ロボットの機能性などを競うワールド・ロボット・オリンピアード(WRO)の全国大会(21日、神奈川県)に、和歌山市の県立向陽高校物理部が出場する。予選の大阪大会(8月10日、大阪府)では、同部のチームが1位から3位までを独占。全国大会に出場する優勝チームは、上位に入れば世界大会(11月中旬、ロシア)に進むことができ、「世界を目指す」と士気を高めている。
同校の全国大会出場は4年連続。世界大会を目指すのは2年の塩路直也君(17)、堂野航平君(17)、金丸凌大君(16)のチーム「Pheasant(フェザント)」。大阪大会では、和歌山、大阪、兵庫の9チームが出場した高校生の部を勝ち抜いた。
競技では、コート内にソーラパネルに見立てたブロックが配置され、故障しているブロックを正常のブロックに入れ替える作業を自律型ロボットで行う。2分間で、動作の正確さや速さを競う。
フェザントは、ロボットがスムーズにブロックを持ち上げられることやタイヤが空回りしないことを重視して手掛けたロボット「ロボ丸」で挑んだ。結果は1分7秒で競技を終え、出場チームで唯一の満点250点をたたき出した。
塩路君と堂野君は昨年も全国大会を経験。物理部顧問の山中資基教諭(33)は「昨年は機械トラブルがあり、思うように競技ができなかっただろう。自分の力を出してほしい」と期待を込める。
チームのリーダー、塩路君は「昨年は全国で負けてしまい、悔しい思いがある。昨年の雪辱を果たす」と意気込みを話している。
大阪大会では、同校から出場した「HOPE」が2位、「Revolve(リボルブ)」が3位となり、他府県のチームを圧倒。また中学の部には「INFLATION(インフレーション)」が出場し2位。惜しくも全国大会出場はならなかった。