6月6日の「梅の日」、海南市藤白の酒造会社「中野BC㈱」(中野幸生社長)で、今季初の梅酒造り「初仕込み」が行われた。初日は20㌧。約1カ月半かけて約300㌧を漬け込み、1年以上熟成させて出荷する。
朝からブランド品種の「南高梅」が届けられ、仕込み蔵は甘酸っぱい香りでいっぱい。水洗いした後、あく抜きし、高さ4・2㍍、直径2・6㍍のほうろう製タンクに漬け込んでいった。
統括する「梅酒杜氏(とうじ)」の山本佳昭さん(44)を先頭に従業員が連携して作業。一つのタンクに約8・5㌧が使われ、約20㌔入りのコンテナを400回以上にわたり次々と空けていた。
梅の生産全国一の本場で最大規模。漬け込んだ実を約6カ月後に取り出し、さらに9カ月以上熟成させる。
ことしの生産量は例年並みの720㍉㍑入りで約160万本を予定している。山本さんは「農家の皆さんに感謝しています。梅は体に良く、和歌山の宝物。身近で、また、世界で親しんでもらえる梅酒を造りたい」と張り切って話している。