子どもの通院医療費無料化について、現行の小学校就学前から中学校卒業までへの対象拡大を求め、和歌山市議会の最大会派「至政クラブ」と市民団体「子どもの医療費無料助成制度の実現に向けての署名活動」(相坂なづき世話人代表)が15日、市役所で尾花正啓市長に申し入れを行った。
同様の要望については今月8日、同団体も加盟する市民組織「子どもの医療費助成制度の拡充をめざす連絡会わかやま」が4万6624筆の署名を市に提出。そのうち2万2359筆が同団体が集めた署名だった。
申し入れ当日、至政クラブの市議や相坂世話人代表から訴えを聞いた尾花市長は「至政クラブの皆さんが(福祉充実の)背中を押してくれるのはありがたい」と述べ、「国にも働き掛けて、通院費無料化の拡充について早期に結論を出したい」と前向きに回答した。
市は本年度の当初予算で、約900万円を確保し入院費無料の対象を小学校卒業までから中学校卒業までに拡充するなど、子育て支援強化の方針を打ち出している。市子ども家庭課によると、現行の通院費無料の対象となる小学校就学前の子どもは約1万8000人(昨年度末)で、市が助成している健康保険の自己負担分(2割)の額は、毎年5億円程度という。