高校生の県内企業への就職を促進しようと、県は家賃、物価、通勤時間など、さまざまな観点から和歌山の暮らしやすさをデータで表したPRチラシ「高校生のみなさん和歌山で働きましょう!!」を初めて作った。4万部作成し、今月中に高校生全員に配布する。
県労働政策課によると、ことし3月に高校を卒業した生徒の県内企業への就職率は75・5%で、前年の75・3%(全国34位)から微増。県産業を支える人材確保へ、さらなるアップを目指す。
チラシでは、和歌山の高校卒初任給は15万6500円で全国平均を上回っており、家賃平均月額が全国平均より約1万4000円安いこと▽世帯主の片道通勤時間は全国平均より約5分短く、帰宅時間が約40分早いこと▽人口10万人当たりの病院・診療所病床数や保育所数が全国平均を上回っていること――などをグラフや具体的な数値で説明。県内企業に就職すると、家族と一緒に職場の近くで暮らせ、自分の時間を多く持つことができ、友達と一緒にスポーツや釣りなどの趣味を楽しむことができるなどとメリットを紹介している。
19日午後0時15分からは、就職を希望する高校3年生全員を一堂に集め、初の企業説明会「応募前サマー企業ガイダンス2015」も和歌山市手平の和歌山ビッグホエール、和歌山ビッグウエーブで開催。高校生2022人、企業など111社、保護者、教職員らが参加を予定している。
7月22日には、ことしも県商工会議所連合会など経済5団体に対し、来春高校を卒業予定の生徒の求人拡大要請を行う(平成13年度から毎年実施)。
同課は「チラシを通して仕事以外の面での和歌山の暮らしやすさを、ガイダンスを通してさまざまな県内企業を知ってもらいたい」と話している。