海南署は5日、海南市内の80代女性が債権購入話からレターパックを使用させる架空請求詐欺(特殊詐欺)で約4000万円をだまし取られたと発表した。
同署によると、4月上旬、女性宅に「みずほ証券のホリエ」と名乗る男から「サントリーという会社が和歌山にできる。債権をあなたの名前で買わせてほしい」との電話があり、女性が了承したところ、約1週間後に再び「ホリエ」から電話で「あなた名義で債権を1000万円分買ったが他人名義が金融庁にばれ、調査が入れば没収される」、さらに同13日、「サントリーの山崎」と名乗る男から電話で「お金を手元に置いていたら没収されるがレターパックで財務局に送金すると預かってもらえる。調査が終われば返ってくる」と言われ、女性は14日、指定された送り先にレターパックで現金を送金。その後も「ホリエ」「山崎」から不安をあおられ、5月20日までの間に計8~9回にわたって送金した。
女性が警察に相談し、詐欺が判明。同署では「レターパックで現金を送らせる手口は全て詐欺。絶対に送金しないようにお願いします。また、さまざまな手口で詐欺電話がかかってくる可能性があります。現金を振り込んだり送る前には必ず家族や警察に相談してください」と呼びかけている。