和歌山市は１１日、市内の８０歳代の高齢者夫婦宅に水道局職員を装った男２人が訪れ、高額な浄水器を売りつけようとする事案が確認されたと発表し、市民に注意を呼び掛けている。夫婦はその場で断ったため被害はなかった。
市水道総務課によると、１０日正午ごろ、作業服姿の男２人が「蛇口を見せてください」と言って夫婦宅に上がり込んだという。炊事場で採取した水道水に検査剤のような粉を入れ、赤っぽくなったのを見せて、「この水を飲んだら病気になる」と不安をあおり、４０万円程度の浄水器の購入を求めたという。
男らは、通常の水道水に存在する消毒のための安全な残留塩素を、検査剤で反応させて悪用していると考えられる。
この日は夫婦宅の他、同様の問い合わせが市民から２件あったという。同課は「水道局では浄水器の販売はしていません」とし、「不審に感じたら職員証の提示を求めるか、水道局まで問い合わせてください」と呼び掛けている。