中秋の名月の8日夜、和歌山市の中心市街地では和歌山大学の学生たちによる「お月見カフェ」が開かれ、宇宙人が接客するカフェなど、趣向を凝らした楽しい催しがあった。
同大観光学部尾久土・中串ゼミが主催。例年、同大松下会館(同市西高松)で「観月会」として開いていたイベントを、ぶらくり丁周辺の5つのカフェなどに初めて場所を移して開いた。
同市万町の「PLUG(プラグ)」では、宇宙人に扮(ふん)した学生たちが接客。宇宙人は話さず、「カシコマリマシタ」などと書いたうちわで意思疎通し、ユニークな接客に店は満席になり大繁盛だった。
「宇宙人ノ移動手段」というワッフルを食べた同大経済学部2回生の田あゆみさんは、「木星を感じる味。こういうイベントは楽しいので、もっとやってほしい」とにっこり。他の店では音楽会やキャンドル作りなどもあった。
この日の空は晴れ渡り、真ん丸に近い月がくっきり。市駅前広場と京橋プロムナードでは観望会が開かれ、道行く人たちが続々と望遠鏡をのぞき込んでいた。
尾久土正己教授は「点でやるより面でやるイベントは街の回遊性向上にもつながる。好評ならぜひ来年もやりたい」と話していた。