歌手の長渕剛さん(57)の「第5回詩画展2014和歌山『殺気』」が19日まで、和歌山市和歌浦南の和歌の浦アート・キューブで開かれ、ほとばしるような力強いメッセージが、訪れる人を圧倒している。
同館10周年記念・テレビ和歌山開局40周年記念イベントとしての開催。長渕さんは平成8年ごろから詩画の創作活動を始め、各地で展覧会を開いている。和歌山では初めて。
施設内6会場で、新作やパネル写真を含め約120点を展示。動物や静物などの絵画には命や人生、自然などをテーマにした詩が添えられ、大胆で躍るような書に朱色を加えた作品や、亡くなった母親への感謝を込めた柔らかで優しい作品などがずらりと並ぶ。全国から熱心なファンが訪れ、涙しながら作品に見入る人の姿も。
空高く駆け上がる2匹のこいのぼりを描いた4㍍×10㍍の大作「鯉のぼり」の他、東日本大震災後、長渕さんが交流を続ける福島県浪江町の子どもたちと復興への希望を込めて仕上げたヒマワリの作品もある。
長渕さんのファンで、東京での展覧会にも足を運んだという同市野崎の介護職員、南谷将孝さん(33)は「どれもがこちらに問い掛けてくるよう。音楽だけでなく、詩や画の表現にも共感できる部分は多いですね」と見入っていた。
入場料は大人2000円、小中高生1000円。午前10時から午後10時。入場受け付けは9時まで。問い合わせは同館(℡073・445・1188)。