ヤマハ音楽教室相谷教室(岩出市相谷)に通う市立山崎北小学校4年生の白濱優奈さん(10)はこのほど、NHK大阪ホールで開かれた「ジュニアエレクトーンフェスティバル2013グランドファイナル」(ヤマハ音楽振興会主催)小学生低学年部門で、全国各地の予選通過者を抑えて金賞に輝いた。県内の金賞受賞者は初めて。
同フェスティバルは高校生以下を対象とするイベントで、平成20年に始まった。演奏する曲目はクラシックやオリジナルなど自由。小学生低学年(未就学児~小学4年生)、同高学生(小学5、6年生)、中学生、高校生の4部門に分かれ、グランドファイナルでは全国各地から選ばれた52人と海外から選ばれた6人が演奏を披露した。
白濱さんは3つの大会を経て、ファイナルに出場。ヤマハ特約楽器店ごとに開かれる特約店大会(7月上旬)、同大会から選出された演奏者による和歌山地区大会(同下旬)を突破し、全国6会場で開かれるエリアファイナル(9月中旬)に出場。近畿、中四国、沖縄の代表が参加する大阪エリアで金賞を受賞し、ファイナルの出場資格を得た。
白濱さんはオリジナル曲「黙劇『パントマイム』のための音楽」を演奏。「パントマイム」をテーマに、講師の松房美弥さん(26)と2人でパントマイムの動画や本を読むなどして研究しながら、昨年の11月に作曲を開始。演奏時間の4分以内に仕上げた。
ファイナルの低学年部門には15人が出場した。曲中では風船を膨らませたり、階段を下りる動作、実際には存在しない壁などを音や表情、動作で表現。手で弾く上鍵盤と下鍵盤の他、演奏しながら音量を調節するエクスプレッションペダルやペダル鍵盤を巧みに操り、パントマイムの世界観を連想させる音楽を響かせた。
白濱さんが教室に通い始めたのは3歳の時。最初は音楽の基礎を学び、本格的にエレクトーンを弾き始めたのは2年前のこと。松房さんによると「耳が良く、イメージを伝えると自分で解釈して対応できる」といい、昨年は大阪エリアで銀賞を受賞している。
現在は週2回のレッスンの他、家で学校に行く前や帰宅後に練習している。白濱さんは「金賞と聞いた時はびっくりした。すごくうれしかった」と振り返り、「来年は打楽器がメーンの曲に挑戦したい」と話した。