ご当地スイーツのライバル協定を結ぶ和歌山と岡山に、「ちょっと待った」――。果物の産地・山形県東根市が新たな挑戦者として名乗りを上げ、14日、東根市で和歌山と岡山、山形の3者で「ライバル協定」を締結。真の果樹王国の座を懸け、14と15の両日、同市で行われた三つどもえのスイーツバトルで、わかやまポンチが勝利を収めた。
県の「わかやまポンチ」と「岡山フルーツパフェ」は、平成23年11月に「ライバル協定」を締結。これを知った、サクランボなどの果物栽培が盛んな東根市が「果樹王国の称号は譲れない」とばかりに参戦を表明した。 調印式では、3県の代表が、今後は良きライバル・仲間として、観光振興や地域の活性化につなげようと結束した。
スイーツ対決では、和歌山は有田みかんのスムージーに柿やキウイなどをトッピングしたポンチ、岡山はピオーネを乗せたジェラートのパフェ、山形はラ・フランスなどのロールケーキで対戦。
来場者のスプーン投票の結果、691(わかやまポンチ)対516(岡山フルーツパフェ)対510(山形県ひがしねスイーツ)で、わかやまポンチに軍配が上がった。
これまで2回行われた和歌山と岡山の戦いでは、2回とも岡山に敗れていただけに、アウェーでの王者奪還に喜びもひとしお。
イベント開催前日まで気温も低く、秋の気配だった同市だが、当日は30度を超える真夏日に。ひんやりと爽やかなスムージーで挑むわかやまポンチに、天も味方した。これまでの苦い結果から研究を重ね、一致団結して臨んだ和歌山側のチームワークも決め手になったという。
来場者の反応も上々。東北の人にも和歌山の果物を受け入れてもらえたという実感を得たといい、全国わかやまポンチ協会の田上義人総裁(45)は「今後の新たなライバル出現も大歓迎。フルーツを通して、日本全国切磋琢磨(せっさたくま)しながら、まちおこしや観光につなげていきたい」と話していた。