江戸中期から続く、淡嶋神社(和歌山市加太、前田光穂宮司)の大祭「甘酒祭」が3日執り行われ、県内外から訪れた参拝者は甘酒で無病息災を祈った。
同神社の祭神・少彦名命(すくなひこなのみこと)は農業、医薬、酒造りの祖神とされている。同祭ではこれから迎える冬を健康に過ごせるようにと願いを込め、無病息災のご利益があるとされている甘酒を参拝者に振る舞う。
神事ではクリやサツマイモといった秋の農作物を祭神に奉納し、前田宮司が収穫への感謝や、参拝者の無病息災を祈る祝詞を読み上げた。その後境内では、ことし穫れた米で作られた温かい甘酒が巫女(みこ)の手によって参拝者に振る舞われた。
同市西高松から訪れた女性(68)は「初めて来ました。健康になれるようにと、おいしくいただきました」と笑顔で話していた。