近い将来発生するとされている「南海トラフ巨大地震」に備え、海岸付近で隣接する和歌山市加太の小中学校と幼稚園、県警は18日、合同津波避難訓練を行い、地域住民を含め約300人が参加した。
訓練は、中学生がリーダーとなって園児と小学生らを誘導し、海抜2・4㍍の小学校グラウンドから250㍍ほど先の海抜26㍍の高台に避難することが目的。生徒らは園児らの手をしっかりと握り、園児に車道や斜面と反対側を歩かせるため、途中で何度か手をつなぎ替え歩いた。避難は津波発生の想定時間から22分で完了した。
この日はその他、県警ヘリから非常用食料「アルファ米」が入った段ボール箱を投下する訓練もあり、訓練終了後に試食した。参加した加太中学校3年生の幸前光君(15)は「園児を誘導する時には、できるだけ声を掛けて不安にならないようにすることが大切と感じました」と話していた。