県警交通企画課は5日、昨年の県内の交通事故発生状況を発表した。発生件数は4115件(前年比637件減)で13年連続減少を達成し、死者数は統計開始の昭和29年以降で最少の39人(同8人減)だった。
負傷者は前年より710人少ない5222人。死亡事故の種類別では、単独事故が最も多く15件だった。死亡者の年齢別では、65歳以上の高齢者が20人と最も多く、そのうち10人が夜間の事故で命を落とした。25~64歳は16人、16~24歳の若者は3人、子どもの犠牲はなかった。
状況別では、歩行中に事故に巻き込まれ死亡するケースが12人あり、そのうち高齢者が11人と多くを占めた。飲酒運転による死亡事故は、35件中5件あった。
同課は特に、高齢歩行者の死亡事故や飲酒運転による死亡事故の多発、乗車中の死者13人のうち9人がシートベルトを着用していなかったことを挙げ、危険性を強調している。
ことしに入っては2日深夜、和歌山市内の県道上で軽乗用車を運転していた女が、歩いていた近くに住む女性をはねるひき逃げ事件も発生し、はねられた女性は約37時間後に死亡する痛ましい結果となっている。
同課は、ことしも事故減少を目指し、飲酒運転、シートベルト非着用などの違反取り締まりを強化し、高齢者に対する交通安全教育の推進などを掲げるとともに、全ドライバーに安全運転を呼び掛けている。