和歌山市の文化発展に功績のある個人・団体に贈られる平成26年度市文化表彰の授賞式が27日、同市和歌浦南の和歌の浦アート・キューブで行われ、4人と1団体に尾花正啓市長から表彰状が手渡された(写真は市提供)。
同表彰は、昭和57年度から実施し、本年度が33回目。市文化表彰選考委員会で表彰候補者を選出し、市が受賞者を決定している。
本年度は「文化賞」に、水墨画家の小川加代子(号華瓣)さん(67)=和歌山市=、「文化功労賞」に、歌人の井谷雅三(号まさみち)さん(77)=同=、姉妹都市委員会会長のシルビア・グウォズさん(64)=カナダ・リッチモンド市=、「文化奨励賞」に、華道家の岡田芳和さん(47)=和歌山市=、伝統芸能を継承するNPO法人和歌の浦万葉薪能の会(平成11年活動開始)が選ばれた。
小川さんは、多くの水墨画個展を開くだけでなく、後進への技術継承や中国の作家との交流活動など、市の美術文化の普及発展に功績がある。
井谷さんは、短歌の雑誌や大会の指導者や選者として活躍。日本歌人クラブ近畿ブロック長なども務め、短歌文学のレベル向上に努めている。
シルビアさんは、市と姉妹提携を行っているリッチモンド市で、市高とマクネア高校の姉妹校提携や市立中学生の受け入れなど両市の交流活動に尽力した。
岡田さんは、和歌山城で開かれた野外いけばな展やこどもいけばな教室の企画運営や市の観光キャンペーンでの作品展示など、文化の発展と普及に積極的に貢献している。
和歌の浦万葉薪能の会は、恒例の人気行事になった片男波公園野外ステージでの舞台「万葉薪能」や地元の高津子山の定期的な清掃、桜ウオーク、能や狂言のワークショップなど幅広く文化振興に貢献している。