東京商工リサーチ和歌山支店によると、漬物製造・食品卸売業の河島食品(和歌山市北島、河島一夫社長)が1日に事業を停止し、破産申請の準備に入ったことが分かった。負債総額は調整中だが、債権者は約40社で、6億数千万円となる見通し。
同社は平成5年に先代が同業者からのれん分けを受けた形で創業。一定の営業基盤を築いてきた。12年頃から中国からの輸入漬物を手掛けたことで業容を拡大。ピーク時の17年9月期では売上高17億9384万円を計上していた。
その後、食品の安全意識の高まりから輸入製品の販売が落ち込み、25年同期では売上高8億200万円にまで落ち込んでいた。
同業他社との競合や不良在庫などから収益も低迷し、資金繰りも悪化。25年に鹿児島工場を閉鎖、26年2月からは本社工場での漬物製造も中止し、仕入れ商品の販売に特化していた。
社有の本社工場売却で借入金の圧縮を検討していたとされるが、先行きのめどが立たず事業継続を断念した。