架空請求などの特殊詐欺に気を付けてもらおうと、和歌山市六十谷の市立和歌山高校(山本昌之校長)の生徒たちが、注意文が書かれたステッカーを自分の祖父母に配った。
ステッカーは、県警と和歌山東署が同校で開いた特殊詐欺防止教室で、全学年の生徒約770人に配ったもの。3年生の川島夏乃さん(17)は早速、学校の近くに住んでいる祖父・健三さん(72)宅を訪れ、ステッカーを電話の受話器に貼った。受話器を持ち上げると「電話番号が変わった。カード預かりますという電話は詐欺です」という注意文が見える。
川島さんは健三さんに「きょうは学校で巧妙な手口の特殊詐欺が増えていることを教えてもらった。気を付けて」と呼び掛け、健三さんは「見るたびに思い出すので、大変ありがたい」と喜んだ。
県警によると、昨年県内で発生した特殊詐欺被害の認知件数は55件で、被害総額は約5億6500万円に上った。ことしは6月末現在25件で、うち19件は被害者が60歳以上となっている。