和歌山市が本年度から取り組んでいる「外国人旅行客誘致促進事業」で、市内にルート設定することなどで5万円を助成する制度の第1号となるタイからのツアー一行約70人が24日、ぶらくり丁に到着し、買い物などを楽しんだ。市観光課は「商店街と一体になって取り組み、リピーターを獲得したい」と話している。
同事業の助成条件は、15人以上の団体ツアー▽市観光協会加盟か市内に本社や支社があるバス事業者のバス利用▽ぶらくり丁を必須とした市内2カ所の観光消費地を通過すること――の3点。
ぶらくり丁では、この日に合わせて商店主らが市職員を交えた会議を重ね、準備を進めてきた。当初は外国人への接客に戸惑っていた商店主らだったが、議論を深めるうちに、それぞれの店ができる企画提案が次々に生まれてきたという。
午後1時に到着したタイの観光客一行は、商店街関係者や案内役の和歌山大学学生らに迎えられ、さっそく各店舗を回り、土産などを購入していた。商店前には、和菓子やお茶、各種クラフトなど、この日のために準備したブースが複数並び、活気づいた。
日本に関係する旅行会社で勤務しているというツアー参加者のジョークさん(48)は「歓迎を受けて感激しました。和歌山を満喫したい」とにっこり。わらび餅販売などのブースを出店した和菓子店「紫香庵」の須賀良知代表(51)は「これからも、外国人が興味を持つ和菓子を研究して、販売につなげたい」と話していた。