和歌山市の水彩画家、志磨隆さん(70)の個展「The Ocean and Ships2013」が、和歌山市和歌浦南の和歌の浦アート・キューブで始まった。23日まで。
17回目の個展。志磨さんは世界一周を含むクルーズ客船上絵画教室講師を数回務めており、会場には世界を旅した中で船上から見た風景26点がずらり。港でのまちや人々の様子も描き込んでいる。
作品に黒を使わず、白は紙の色を利用し、4色ほどで表現。過去に車の内装デザインを手掛けていたこともあり、船も克明に描かれている。
荒波の海を進む船や豪華客船「ダイヤモンドプリンセス」「コスタビクトリア」などを描いた作品の他、美浜町日の岬の静かな波紋の情景や和歌浦の「海王丸」、「エルトゥールル号」など、和歌山の海にちなんだ作品も並ぶ。
志磨さんのように水彩で船を描く画家は日本では珍しいといい、来年9月には、広島の「呉市海事歴史科学館・大和ミュージアム」で船艦などを集めた個展の開催が決まっている。
志磨さんは「やっと思い通りの色が出せるようになりました」と笑顔。「海の世界のロマンを共感してもらえればうれしい。ぜひ気に入った絵を教えてください」と話している。
午前10時から午後5時。問い合わせは同館(℡073・445・1188)。