静岡県浜松市で先月開かれた第10回「ソーラーバイクレース2014」で、初出場した和歌山大学の学生チーム「ワカヤマ・モーターズ・プロジェクト」が2輪出場20チーム中、総合5位と健闘した。プロジェクトリーダーの矢倉正貴さん(22)=システム工学部4回生=は「自分一人の力じゃできなかった。みんなの情熱のたまものです」とメンバーに感謝した。
太陽光エネルギーで走る「ソーラーバイク」のレース。全国の高校から社会人チームが参戦する。2輪と3輪の部門があり、和大は今回2輪で出場した。
レースは、走行距離を競う「6時間耐久」、速さを競う「スプリント」、歌や踊りなどのパフォーマンスを競うユニークな「フリースタイル」の3種目。和大チームは6時間耐久で7位、スプリントで6位、フリースタイルで12位に入り、初出場ながら他チームに存在感を見せつけた。
プロジェクトは矢倉さんが昨年4月、より効率の良いモーター製作を目的に立ち上げ。その研究成果の実践の場として今回のレースを選び、9人の仲間と共にバイク作りに取り組んできた。
マシンはメンバーの原付を改造し、後部にソーラーパネルを取り付けた「YGR―SE1」。必要な部品は自分たちで手作りし、ホイールは10インチから16インチに大型化、重量は60㌔から40㌔に軽量化した。モーターの銅線を巻く作業が最も苦労したという。
矢倉さんは来年の大会出場に向けて、「2輪は優勝、3輪も上位入賞を目指したい」と意気込む。矢倉さんの「一番弟子」という、今回ドライバーも務めた吉田瀬央さん(19)=観光学部1回生=は「ものづくりの楽しさや、自分たちで作ったものに乗る楽しさが味わえた。来年に向け、師匠の技を吸収していきたい」と笑顔で話していた。
スポンサー募集 マシンの製作費用は全て自分たちで捻出しており、同チームと「ソーラーカー・プロジェクト」チームは来年に向け、スポンサーを募集している。問い合わせはメールで、モーターズ広報・吉田さん(wakayama.univ.mtbike.pjct@gmail.com)、ソーラーカー広報・田倉さん(wakayama.univ.solar.car@gmail.com)まで。