15日に御坊市で開かれた「全日本小中学生ロボット選手権」中学生の部で、和歌山市立高積中学校(布施屋、湯川能成校長)3年の前杉晟也君(15)が優勝。「きのくに高校生ロボットコンテスト」で県立和歌山工業高校(西浜、小山宣樹校長)のチーム「メカトロ技術部Ⅰ」(北野成梧君、西端佑真君、別所勇希君、田中裕之君)が優勝し、特別賞「イノベーション大賞」(近畿経済産業局長賞)も受賞した。
ロボットの最先端技術が集う「きのくにロボットフェスティバル2013」(実行委主催)の一環。市立体育館で開かれた。
同選手権には全国での予選を勝ち抜いた小学生36チーム、中学生34チームが出場。中学生の部では、自作ロボットを操作して床に転がっているボールを高い位置にある籠に入れる速さを競った。
個人で出場した前杉君は、投げてボールを入れるのは困難と判断し、釣りざおを利用したロボット「銃偽騎(がんもどき)オメガ」で参戦。さおの先端でボールをつかみ、モーターでさおを伸ばして確実に籠へボールを運んでいった。
父が自動車整備士で、小さい頃からものづくりが好きだったといい、「優勝できてうれしい。あらためてものづくりって楽しいと感じました」と笑顔で話していた。
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同コンテストには県立高校8チームが出場。自分のコート内にあるブロックを、壁の向こうにある相手側のコートにいくつ投げ込めるかを競った。メカトロ技術部Ⅰのロボットは、メンバーの名前の頭文字を取った「KTNⅤ」(ケーティーエヌファイブ)。ブロックを集める手動ロボットと、ブロックを相手コートに入れる自動ロボットの2体で競技した。
ロボットは半年がかりで制作。真っすぐロボットが走るよう、重心に気を配りながら制限されたサイズで、モーターや電源、基盤を組み立てるのに苦労したという。
試合ではブロックを投げたり、壁までロボットが進み、持ち上げて落とすなど多種多様なロボットが登場する中、同チームは一気に5つのブロックをつかみ、アームで壁を越えさせ、相手コートに落とす方法で試合に挑んだ。
優勝を果たし、操縦の北野君(17)は「試合中に誤動作もあったけど、冷静に対処でき、楽しめました」。副操縦の西端君(18)は「大会を通して、諦めないこと、人間関係の大切さを学んだ。これからもいいものづくりをしたい」と話していた。
また同校から共に出場したチーム「BRUTⅡ」も特別賞「ドリーム大賞」を受賞した。この他、本紙エリア内の入賞者は次の通り(敬称略)。
【小学生・特別賞】ドリーム大賞=上野葉留(海南市立大東6年)
【中学生・特別賞】省エネ大賞=橋本眞織(紀の川市立打田仙渓分校1年)▽ものづくり大賞=松田侑起(海南市立第三3年)