市長がまちの課題や政策方針について市民に報告する和歌山市の市政報告会が11日、スタートした。初回は松江、木本、西脇、加太地区を対象に松江北の河西コミュニティセンターで実施。会場には約200人が集まり、尾花正啓市長の話に耳を傾けた。尾花市長は、住民からのさまざまな角度からの質問にも、ほぼ資料を見ることや職員に助けを求めることなく回答した。今後市内を10ブロックに分けて順次、報告会を開いていく。
尾花市長からの報告では、産業、まち、人の分野に分け、道路整備やまちなか居住の実現、子育て支援など、まちの活性化やにぎわい創出に向けた目標を提示した。地区に合わせた報告では、粉河加太線から磯の浦海水浴場につながる「坂田磯の浦線」の早期開通の実現や、強い住民要望がある、各地区内の道路の拡幅や改修推進を約束した。
住民からの要望では、「雇用面で具体的な企業誘致施策を示してほしい」との訴えに、「企業名は言えないが、コスモパーク加太に、誘致している企業がある」と明るい話題を提供するなどし、「早く目に見える形で成果を出さないとだめだと思っているので、期待に応えるように頑張ります」と締めくくった。
報告会を終えた尾花市長は、就任後早期に市政報告会を開いた理由について「早く地域の方の意見を直接聞きたかった」とし「市の勉強をしながらでも市民の意見を聞き、市政に反映させていきたい」と話した。