が集まり、市民の関心の高さがうかがえる。いろんな機能の備わったすばらしい市民会館にしたい」と話した。