シンポジウムに関連して、加太のより良いまちづくりに向けて昨年から地域の資源調査を行ってきた東京大学川添研究室の研究成果発表会が1月31日、加太総合交流センターで開かれ、住民ら約80人が参加。学生たちが「みんなのレストラン」建設など、8つの提案を行った。
みんなのレストランは、住民、観光客、釣り人向けに、観光案内や休憩所の機能を集約したレストランを建てようというもの。「知る、食べる、感じる」をコンセプトに、観光資料や歴史展示のコーナーや、海や山が見渡せるテラス席、釣り人が魚をさばけるキッチンを設ける案を紹介した。
その他、加太に少ない30代の新規居住者を呼び込むための「加太式住宅」▽加太に多くある井戸と、年間を通じて16度前後に保たれている地下水熱の利用▽点在する空き家のゲストハウスへの改修――など、バリエーションに富んだアイデアを提案し、参加者はうなずきながら感心していた。
地元の藤井保夫さん(68)は「若い人からまちづくりの夢を頂いた。加太にふさわしい考え方は取り入れて、にぎやかなまちづくりに生かしていきたい」と話していた。
また、同日夜には、一連の調査の様子を記録したドキュメンタリー映画の上映会も開かれた。