仁坂吉伸知事は16日、県内で使える無料公衆無線LAN(Wi―Fi)の整備を一気に進める「和歌山フリーWi―Fi大作戦」を始動すると発表した。地方創生の補助金約2億円を投入するなど、ここまで大規模な整備は全国的にも珍しいといい、急増する外国人観光客のおもてなしへ、仁坂知事は「すごく遅れている和歌山のWi―Fi整備が、一気にトップクラスに躍り出る」と期待を込めた。
県によると、共通のSSID(識別名)「WAKAYAMA_FREE_Wi-Fi」で使えるアクセスポイントは3月末現在21カ所。これを来年3月末までに50倍の1000カ所以上、平成30年3月末までにさらに1・5倍の1500カ所以上に増やす。同SSIDで一度認証すれば全てのアクセスポイントで利用できるようにする。
整備の推進に向け、16日付でNTTグループと協力協定を締結した。全国の無料Wi―Fiに簡単操作で接続できるスマートフォンアプリ「Japan Connected-free Wi-Fi」の国内外向けのPR活動などを行い、外国人観光客から要望の多い快適なWi―Fi環境を整える。
県は「紀の国わかやま国体」前の8月末までに、紀三井寺公園陸上競技場、和歌山ビッグホエール、近代美術館など主に和歌山市内の県有施設12施設を整備。外国人観光客の多い民間施設などへの整備を進める。