県警捜査二課などは19日、和歌山市の60歳代の男性が、競馬必勝情報名目の特殊詐欺に遭い、県内過去最高被害額の2億2000万円をだまし取られたと発表した。
同課などによると、昨年11月20日ごろに、「シャイニーグロウ」という競馬予想会社から男性に電話があり、「当社はプライズレースという馬主を守るために必ず当たるレースを扱っています」などともうけ話を持ち掛けられ、男性はこれを信じて、12月初旬に10回に分けて約630万円を指定された銀行口座に振り込んだという。
その後、公的機関の情報捜査局を名乗る男や、シャイニーグロウの社員を名乗る男から電話があり、「預け金の立替払いが不正行為であり、それが発覚して調査される」などと言われ、その調査を止めるための費用として指示されるがまま、90回に分けて10口座に次々と現金を振り込んだ。1回1000万円の振り込みもあったという。19日に男性が和歌山西署に相談したことで発覚。県警がそれらの口座をすぐに凍結させた。県警が事件の詳細について捜査を進めている。
ネット上でも話題 インターネット上では、シャイニーグロウにだまされたという書き込みが多数残されている。「出来レースの情報があるとか勧誘の電話がありました。金額でかすぎ、絶対詐欺」「シャイニーグローからなんとか返金出来ないのか? このままじゃ納得いきません!」「登録料を払い、期待していましたがあれこれと理由をつけられ、結局レースの情報ももらえていません」――などがあった。
また、「シャイニーグロウ」の連絡先なども検索でき、電話すると窓口担当という男が出た。事業内容を尋ねると「担当者から電話を掛けるので詳しいことは教えられない」と答えた。料金については、「最初は無料です」と話していた。