海南市大野中の市原はるかさん(79)初の水彩画展が10日まで、和歌山市湊通丁北のホテルアバローム紀の国ギャラリー龍門で開かれている。
元中学校美術教師で、教室でも指導する市原さんだが、個展は初めて。市原さんは「どれも長い間家に眠っていた作品。周囲から(個展開催は)『遅かったなぁ』と言われますが、皆さんに見てもらえる機会ができてよかったです」と笑顔で話している。
市原さんは和歌山大学を卒業後、教職の道へ。退職後本格的に水彩画を描くようになり、25年間故・浜田邦男氏に師事した。現在は日本水彩画会、一水会、研水会に所属。日展入選をはじめ、市展や県展、一水会での入賞・入選など多数。
会場には小品から100号まで30点を展示。ざるに乗せたカニや魚の開きを描いた「磯の香り」シリーズなど、落ち着いた色合いで仕上げた生活のにおいがする静物、空間や奥行きのある花や人物画が並んでいる。
市原さんは「描くことに力をもらって続けてこられました。もっと色の美しさを追求していきたいですね」と話している。
また、市原さんは20年近く前から下津と海南で月1回水彩画教室を開いており、同会期で湊通丁南のギャラリー白石で教室生17人による「下津・海南水彩画サークル展」も開かれている。
どちらも午前10時から午後5時(最終日は4時まで)。