藤白神社(海南市藤白、吉田昌生宮司)の秋の例大祭が18日に行われ、県指定無形民俗芸能、市指定無形文化財の「藤白の獅子舞」が境内で奉納された後、まちへ繰り出し、地域をにぎわせた。
藤白の獅子舞は、洞穴から浮かれ出た一頭の獅子が蝶や花にたわむれるなどして眠り込んでしまった後、当地の漁(すなど)りの神としてあがめられていた天狗面の猿田彦命(さるたひこのみこと)が現れたことに驚いた獅子が、猿田彦命の巻物を取ろうとして剣で振り払われるという神獣相和した舞い。
午前8時に例大祭の神事が行われた後、保存会メンバーが境内で獅子舞を奉納。この日は熊野古道を歩くイベント「わくわくハイク」もあり、多くの参拝者が眺める中、優美な獅子舞が奉納された。その後、獅子舞は「釜祓い(かまばらい)」の故事にならって地域を練り歩いた他、JR海南駅前でも獅子舞を披露した。