海南市の夏の風物詩で、毎年8月14日夜に黒江川端通りで行われている「下駄市」は、近隣の県道和歌山海南線・城山トンネル拡幅工事に伴い、ことしの中止が決まった。
下駄市の歴史は江戸時代、漆器のまちとして栄えた黒江地区で、職人の親方が盆に実家へ帰省する丁稚(でっち)に下駄を買うため需要が大きくなり、市が立つようになったのが始まり。川端通りを埋め尽くす多くの出店でにぎわうようになり、現在は露店に加えてステージでの浴衣姿コンテストや下駄づくり体験のイベントなどで盛況となっている。
中止は城山トンネルが拡幅工事に伴い終日全面通行止めとなっているため。実行委員会(冨士順一郎会長)で話し合った結果、決定した。