「文化部の甲子園」とも呼ばれている第39回全国高校総合文化祭の写真部門で、和歌山市立和歌山高校デザイン表現科2年生の山田遥香さん(17)が、最優秀賞(文化庁長官賞)を受賞した。
同文化祭は7月28日から8月1日まで、滋賀県大津市で開かれた。虫が好きという山田さんが出品した作品のテーマは「生きる」。自宅近くや山などで2年間にわたって撮りためた昆虫や小動物の写真約1000枚から、ヤゴの抜け殻やゾウムシ、クモ、ナメクジ、ヤスデなど、小さな命の力強さを感じる6枚を選び、組み写真にした。全国から予選を通過した約300作品の中から最優秀賞に選ばれ、審査員からは「小さな命の気配とともに、鼓動が聞こえてきます」と高く評価された。
8月27日には、山本昌之校長と写真部顧問の榎本伸一教諭と共に、市役所の尾花正啓市長に受賞を報告。作品を見た尾花市長は「写真に対する情熱と感性が素晴らしい」とたたえた。山田さんは「最優秀賞で学校の名前が呼ばれた瞬間はとてもうれしかったです。これからも、目立たない虫でもスポットを当てて撮影を続けたい」と喜んでいた。