ぶらくり丁商店街の一角に店を構える和菓子やうどんの老舗「力餅」に、オリジナルソング「力もちではないけれど」ができた。8月29日には同店で発表会が開かれ、作詞・作曲した大江康一郎さん(50)=和歌山市出身=が力餅の小林史郎会長(82)らを前に生歌を披露した。
音楽情報サイト「和歌山ライブの歩き方」を運営する岩橋和廣さんが、東京で会社経営しながらフォークデュオ・WO(ウー)で音楽活動を続けている大江さんに声を掛けて実現した。
同店は昭和9年創業。大江さんは作曲に当たり、母校・桐蔭高校の同級生たちと一緒に店への取材やコンセプト作りなどを行い、「♪あんころ餅のある店は 愛され続けてこの街に ♪力もちではないけれど 力餅はいつもある」と、温かい歌詞にキャッチーなメロディーの演歌を完成させた。
発表会には編曲を担当した作曲家の神村茂三さん(50)、曲作りに協力した同級生の太田みどりさん(51)も駆け付け、小林会長や来場者も一緒になって歌った。
大江さんは「会長は小柄な方ですが、話を聴いているとものすごくバイタリティーと店への思いが強く、力餅を力強く守っているということを曲にしました。覚えやすい歌なので口ずさんでいただけたら」。小林会長は「これまで店の歌なんてなかったので、初めて聴いて感動しています」と喜んでいた。