形状変形計測装置の研究・開発ベンチャー企業、4Dセンサー㈱(和歌山市一番丁、柾谷明大社長)は、平板状物体の寸法・欠陥などを高速・高精度に検査する「光源切替位相シフトシャドーモアレカメラ」(以下シャドーモアレカメラ)を開発した。電子基板の寸法や、カードの傷、火力発電用石炭コンベヤーの欠陥、塗装による板の変形、刃物のそりなどを簡単に検査できるという。
シャドーモアレカメラは、光源を切り替えながら高速で物体を撮影し、3次元形状を測定する装置「4Dカメラ」の技術を利用したもの。4Dカメラに比べて物体と格子の距離が近いため、格子と、格子の影の間隔が狭くなり、より高精度な計測を可能にした。
現在、機械・電子機器のメーカーなどからの問い合わせが増えており、それぞれのニーズに対応しようとさらに研究を進めている。
吹田市の関西大学で開かれる「精密工学会」秋季大会(12~14日)の展示会で発表することになっており、森本吉春会長(69)は「安くて高速・高精度な装置が求められている。大型の物体にも対応してほしいといった相談もあるので今後、開発を進めていきたい」と話している。問い合わせは同社(メールinfo@4d-sensor.com)。