今秋開幕の紀の国わかやま国体・大会を前に、病原菌感染症の拡大防止や早期の異常発見を目的に和歌山市は31日から11月9日まで、各医療機関などと連携した感染症のサーベイランス(調査監視)の強化を行う。
サーバー上にあるデータベースに医療機関受診や薬局処方、学校や保育園の欠席、救急搬送の出動など各情報を集約し、感染症の動向を把握する。監視強化に当たり、保健所の他、各医療機関、市危機管理局や消防局、教育委員会などもデータを共有し、感染症の他、テロなどの早期対応にもつなげられるという。
過去には、平成21年に同市内で開かれた全国高校総体体操競技で、全国的に新型インフルエンザが流行し、市内の宿舎でも選手が発熱する事態が発生。当時は各担当部署の連携や、大会関係者の知識不足などに課題があり、その後の対応は保健所単独で動かざるを得ない状況になるなど、苦労した経験があったという。
市保健所は「何もないことが一番だが、事前に体制を組んで各関係機関の意識を高めて、万全に準備したい」と話している。