海南市の漆芸家・橋爪靖雄さん(80)の作品展「漆の仕事part7根来塗り&漆の技」が6月1日まで、和歌山市野崎の緑風舎で開かれている。
モダンで芸術性あふれる蒔絵や根来塗りの作品約50点を展示。中でも目を引いているのは縦160㌢、横140㌢の蒔絵の二曲びょうぶ3隻。さまざまな技法を用い、それぞれ半年以上をかけて制作したもので、見る角度によって色彩も表情を変える。
「追憶」と題された作品には、カラスウリや春夏の草花が繊細で華麗に描かれ、愛らしいメキシカン雑貨が添えられている。
その他、月や宇宙をテーマにしたパネル、スミレやホオズキなど素朴な味わいの額作品、棗(なつめ)などの茶器、鮮やかな朱色の根来塗りの薬たんすやテーブルも並ぶ。
橋爪さんは「これほど多くの作品を市内で展示するのは初めて。漆の仕事を見てもらい、『こんなものもあるんだ』と知ってもらいたい」と話している。
午前10時半から午後5時(最終日は4時)まで。問い合わせは緑風舎(℡073・455・2313)。