任期満了に伴う紀の川市議選は17日、投開票が行われ、新市議22人の顔ぶれが決まった。定数が前回から2議席減となった上、現職7人が一線を退いたため新人が乱立して定数を4オーバーする激戦となった。前回、前々回に続き高田英亮さん(69)=無現=がトップ当選。2位に600票以上の差をつける圧勝で3選を果たした。新人は9人のうち8人が当選し、現職は3人が落選した。投票率は過去最低の62・59%。
当選者の内訳は現職14人、新人8人。党派別では共産2、公明3、無所属17人。地区別では打田4人、粉河5人、那賀3人、桃山4人、貴志川6人。
選挙戦は、参院選の影響で現職陣が出遅れ。目立った争点もなく、新人は夏以降に活動を始めた候補者が目立ち、前哨戦は低調ムードが漂った。そんな中、候補者は現職の引退票などをめぐり各地で熱い戦いを展開。現職は強固な後援会組織で出遅れを必死に巻き返し、地元の地盤を中心に支持を固めた。新人は浮動票獲得に全力で奔走するとともに、人脈を最大限に生かした活動で現職に対抗。活発な活動が実を結び、実績ある現職の厚い壁を打ち砕いた。
開票は大勢の陣営関係者が見守る中、市立打田中学校体育館で行われた。投票率は62・59%で前回の71・92%を大きく下回った。旧町別で最も投票率が高かったのは桃山の72・59%、最低は貴志川の57・48%。当日有権者数は5万4442人(男2万5413人、女2万9029人)。投票者数は3万4076人(男1万5576人、女1万8500人)。