パワーリフティング競技の世界大会「2015世界クラシックパワーリフティング」がフィンランド・サロ市で14日まで開催されている。県内から唯一、日本代表(男女50人)入りしている和歌山市在住の今井努さん(45)が7日、74㌔級のマスターズⅠ男子(40歳以上)に出場を予定しており、世界の表彰台に期待がかかる。
パワーリフティングは、スクワット、ベンチプレス、デッドリフトの3種目で持ち上げたバーベルの合計重量を競い合うもの。例えばデッドリフトは、床に置いたバーベルを握って垂直に引き上げ、足と背中が伸びきるまで上げるなど、それぞれの種目に厳しい規定、審査基準があり、選手にはバーベルを持ち上げるパワーと強い精神力が試される。
今井さんは「大会では少しのことで差がついてしまう。心が弱気になってしまうと持ち上がらなくなるから、メンタルがとても大事な競技」と話す。
今井さんは20代から同競技を始め、20年以上続けている。始めようと思ったのは純粋な力比べがしたかったからという。これまでに「全日本実業団パワーリフティング選手権大会」で2度の優勝を誇るなど、競技大会での実績も数多く積んでいる。
昨年開かれた「第19回ジャパンクラシックマスターズパワーリフティング選手権大会」の同級で優勝を果たし、世界大会の日本代表の座をつかんだ。大会に向けて今井さんは「ロシアやフィンランドなどの手強い選手と競い合うが、出るからには表彰台を目指す」と力強く意気込みを語った。
今後の競技生活についても「自分が納得できる記録が出るまでは、50歳、60歳になっても続けていきたい。自分の記録をこれからも伸ばしていきたい」とさらなる向上心を見せている。